ドキドキに関するKitajskayaのブックマーク (173)

  • 五日目『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    (大指のような足とカニのような目を持った石) 新日古典籍総合データベース ※この記事では、国文学研究資料館所蔵品の画像データを適時加工して利用しています。 (CC BY-SA 4.0) ※画像は拡大できます。 【原文】 明くる五日の夜ハ、権八も来たり、咄《はな》しつ「中/\刃物術《はものわざ》には及ばざりし化け物、誠に怪敷次㐧《あやしきしだい》」など申しける處に、やがて米三斗ばかりなる石壱つ走り来たりける。 是を見るに、大指の如き足有りて這《は》ひ、蟹《かに》の如く成る眼《め》有りて睨《にら》み、権八が方に向かひて走り来たる。 権八ハ慌《あは》たゞ敷《しく》刀取りて切らんとせしが、平太郎が押し留めし故、すべき様《やう》無くて帰りける。 扨《さて》、夜明けて後、臺所に有りしを見れバ、近所に有りける車留めの石成りしが、「嘸《さぞ》な、化け物ゝ取り来てかくは仕立てたる成るべし」と申しける。 【

    五日目『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/10/24
    久しぶりの妖怪登場ですね。稲生平太郎は困難な状況においても冷静沈着であり、一方の権八は慌てふためいており、人間性の対比が感じられて面白い内容でした。妖怪の正体を具に分析してる平太郎は凄いですね。
  • 四日目『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    (舞い散る鼻紙) 新日古典籍総合データベース ※この記事では、国文学研究資料館所蔵品の画像データを適時加工して利用しています。 (CC BY-SA 4.0) ※画像は拡大できます。 【原文】 四日の夜は、水瓶《みずがめ》に入れ置きし水凍り、又ハ茶釜《ちゃがま》の蓋《ふた》開き難《がた》く、火吹竹《ひふきだけ》吹きても風通わざりける。 斯様《かよう》の怪しき事、品/\有りしが、後は違ひ棚に置きし鼻帋《はながミ》、次㐧/\に一枚ヅヽ散り上がりて、蝶の飛ぶ様《やう》に見えしとぞ。 是《これ》などハ明くる日も散りて有りしまゝにて、その跡のまざ/\と残りて有りハ夢とも覚えず、確かなる事どもなりける。 【現代語訳】 七月四日の夜は、水瓶《みずがめ》に入れておいた水が凍り、茶釜《ちゃがま》の蓋が開かず、火吹竹《ひふきだけ》を吹いても息が通りませんでした。 このような怪奇現象が色々ありましたが、最後は違

    四日目『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/10/24
    今回は心理戦を展開していますね。妖怪たちの戦略は、精神的に追い詰めて、戦闘意欲をなくし、最後は大物登場で、一気に叩き潰すような気がします。チリ紙の件は痕跡を残すことで恐怖を植え付けていますね。
  • 三日目『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    (ネズミの巣穴から現れた女の生首) (天井からぶら下るひょうたん) 新日古典籍総合データベース ※この記事では、国文学研究資料館所蔵品の画像データを適時加工して利用しています。 (CC BY-SA 4.0) ※画像は拡大できます。 【原文】 明くる三日の夜ハ、居間なる隅《すミ》にて、鼠《ねづミ》の巣の有りしに、その小さき穴より、女の生首逆様になりて、髪を突き立てゝ歩み行きたり。 扨《さて》、平太郎が膝《ひざ》に上がり、頭《かしら》に登りて首を廻りつゝ、所〻を舐《ねぶ》りしとなり。 其の心地、言はん方も無かりしが、程無く消え失せけるとぞ。 同じ夜半の頃ハ、天井に青/\として、円《まど》かなる物見えしが、瓢箪《へうたん》の蔓《つる》を引きて、頓《やが》て平太郎が臥したる上に下がりけるとなり。 【現代語訳】 翌、七月三日の夜は、居間の隅にネズミの巣があったのですが、その小さな穴から、女の生首が

