タダは国を滅ぼす〜高速道路も年金もタダにできるわけない 最近、タダ(無料)をありがたがる風潮が高まっているのを感じる。「なんでもタダがいい」といった考えに染まると、この国は滅んでしまうのではないだろうか。今回は、いくつか事例をあげながら、タダが蔓延する風潮について考えてみたい。 杉並区では、子育て中の親がコンサートをタダで鑑賞できる 杉並区は子育て中の区民に対して、ベビーシッターを雇ったり、コンサートを鑑賞するのに利用できる金券「子育て応援券」を配布している。金額は、0〜2歳児の子供1人あたり年6万円、3〜5歳児の子供は年3万円だ。利用率は9割近くに達しているとのことだ。 この金券のコストは税金で賄っている。子育ての応援が目的ならば、保育園を、働く女性により使いやすくするなどの政策で対応するのがスジだろう。コンサート鑑賞などの“気分転換料”を親に直接支払う、というのは話が違う。