先週26日に東京高裁で少し意外な判決が出た。元社会保険庁職員が衆院選を控えた平成15年、共産党機関紙「しんぶん赤旗」を都内のマンションで配布したとして国家公務員法違反に問われた事件について、同高裁が、1審の有罪判決を破棄し、逆転無罪を言い渡したのだ。 最近、裁判を眺めていると「?」という判決にしばしば出くわす。この判決に限った話ではない。裁判という場は民事刑事問わず、左翼系市民団体の闘争の舞台になっている。裁判を起こす権利は国民に与えられているのだが、彼らはそれを最大限に使う。何度負けても類似構造の訴訟を繰り返し起こし、世論の取り込みを図る。それが繰り返されるうちに、聞き分けのよい裁判官が現れ、今までにない判決を書く。その裁判官は耳目をひき、メディアの拍手喝采を浴びるという光景が繰り返されるのである。拍手喝采 今回の事件をメディアはどう報じたか。各紙の社説などの見出しで拾ってみてみよう。