    三日目『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/10/24
    生首が出てきて、体中を嘗め回すなんて、生きた心地がしないでしょうが、稲生平太郎は気味悪がるだけで、反撃をしなかったのは何か訳があったのでしょうか?また天井からの瓢箪、私も生首との関連が気になります。
  • 二日目『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    (行灯の灯が長く燃え上がる) (部屋の中が水で満たされる) 新日古典籍総合データベース ※この記事では、国文学研究資料館所蔵品の画像データを適時加工して利用しています。 (CC BY-SA 4.0) ※画像は拡大できます。 【原文】 然《さ》れバ二日の夜も行灯《あんどふ》明かしけるに、火長く燃え上がり、後は天井に燃え付くと見えにける。 権八は予《かね》て約せしに任せ、宵より来たりしが、この躰《てい》を見るより、殊《こと》に氣を焦《あせ》りけれども、平太郎が騒がざれバ、後止む事無く帰りける。 其《そ》れより平太郎も捨て置きて臥しけるに、彼の焼けしと見えし天井を見るに、何の跡も無かりけるとぞ。 其の夜、平太郎臥しけるに後、居間の内、何とやらん生臭く覚えしが、俄《にわ》かに水 湧《わ》き出て、鼻へも入るかと思はれ、頓《やが》て起きて見れば、一間の内に湛《たゝ》へてける。 後ハこれも潮《うしほ》

    二日目『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/10/24
    妖怪軍団の戦法として、また妖怪たちが攻めてくると思いましたが、まさか怪奇現象で攻めてくるとは思いませんでした。彼らの戦術もいろいろなバリエーションがあるようで、敵ながらあっぱれというか、凄いです。
  • 発端『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    今回から、ももはな (id:however-down) さんのリクエストにお応えして、『稲生物怪録《いのうもののけろく》[「いのうぶっかいろく」とも]』を読んで行きたいと思います。 とは言っても、『稲生物怪録』は出版されたものではなく、書き写されて伝わったもので、色々なパターンの写が存在します。 『稲生物怪録』というのも、あくまでもこの系統の作品の統一書名で、タイトルも写によってマチマチです。 今回紹介するのは、絵系と呼ばれる系統の一冊で、タイトルは『稲生平太郎妖怪記』となっています。 今回紹介する写は、絵も字も下手であまり出来が良くないのですが、ブログに載せても大丈夫なのがこれしかなかったのでヾ(๑╹◡╹)ノ" なお、【原文】では、誤字脱字はできる限り修正しています。 挿絵の位置も文と合っていないので、合わせました。 (左下に蓑笠で比熊山を登る平太郎の姿) 新日古典籍総合デー

    発端『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/10/24
    実話の怪談話、趣があり今後の展開がとても楽しみです。主人公の稲生平太郎は昼も夜も妖怪にあったとされていますが、昔はこうした妖怪と人間との間に住み分けが出来、互いが共存できる社会だったのでしょうねえ。
  • 2-豆腐小僧 ~『夭怪着到牒』~【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    豆腐小僧の画像として一番よく引用されるのが、『夭怪着到牒《ばけものちゃくとうちょう》』(北尾政美画、天明八(1788)年刊)の挿絵のものです。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 夭怪着到牒 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション(3ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 化け物ゝ親玉見越入道現れ、手下の化け共を呼び出だす。 入道の孫、大頭小僧、雨のそぼ降る夜、豆腐屋を脅かし、一丁占めてくる。 【現代語訳】 化け物の親玉見越入道が現れ、手下の化け物どもを呼び出します。 見越入道の孫の大頭小僧は、雨がしとしと降る夜、豆腐屋を脅かし、豆腐を一丁奪ってきます。 【解説】 実は、ここでは豆腐小僧と言う名称は一切出てこず、描かれている妖怪はあくまでも大頭小僧とされてるんですよね。 というわけで、何だかよく分からなくなってきたので、次

    2-豆腐小僧 ~『夭怪着到牒』~【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/10/03
    化け物の親玉の見越入道は豆腐が好きだったのでしょうか?挿絵の中の大頭小僧は童顔で悪さをするようには見えませんが、人、(いや化け物か)、は見かけによらないものなんでしょうねえ。
  • スッポン入道 - 魅惑的!お煎チ~ズ!

