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ブックマーク / kotobahiroi.seesaa.net (18)

  • あり得る(ありうる): 言葉拾い

    起こる可能性がある。当然考えられる。 ・あり○るよね ・あり○る気がする ・あり○るんじゃない 私はよく「う」と「え」の間で舌が迷うことがあり、 常々「ありうる」って言い回しずらいなーと思っていたんです。 今回調べてみると、苦手な文法の話しが全面に出てきて理解に苦しみましたが、そのあたりの事情がわかりました。 元々、古語に「あり得」(ありう)という語がありました。 意味は“生きていることができる” それが「ありうる」に変化し、口語として定着したものです。 一方、単体で使う「得る」は、 元々古語の「得」(う)という言葉で、 それが「うる」と「える」の二つに変化しました。 今では「える」の方が一般的になっています。 「ありうる」は文語の「うる」の活用が残ったものです。 以下に活用を並べてみます。 ■文語「うる」(下二段活用) ありえ(ず)---ありえ(たり)---ありう---ありうる(こと)-

  • 多数が支持して定着した読み方: 言葉拾い

    今回は、誤った読み方が定着した例を集めてみました。 「慣用読み」とは、 正式な読み方以外によく用いられる読み方。 「来の読み」(慣用読み) 固執「こしゅう」(こしつ) 確執「かくしゅう」(かくしつ) 情緒「じょうしょ」(じょうちょ) 端緒「たんしょ」(たんちょ) 独壇場「どくせんじょう)(どんだんじょう) 断截「だんせつ」(だんさい) 直截「ちょくせつ」(ちょくさい) 撹拌「こうはん」(かくはん) 重複「ちょうふく」(じゅうふく) 執着「しゅうじゃく」(しゅうちゃく) 忌諱「きき」(きい) 消耗「しょうこう」(しょうもう) 減耗「げんこう」(げんもう) 口腔「こうこう」(こうくう) 膏肓「こうこう」(こうもう) 稟議「ひんぎ」(りんぎ) 漏洩「ろうせつ」(ろうえい) 捏造「でつぞう」(ねつぞう) まだ勢力が半々くらいの過渡期のものから、ほぼ慣用読みが定着したものまで、いろいろあるものです

  • 舎弟(しゃてい): 言葉拾い

    他人に対して自分の弟を指していう語。 兄は「舎兄」(しゃけい)。 「舎弟/舎兄」は 他人の兄弟を尊敬して呼ぶ「令弟/令兄」に対するものです。 やくざ世界の“業界語”で、一般人が使うものではないと思っていました。 古くから使われてきた言葉だったんです。 とんでもない誤解でした。 そういえば、「令嬢」はよく耳にしますが、「令弟/令兄」もあったんですね。 「舎」には、いえ・やど・やすむ といった意味があります。 「舎弟」は “自分の家の弟”の意。 同じ意味で、「家弟」「家兄」という言葉もあります。

    FeZn
    FeZn 2008/09/15
  • 乙なもの: 言葉拾い

    ・乙な人 ・乙な味 ・乙なことを言う 最近、あまり「乙な・・」を耳にすることもなくなりましたが、 この「乙」は、甲に対してランク下の意味ではありません。 邦楽で高い音域の音を「甲」(かん)といい、 それより一段低い音を「乙」といいます。 低くて渋い声を「乙な声」といい、むしろ「甲高い声」よりも良いとされました。 「乙」 1、ちょっと気がきいていて趣のあるさま。 2、ちょっと変わっているさま。妙だ。 そういえば、甲高い声というのは 音域の「甲」なんですね。

  • お蔭様をもちまして: 言葉拾い

    ・以上をもちまして、私の話をおわりとさせていただきます。 ・今月末をもちまして、閉店いたします。 ・書中をもちまして、ご挨拶申し上げます。 ・お蔭様をもちまして、十周年を迎えることができました。 これらの表現は丁寧な表現として正しいと思っていました。 ところが、 「~をもって」は助詞の「で」に相当する言葉で、 「~もちまして」と丁寧表現にするのは誤りなんだそうです。 「をもって」は「を」と「もって」が連合したもので、 助詞の「で」とほぼ同じ働きをするもの。 “助詞相当連語”などと呼ばれます。 (初めて聞きました) 助詞相当連語は一つの単語として慣用固定化したものなので、一般に敬語表現が入ることはないのですが、 丁寧語の「ます」を入れる言い方が広まっています。 他にも、 について → つきまして によって → よりまして において → おきまして 改めて → 改めまして 先生にとって → 先

