中国のウイグル族などイスラム教少数民族に対する弾圧に国際的な関心が強まっている。スイス・ジュネーブで8月に開かれた国連の人種差別撤廃委員会で、「100万人以上が新疆ウイグル自治区の再教育施設に強制的に収容されている」と米人権活動家らが非難。日本在住のウイグル族も、故郷の親族の安否を心配しながら過ごしている。 死因の再診断許されず 「男たちが弟のもとに来て『ただの教育施設だ。1カ月で帰ってこられる』と言って連れていったらしい」。関東在住の40代のウイグル族女性、ザイトゥナさん(仮名)は昨年9月、新疆にいる弟が再教育施設に連行されたと連絡を受けた。1カ月たっても弟は帰ってこず、故郷にいる母親が問い合わせても、警察は「わからない」と繰り返すばかり。8カ月がたったころ、急に警察から「心臓病で亡くなった」と母親に連絡が入った。 「母は泣きながら何度も警察に問い続けたようです。『なぜ連れて行かれたので