    あまりにも更新の間隔が空いてしまったので、小ネタでもヾ(๑╹◡╹)ノ" オリジナル妖怪「スッポン入道」(カメのスッポンとトイレのスッポンの妖怪)を、 江戸時代の妖怪絵『化物夜更顔見世』(国立国会図書館デジタルコレクション)に紛れ込ませてみましたヾ(๑╹◡╹)ノ" ただそれだけですw 『化物夜更顔見世』をお読みになりたい方は、姉妹ブログの方で現代語訳付きで紹介しておりますので、ぜひヾ(๑╹◡╹)ノ" kihiminhamame.hatenablog.com ◆「ほしい物リスト」 www.amazon.co.jp ◆インフォメーション 井原西鶴の大著、『男色大鑑』の一般向けの現代語訳が発売されました♪ 北見花芽(きひみハマめ)の中の人もちょっと書いてるので、興味のある方も無い方も、下のアマゾンリンクから、お買い求めくださると狂喜乱舞します♪ ※ 書店で買っても、北見花芽の中の人には直接お金

    スッポン入道 - 魅惑的!お煎チ~ズ!
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/09/27
    また新たなキャラクターが登場してうれしい限りです。今回はミョウ・ガールさんたちメインキャラクターの登場はありませんでしたが、是非ともこのスッポン入道さんとコラボしていただきたいと切に願っています。
  • 1-豆腐小僧 ~『妖怪仕内評判記』~【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    今回から数回にわたって豆腐小僧を取り上げます。 以前に読んだ作品が中心ですが、バラバラに書いていたので、この機会にまとめようかなと。 豆腐小僧の初出は恋川春町作画『妖怪仕内評判記《ばけものしうちひょうばんき》』(安永八[1779]年刊)とされています。 『妖怪仕内評判記』は、役者評判記に似せて、妖怪たちの仕内(化け方、人の脅かし方)に点数をつけるという設定です。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 妖怪仕内評判記 : 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション(10ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 豆腐小僧といふ化け物ハ、頭大振りにて四五歳に見へ、眼《まなこ》ばち/\と光らかし、夜、人の後に付いて送る。 これは鼬《いたち》なり。 悪くすると仇《あだ》をなす化け物なり。 「なんだか襟元から水を掛ける様《やう》。 寒くなつて

    1-豆腐小僧 ~『妖怪仕内評判記』~【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/09/27
    いきなり大きな腕が出現するというシュールすぎる展開に次回はどうなるか興味が津々です。豆腐小僧の召し物ですが、私自身が服飾に疎いこともありますが、晴れ着のように感じています。小僧ってもしかして女の子?
  • 毛女郎 ~『変化物春遊』その3~【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    前回の『大昔化物双紙』で大活躍した毛女郎ですが、毛女郎は、おそらく鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』で最初に描かれた妖怪だと思われます。 これに関しては、過去記事をご参照くださいませ。 kihiminhamame.hatenablog.com で、今回は以前も取り上げたので、お読みになった方もいるかもしれませんが、『大昔化物双紙』と同じ桜川慈悲成作・歌川豊国画の『変化物春遊《ばけものはるあそび》』(寛政五[1793]年刊)という、妖怪図鑑みたいなの、毛女郎のページを取り上げたいと思います♪ ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 変化物春遊 : 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション ※画像は拡大できます。 【原文】 何屋とか言ゝける轡屋《くつわや》に、化け物ゝありと評判強く、「我も見たり」「彼もその由聞ゝたり」と言へども、如何様《いかやう

    毛女郎 ~『変化物春遊』その3~【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/09/27
    目鼻がなくても美しいということは、その佇まいとか仕草、長い髪が美しいということでしょうね。ただいくら美しいからといっても暗い廊下にいきなり現れたら、気の弱い私は美しいと感じる前に卒倒すると思います。
  • 12-大昔化物双紙(完)【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    【前回までのあらすじ】 もとの一つ目になった今入道でしたが、古入道と毛女郎から目を一つずつ譲られ、化け物大将・越後の国の三つ目入道となったのでした。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 大昔化物双紙 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション (12ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 酒田《さかた》の金時《きんとき》ハ、「化け物退治セん」と、手薬煉《てぐすね》して待ちけるが、三ッ目入道ハ未《いま》だ若年の事なれば、「まだ/゛\折もあらん」と、金時は悠然として目出度《めでた》き春[新年]を迎へける。 歌川画 桜川慈悲成《さきらがわじひなり》作 【現代語訳】 坂田金時《さかたのきんとき》は、化け物を退治したくてウズウズしていたのですが、三つ目入道は何しろまだ若造なので、「まだまだワシの出る幕ではないな」と、金時はゆったりと落ち

