文筆家の水上文氏による論考「抵抗と創造のクィア・タイム、クィアSF」を、6月25日(火)発売のSFマガジン8月号から先行掲載いたします。6月はプライドマンス。近年邦訳されたクィアSFを5篇ご紹介いただいています。皆さまの読書の指針になれば幸いです。(編集部) 「抵抗と創造のクィア・タイム、クィアSF」 水上 文 クィアSFとは何を意味するのだろう? それは単にクィア(≒性的マイノリティ)が登場するSF作品に過ぎないのか、あるいは何かそれ以上のことを物語っているのだろうか? たとえば近藤銀河は、未来を志向するSFを読む営みとマイノリティの想像力の共通性を語る中で、アナクロニズムという言葉を用いている(ⅰ)。直線的に過去から未来へと真っ直ぐ進む時間の流れに抗うような歴史の並び方を示すアナクロニズムとは、マイノリティが自身の歴史を紡ぎ直すために必要とする想像力でもあるのだと。アナクロニスティック
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