一九七〇年以降、汚染油を製造販売したカネミ倉庫(北九州市)、ポリ塩化ビフェニール(PCB)を製造したカネカ(鐘淵化学工業、大阪市)に加え、「ダーク油事件」を油症被害の拡大防止に生かせなかった国などの責任を問い、全国統一第一陣−五陣が提訴。子どもからお年寄りまで油症と闘う苦しい体を押して原告となり、死亡者の遺族も加わった。 だが、カネミ倉庫関係者の帳簿改ざんなど隠ぺいもあり訴訟は長期化。PCBが食用油に混入した経路は当初、九州大鑑定で、製造工程の蛇管にあった数ミリの複数の穴(ピンホール説)とされたが、その後、同社が脱臭塔工事で蛇管に誤って穴を開け、大量混入した工作ミス説が採用される。 油症事件発生から十六年後の八四年三月、第一陣二審で、ダーク油事件に関し国の責任を初めて認定。原告側は喜びにわく。 続く八五年二月の第三陣一審も、同事件について「農林省係官が食品について少しでも疑いを差し挟
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