    12-大昔化物双紙(完)【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/09/27
    最後の最後になってまさかの金太郎さんの登場。しかも戦わないなんて見過ごすなんてすごく格好いいですね!!何というのか無益な殺生をしないという仏教的な概念が出ているようで、面白い結末ですね。
  • 9-大昔化物双紙【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    【前回までのあらすじ】 越後の大入道の跡を継いだ今入道は、親から貰った目をくりぬいて愛の証として毛女郎に渡してしまいます。 丹後のヒヒは、今入道に養子の見越入道が恥をかかされたのに腹を立て、このことにつけこんで今入道を散々罵った挙げ句、毛女郎を揚げ詰めにしてしまうのでした。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 大昔化物双紙 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション (10ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 情けなや、今入道ハ狒《ひ》ゝが計らひにて、竹の小笠を被セられ、丸盆に豆腐を乗セて手に持たせ、廓《くるハ》の若い者に言ゝ付け、化けの里出口の柳の下へ追ひ出だされける。 「きり/\、消へてしまへ/\」 「早くどこぞへ行つて、子供でも脅かセやい」 「己《うぬ》が様《ざま》を見をれ、やつぱり元のちよろけん小僧だ。 ホンニ、惨《

    9-大昔化物双紙【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/09/19
    恋は盲目とも言いますが、すべてを失いプライドもズタズタにされても恋する毛女郎に合わせろと要求する今入道さんに哀愁を感じてしまいます。果たして愛の力が働いてハッピーエンドになるのか、次回が楽しみです。
  • 7-大昔化物双紙【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    【前回までのあらすじ】 遊郭の化けの里で、越後の大入道の跡を継いだ今入道と、丹後のヒヒの養子の見越入道は、新屋の毛女郎を巡ってケンカを始めましたが、毛女郎が間に入って、その場は何とか収まりました。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 大昔化物双紙 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション (8ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 「入道さん、疑ひが晴れたハいのう」 今入道、毛女良へ心中《しんぢう》に片/\の目を刳《く》り貫《ぬ》いてやる。 「痛い/\、目板鮃《めいたびらめ》ときてゐる」 手水鉢《てうづばち》の化け物、水鏡《みずかゞミ》に此の由《よし》を見て、狒ゝに告げる 【現代語訳】 毛女郎「今入道さん、トラブルが解決してよかったですのう」 今入道は毛女郎への愛の証《あかし》として、片方の目をくりぬいて渡しました。 今入道

    7-大昔化物双紙【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/09/19
    手水鉢の妖怪の発想は八百万の神ならぬ八百万の妖怪でしょうか?それにしても親から譲り受けた大事な片目を簡単に女郎に渡すとは、今入道さんの化け修行には?が付きますし、何より今入道さんが可哀そうですね!
  • 6-大昔化物双紙【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    【前回のあらすじ】 遊郭の化けの里で、越後の大入道の跡を継いだ今入道と、丹後のヒヒの養子の見越入道は、新屋の毛女郎を巡って争いになったのでした。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 大昔化物双紙 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション (8ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 かくて二人の入道、互いに「毛女良を貰う」「ならん」の言いゝ尽くより、「刀に掛けて」と抜き連れて戦う所へ、新屋の毛女良駆け来たり、二人の刀を収めさせ、一先《ひとま》づ新屋の二階へ連れ行く。 「我から引け」 「我から引け」 【現代語訳】 こうして二人の入道は、お互いに「毛女郎はオレが貰う!」「ダメだ!」と言い合い、「刀で決着をつけよう!」とついに刀を抜いて戦い始めました。 そこに新屋の毛女郎が慌てて走ってきて、二人に刀をしまわせ、とりあえず新屋の二階に

    6-大昔化物双紙【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/09/19
    毛女郎さんの衝撃的な容姿に思わず絶句しまいました。それにしても首が長く、目・鼻・口がない奇抜な容姿のどこに魅力を感じたのか、蓼食う虫も好き好きといいますが、妖怪の世界の美意識には理解の壁を越えますね。
  • 1-大昔化物双紙【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    今回から、前回の『化物夜更顔見世』と同じ、桜川慈悲成作・歌川豊国画の『大昔化物双紙』(寛政七 [1795]年刊)を読んでいきたいと思います。 この作品も以前に取り上げたので、ひょっとしたら読んだことがある方もいるかもしれませんが、四年近く前のことなので、私もすっかり内容を忘れていましたヾ(๑╹◡╹)ノ" ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 大昔化物双紙 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション (3ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 御存知の越後の国の大入道、一子を一ッ目小僧とて寵愛《ちやうあい》しけるに、此の小僧、親に劣らぬ化け巧者《ごうしや》にて有りしかば、数多《あまた》の化け物、入道《にうだう》に言ふ様《やう》、 「一ッ目殿、今は天晴《あつぱ》れの化け様なれば、入道は隠居《ゐんきよ》して、世を一ッ目に譲り給へ」 と

