「地域アート」と共同体――芸術の固有の領域とは何か? 田中功起(アーティスト)×杉田敦(美術批評)×藤田直哉(SF・文芸評論家) 文化 #地域アート 『地域アート 美学/制度/日本』は、評論家藤田直哉の「前衛のゾンビたち 地域アートの諸問題」という論考を出発点に、アーティストやキュレーターとの対話や研究者の論考を編んだ書籍である。 「地域アート」を考えるとき、アートが乗っかる土台としての「コミュニティー」にぶち当たる。芸術が、共同体や社会、政治にアプローチするときの「芸術性」とは一体何なのか。芸術にしかできないこととは。『地域アート』編者の藤田直哉氏と、アーティストの田中功起氏、美術批評の杉田敦氏が語った。2016年4月10日のナディッフアパート(東京・恵比寿)での2週連続トークの1回目を構成して採録。(構成・撮影/長瀬千雅) 藤田 日本では、越後妻有大地の芸術祭(2000年〜)や、瀬戸内