参院選のテレビ討論に応じず、野党から「逃げるな」と批判される菅直人首相が2日、富山市内の街頭演説で「1対1の真剣勝負ならばいつでもやる」と宣言した。野党時代に論戦で名をはせた首相にとって「逃げ菅」と揶揄(やゆ)されるのは耐え難い屈辱のようだ。ところが、党首そろい踏みのテレビ討論には「つるし上げみたいになる」とやっぱり及び腰。徹底した「守り」の選挙で11日の投開票日まで乗り切ることができるのか。(船津寛) 「私は逃げてなんかいませんよ。さしで1対1の議論をしようではないか。私はつるし上げられるくらい平気なんですよ。平気だけど議論にならないから…」 2日午後、北陸3県を行脚した首相は福井市での街頭演説でこう強がった。最近は尊敬する高杉晋作に触れることはめっきり減り、言い訳がましいせりふばかりが目に付く。