    1-大昔化物双紙【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/09/12
    化け物の世界にも人間社会同様に家督を譲るような制度があるなんて面白く感じました。現在の化け物家業もやりにくくなったとありますが、今も昔も同じような考えだったと思うと、共感を覚えてしまいます。
  • ⑫化物夜更顔見世【再読】(終) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    【前回までのあらすじ】 川太郎(河童)は、人間の与四郎に取られた元許婚のお六(ろくろ首)を取り戻すために、野良狐の玉の力で人間の色男に化けたはずだったのですが。。。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 化物夜更顔見世 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション (13ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 化け物共、ちょろけんに追い散らされ、「どうも化けた気《き》だが、化けねヱとハ合点がゆかぬ」と、野良狐が方へ来たり、この由《よし》を話せば、狐、「それは心得ぬ」と名玉の箱を取り出《いだ》し、よく/\見れば、玉ハ何時《いつ》の間にやら鳥《とり》の町《まち》[「(鳥の町に)鳥が帰る」→「取り替える」ということ]、唐《とう》の芋《いも》とぞなりにけり。 狐も肝を芋にして、「いもうようもない」と呆《あき》れたとのこと。 いかに青《あ

    ⑫化物夜更顔見世【再読】(終) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/09/06
    最後に里芋が出てくるまさかの結末と終始言葉遊びに徹していたこのような作品があることにちょっとした驚いています。江戸時代の「粋」について触れたような感覚でした。お六さんも幸せになっていればいいですね。
  • ⑧化物夜更顔見世【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    【前回までのあらすじ】 ろくろ首のお六と人間の与四郎は恋仲になったわけですが、お六には川太郎という許婚がいて、親の大入道は川太郎から支度金を受け取ってしまっています。 川太郎に支度金を返せばお六は自由の身になると考え、与四郎は欲庵という藪医者から、「三日以内に返さなければお六を欲庵に渡す」という約束でお金を借りるのですが。。。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 化物夜更顔見世 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション (10ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 日切りの金、中/\与四郎《よしろう》三文の手立て引く。 「とやせん、かくや」と思ひしが、その夜、お六は花水橋《はなみづばし》の野良狐《のらぎつね》とて狐仲間の大分限《おうぶげん》あり。 この野良狐の方へ忍び入り、まんまと箱に入れある所の袱紗包《ふくさつゝ》ミ、確か

    ⑧化物夜更顔見世【再読】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/08/30
    惚れた男のために女性が何とかするのは、人間や妖怪を問わないようですね。お六さんの行動力には圧倒されます。ただ盗みに入ったとなると、一体今後の展開がどうなるのか?次回が楽しみです。
  • 【オリジナル曲】輪っかの気持ちが分っからな~いヾ(๑╹◡╹)ノ"【ミュージックビデオ】 - 魅惑的!お煎チ~ズ!

    youtu.be 姉妹ブログ「うきよのおはなし」のマスコットキャラの一匹、輪っかに顔が付いた妖怪・輪香奈(わかな)のアイドルデビュー曲ですヾ(๑╹◡╹)ノ" 以前、適当にこんなこと書いたんですけど↓↓↓ 当に作っちゃいましたwww 「菊花の約」(『雨月物語』)は男色物??? - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~ ◆「ほしい物リスト」 www.amazon.co.jp ◆インフォメーション 井原西鶴の大著、『男色大鑑』の一般向けの現代語訳が発売されました♪ 北見花芽(きひみハマめ)の中の人もちょっと書いてるので、興味のある方も無い方も、下のアマゾンリンクから、お買い求めくださると狂喜乱舞します♪ ※ 書店で買っても、北見花芽の中の人には直接お金が入らないので何卒。 全訳 男色大鑑〈武士編〉 作者: 染谷智幸,畑中千晶,佐藤智子,杉紀子,濵口順一,浜田泰彦,早川

