唐突ではあるが、1つクイズを出したい。 「日本で歴代最高興行収入を記録した映画のタイトルは?」 この答えはもちろん、2020年に公開され、社会現象となった『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』である。正解がすぐに思い浮かぶ人も多いだろう。 では、「その監督は誰か?」と問われると、途端に答えが浮かばない人がほとんどではないだろうか。正解は外崎春雄監督だが、この名前に聞き覚えがないという映画ファンも多い。日本歴代興行収入1位の作品の監督の名前が多くの人に知られていない。これはアニメ映画界が抱える大きな問題であり、今回はこの点について考えていきたい。 2022年もアニメ映画の興行成績は好調だ。『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』が80億円を突破したほか、『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』や『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』なども、20億円以上の大ヒットを達成するとみられてい