    FeZn
    FeZn 2008/09/15
     
  • うざったい: 言葉拾い

    皆さんの地域では、「うざったい」って使いますか? 私は「うざったい」の感覚をつかむのにちょっと時間がかかりました。 否定的な言葉であることは伝わりますけど。 音の響きも悪いですよね。 東京の若者造語かと思っていましたが、 もともとは東京多摩地区の方言なんだそうです。 意味は、 “濡れた畑に入ったような不快な感じ” あーわかります。 「うざったい」が現代用語の基礎知識“若者用語蘭”に登場したのは1984だそうです。 その説明には、 “面倒くさい。わずらわしい。何となく不快であることの感覚的表現” 最近は、「うざい」「うぜー」と短縮され、より不快感のある言葉になっています。 あまり耳にしたくない言葉です。

  • 大きなお世話: 言葉拾い

    「世話」という字は当て字でした。 室町時代「せわ」と発音する単語が2つありました。 1、室町時代に中国からきたもの、 2、室町時代以前から日にあったもの 1、中国語からきた「世話」の意味は、 くにことば、俗語。 卑俗な言葉という意味から発展して、以下のように広く使われました ・世話事(庶民的な日常的な出来事) ・世話詞(せわことば。日常語) ・世話物(町人社会の出来事を扱った芝居) 下世話(げせわ)もそうですね。 世間でよくいう言葉や話。また俗なこと。 2、大和言葉の「せわ」 ・せわしい(忙しい) ・せわせわしい(忙々しい、落ち着きがなくて感じが悪い) この「せわ」は、 暇がない、切迫している、せき立てられる感じがする、忙しくてわずらわしい、面倒だという意味でした。 この「せわ」という大和言葉に当たる適切な一文字漢字が見つからず、「世話」を借用して書くようになりました。 江戸時代に「大き

  • 「おまえ」と「きさま」: 言葉拾い

    語の敬語表現は、一般的に以下のような変化を辿ることが多いようです。 畏敬 → 尊敬 → 敬愛 → 親愛 → なれなれしさ → 軽蔑 おまえも貴様もこの道を通って今にあるようです。 「おまえ」は 神様の前、天皇の前という意味の「大前」(おおまえ)という言葉がつづまったものです。 神や天皇から単に貴人も指すようになり、 江戸時代になると親しい同輩に対して使われるようになりました。 それが現在では、上の者が下の者を呼ぶときに使われるようになりました。 一方、今でも地方には「おまえさまは・・」というように、尊敬をこめて使うところがあります。 貴様は、 字でわかるように、あつい尊敬の気持ちを表すときに使われました。 それが江戸中期になると、「貴様と俺」というように、 単に親しい相手に対して使うようになり、 明治になると、「貴様は腰抜だ」のように、 相手を見下す使い方が現れました。 「きさま」と言

    FeZn
    FeZn 2008/09/15
     奥さんが旦那さんを「おまいさん」と呼ぶアレとか。
  • 水入らず(みずいらず): 言葉拾い

    うちわの者だけで他人をまじえないこと。 生きるために無くてはならない水が邪魔者になっています。 なぜ水が入ることがよくないのか? 水と仲が悪いのは油。水と油はなじみません。 そこからうまく調和しないことを 「油に水の混じる(入る)ごとし」、 あるいは略して「油に水」と言いました。 そうした表現があって、「水入らず」という言葉が生まれました。 「水を差す」は、 水を加えて薄くしたり、熱いものをぬるくすること。 仲のいい者どうしや、うまくいっている物事に、わきから邪魔をすること。 また、 「水を打ったような静けさ」という表現がありますが、 私は、今まで水面を打つことだと思っていました。 水面を打ったら、静かになる??? おかしな話です。 “水を打つ”とは“打ち水”のことです。 水を打ったあとの地面は埃が立たないことから、 その場にいる大勢の人が静まりかえる様子。 打ち水・団扇・縁台・夕涼み、懐