    【オリジナル曲】輪っかの気持ちが分っからな~いヾ(๑╹◡╹)ノ"【ミュージックビデオ】 - 魅惑的!お煎チ~ズ!
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/08/26
    あれ!!三ツ目さん?どうしてここに?三つ目さん、実は女性でしかも女子高生!?ひょっとしてミョウ・ガールさんと友達でしょうか?それにしても‟現役女子高校生妖怪‟という発想は凄いですね!!感動しています。
  • ①妖怪扱いされていたゴイサギ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    前回、火の玉の正体がゴイサギだという話が出ましたが、 kihiminhamame.hatenablog.com 実はこの当時、ゴイサギはキツネやタヌキやなどと同様に、妖怪扱いされていました。 今回は、山東京伝作の『怪物徒然草《ばけものつれずれぐさ》』[寛政四[一七九二]刊]に、妖怪として登場しているゴイサギを、次に読もうと思ってる話にもちょっと関係してくるので、取り上げておきます。 怪物つれつれ草 : 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション ※国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。 【原文】 年 経《へ》たる五位鷺《ごいさぎ》、「大千世界《だいせんせかい》を見ん」と四界《しかい》に羽《は》を打って出けるが、渺渺《びやう/\》として臨《のぞ》むに、 目の限り無く年の波[普通に「波」と言えばよい所を、シャレて年老いた事を表す「年の波」とした]穏やかなり

    ①妖怪扱いされていたゴイサギ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/07/17
    私もコメントをされている方と同様に敷布団がないことに違和感を覚えました。また挿絵ではお爺さんが布団で寝ていますが、そうであるならばゴイサギは何処から部屋の中に入ってきたのか疑問です。
  • マイケルミョウガールヾ(๑╹◡╹)ノ" - 魅惑的!お煎チ~ズ!

    以前作ったマイケルの格好をしたミョウ・ガールの画像が出てきたのですが、 何に使う目的で作ったか全く思い出せないので、 マイケル・ジャクソンの命日の今日に蔵出しすることにしましたヾ(๑╹◡╹)ノ" マイケル・ジャクソン This Is It (字幕版) マイケル・ジャクソン Amazon ◆「ほしい物リスト」 www.amazon.co.jp ◆インフォメーション 井原西鶴の大著、『男色大鑑』の一般向けの現代語訳が発売されました♪ 北見花芽(きひみハマめ)の中の人もちょっと書いてるので、興味のある方も無い方も、下のアマゾンリンクから、お買い求めくださると狂喜乱舞します♪ ※ 書店で買っても、北見花芽の中の人には直接お金が入らないので何卒。 全訳 男色大鑑〈武士編〉 作者: 染谷智幸,畑中千晶,佐藤智子,杉紀子,濵口順一,浜田泰彦,早川由美,松村美奈,あんどうれい,大竹直子,九州男児,こふで

    マイケルミョウガールヾ(๑╹◡╹)ノ" - 魅惑的!お煎チ~ズ!
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/07/03
    マイケル・ジャクソンとミョウ・ガールさん、よく似合っていますね。どことなくこれからミュージカルが始まるような雰囲気ですね。ミュージカル分野で活躍されるミョウ・ガールさんも見てみたいです。
  • ②油盗老女の運命は?~井原西鶴「身を捨てて油壺」『西鶴諸国はなし』~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※下に現代語訳と解説がちゃんとあります。 井原西鶴『西鶴諸国はなし』貞享二(1685)年刊 西鶴諸国はなし : 大下馬. 巻5 - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。 【原文】 神主《かんぬし》集《あつ》まり、 「毎夜《まいよ》/\、御灯火《おともしび》の火の消《き》ゆるを不思議《ふしぎ》に思ひつるに、油の無き事、如何《いか》なる犬獣《いぬけだもの》の仕業ぞかし。 忝《かたじけな》くも、御社《みやしろ》の御灯《ごとう》ハ、河刕《かしう》一国《いつこく》照《て》らさせ給ふに、宮守《ミやもり》どもの無沙汰《ぶさた》にもなる事也。 是非《ぜひ》に今宵《こよひ》は付《つ》け出し申すべし」 と、内談《ないだん》固め、弓、長刀《なぎなた》を閃《ひらめ》かし、思ひ/\の出立《いでたち》にて、内陣に忍《しの》び込《こ

    ②油盗老女の運命は?~井原西鶴「身を捨てて油壺」『西鶴諸国はなし』~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    Kitajskaya
    Kitajskaya 2021/07/03
    かつて美貌を誇った女性も年齢と環境においては、山姥と見まちがえられ卒倒するほど恐ろしい姿になったことは、諸行無常と哀れみを感じます。この続きが楽しみですが、ハッピーエンドになることを期待しています。