1796年、イギリスのエドワード・ジェンナーは、牛痘(ぎゅうとう)に一度感染した乳しぼりの女性たちが、天然痘にかからない、かかっても軽症で治癒するという言い伝えから、牛痘ウイルス株(かさぶた)を皮膚に接種する安全性の高い牛痘接種法(いわゆる低毒性ワクチンによる天然痘予防法)を発見し、1798年に確立した。 *牛痘は天然痘ウイルスに近い仲間だが、ヒトに対する病毒性が低い。牛痘のカサブタを使って人工的に軽くかからせることで、恐ろしい天然痘に対する免疫を獲得させる 日本での牛痘接種は、1849年(嘉永二年)に、オランダの商館医・モーニッケと佐賀藩医・楢林宗建が、宗建の子への接種が成功したのが最初で、その子どもから採取した株(痘苗、とうびょう)が、蘭方医らにより、さらに次の子らへ接種・植え継がれ、佐賀、京都、大坂、江戸と普及して行った。 洪庵さんは佐賀から京都に送られた痘苗を分けてもらうよう、いち
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