    FeZn
    FeZn 2008/09/15
    水を打つ=打ち水
  • どす: 言葉拾い

    「ドスの利いた声」 「ドスをきかせる」 などと使っている「ドス」って、そういえば何? 辞書にあるかなーと思ってネットの辞書で調べましたら、 あっけなく、大辞林に載っていました。 「どす」 1、短刀。あいくち。 2、人を恐れさせるような気配。凄味(すごみ)。 「どす」は「脅す」の「お」がとれたものだそうです。 なんと! MS-DOSの「ドス」みたい。 人を脅すために懐に隠し持つことから、 懐に忍ばせることのできる短刀を「ドス」。 ドスをチラつかせることから、すごみを利かすことを「ドスを利かす」。 脅す時の声は太く低い声であることが多いため、太くて低い凄みのある声を「ドスの利いた声」。 ・どす黒い ・どす赤い と言った場合の「どす」は接頭語で、 名詞・形容詞などに付いて、濁ったようすを表します。 あと、京都弁の「どす」がありますね。 「そうどすか」「ほんまどす」 不思議な京都弁。

    FeZn
    FeZn 2008/09/15
     ドスは擬音・擬態語だと思ってた。(チャカ・ハジキ、ヤッパ・ドス)関東/関西
  • 真逆(まぎゃく): 言葉拾い

    「真逆」(まぎゃく)は、芸能人がよく使っていて、世間的にも通じている言葉だと思うのですが、私自身は どうも正式に使っていいものかどうがはっきりせず口にせずにきました。 webを見て回わっても、 「まぎゃく」を使う人と抵抗ある人に分かれているようです。 でも「真逆」(まぎゃく)は、新語扱いで辞書にものっているそうです。 「真逆」は「まさか」と読むのが元で、 「正反対」の意味の場合は「真逆様」(まさかさま/まっさかさま)。 この「真逆」を「まぎゃく」と読んだことに始まるのかもしれません。 さらに「真逆」のルーツかもしれない記述を見つけましたので紹介します。 * * * * 90年代後半、照明技術の一つに【真逆】という言葉がありました。 通常、人物などは正面からライトを当てますが、 その逆、つまり頭の真後ろからライトを当てて、 わざと顔を暗くする手法を【真逆】と呼びました。 この手法は、アメリカ

  • 遠慮(えんりょ): 言葉拾い

    「遠慮」というと、 “控え目にふるまうこと”と迷い無く答えますが、 来の意味は、 “遠い先々のことまで見通して、よく考えること。深慮” でした。 ・遠き慮(おもんぱか)りなければ必ず近き憂えあり 将来の方針もなく目先のことに追われていると、必ず近いうちに困ることが起きる。 「遠慮」は、遠き慮(おもんばかり)という意味だったんですね。 改めて 「遠慮」の意味をまとめます。 1、他人に対して、控え目に振る舞うこと。言動を控え目にすること。 2、(事情や状況を考え合わせて)やめること。辞退すること。 3、断ることの遠回しな言い方。 4、遠い先々のことまで見通して、よく考えること。深慮。 5、江戸時代、武士や僧侶に対して科された軽い謹慎刑。 門を閉じて居宅にこもらせ、昼間の外出を禁じたもの。 夜間、くぐり戸から目立たないように出入りすることは許された。 そういえば、 「深謀遠慮」という言葉があり

  • 「大」は「だい」か「おお」か: 言葉拾い

    原則は 漢語に付くときは「だい」 和語に付くときは「おお」です。 ですが、 古くからある漢語の場合は、和語と同じように「おお」と言われてきました。 例えば、 大一番、大火事、大喧嘩、大掃除、大騒動、 大御所、大所帯、大道具、大入道、大番頭・・ 例外もずいぶんあるということですね。 また、 大地震、大舞台、大時代は、 来「おお」と言うべきところを、「だい」と言う人が多くなっています。 最近では一部で「だい」を認めるようになっているようです。 確かに「大地震」「大舞台」は口にしてみて、「だい」でも「おお」でも違和感を感じません。 私には「大時代」“だいじだい”は、耳に馴染まない感じです。 ところで、 「大人数」はどっちでしょう? 来は「おおにんずう」です。 反対語は 「小人数」(こにんずう) (しょうにんずう)と言えば、反対語は 「多人数」(たにんずう)となります。 ちなみに、 大勢(おお

  • 茶道の用語: 言葉拾い

    以前、「茶をたてる(点茶)」を取り上げましたが、 今回は、茶道独特の用語を集めてみました。 ・茶菓(さか/ちゃか) ・茶請(ちゃうけ) 茶を飲むときに添えて出す菓子・漬物など ・袱紗(ふくさ) 小さい四角形の絹の布 ・茶巾(ちゃきん) 茶わんを拭くための麻や木綿の布 ・茶托(ちゃたく) 茶わんののせて出す平たい器 ・茶筅(ちゃせん) 抹茶をたてる道具 ・棗(なつめ) 点茶用の茶を入れる器(形がなつめの実に似ている) ・台子(だいす) 正式の茶道で使用する道具一式を置くための台 ・水翻(みずこぼし) 茶わんをすすいだ水などを捨てる器 ・湯相(ゆそう) 茶道での湯加減のこと ・蹲(つくばい) 茶室近くの庭に据えた手水鉢(ちょうずばち) ・点前/手前(てまえ) 茶をたてたする所作 ・点てる(たてる) 茶筅(ちゃせん)を用いて抹茶を泡立てる ・野点(のだて) 野外で茶をたてること ・淹れる(いれる

  • 句読点(くとうてん): 言葉拾い

    卒業証書、表彰状、ビジネスの挨拶状などには句読点が使われていませんね。 どういう意味があるのでしょう。 もともと日には句読点を入れる習慣はありませんでした。 西洋からコンマやピリオドを入れる風習が輸入され、 明治も30年代になってから句読点が使われるようになりました。 当時は漢文が読めない人に、返り点(レ点)や訓点(読みの順序)を付けていました。 つまり句読点を付けるということは、相手を教養のない人と見ることとなり、 失礼にあたると考えられました。 その名残りで、現在でもフォーマルな書状には句読点を入れない習わしになっています。 句読点の位置って、いったん気になりだすと、適切なのかどうか自信がなくなります。 私個人はあまり句点が多いと目障りなので、半角スペースを使ったりします。

  • 四六時中(しろくじちゅう): 言葉拾い

    一日中。いつも。 昔は「牛の刻」「子の刻」といように、 時刻を干支の十二刻で表していました。 その頃は、一日中のことを「二六時中」(にろくじちゅう)と言っていました。 それが現代の24時間に合わせて「四六時中」になったものです。 “2×6=12 → 4×6=24” だじゃれだったんですね。 九九って、どの時代あたりから広く普及したのでしょう。 九九を苦労して覚えた当時の記憶がよみがえってきます。 インドでは2桁の九九まで覚えるそうですね。 インドに生まれてなくて良かったー! 追記> 三ねんせいさんより九々の歴史を教えていただきましたので、 以下にご紹介したいと思います。 ------- ・ ------- ・ ------- ・ ------- ・ ------- 九々はまず奈良時代に中国から入ってきます. 官僚制度などと一緒です. 読み書きするほどの人には 九々もまた教養として普及してい

  • 重ね言葉: 言葉拾い

    「重ね言葉」とは、同じ意味を持つ言葉を重ねて言ってしまうことです。 語呂がよいために、普通に使ってしまっているものもあるようです。 ×後で、後悔する ○後で悔やむ、後悔する ×遺産を残す ○財産を残す ×一番最後 ○一番終わり、最後 ×後ろから羽交い絞めにする ○羽交い絞めにする (「羽交い絞め」は相手の背後から押さえつけること) ×炎天下のもと行われた ○炎天下で行われた ×お体をご自愛下さい ○ご自愛下さい、お体をおいとい下さい (「自愛」は自分の体を大切にすること) ×各自めいめい ○各自、めいめい ×過半数を超える ○過半数を占める (「過」と「超」えるが重複) ×元旦の朝に ○元旦に、元日の朝に、一月一日の朝に (「元旦」は正月の朝のこと) ×血痕の跡 ○血の跡 (「痕」と「跡」が重複) ×決着がつく ○決着する、決まりがつく (「着」に「つく」の意が含まれる) ×後遺症が残る

  • 言葉拾い

    断定の助動詞「です」+ 接続助詞「から」 「だから」の丁寧ないい方。 会話文に用いられ、先行の事柄を受け、その当然の結果として後続の事柄が起こることを示す。 情報番組のキャスターが「ですから」を多用するのが耳に付いて、とても気になりました。 Webに「ですから」についての記事がいくつもありました。耳障りに感じる人は多いようです。 ◆D言葉は相手に不快感を与えやすい 「だから」「ですから」「でも」「だって」 ▼サ行の言葉で返す 「さようでございますか」「承知いたしました」「失礼いたしました」「すみません」 ▼サ行のほめ言葉 「さすがですね」「知りませんでした」「すごいですね」「センスがいいですね」「そうなんですね」 タクシー会社には、酔った客のくどい質問に対して「だから」「ですから」を口にしないように、乗務員に指導している所もあるそうです。 “これだけ言ってもわからないのか” というニュアン

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