2001年9月11日に起きた同時多発テロの映像は世界中に大きな衝撃を与えたと思います。犠牲者の中には邦人も多く含まれ亡くなった方のご冥福を心から願っております。 しかしながら、この惨劇も昭和20年3月10日未明に都民が経験した悲惨さに比べると霞んでしまいます。今から六十余年前の東京で、この同時多発テロの犠牲者をはるかに超える10万人以上の都民が1夜にして命を失いました。 犠牲者は生きたまま火あぶりに会い、あえぎ苦しみ亡くなっていきました。当時のメディアが今のように発達していれば、いわゆる「東京大空襲」の想像を絶する地獄絵が世界の人々に伝えられたでしょう。これは広島、長崎の惨事と並び、人類史上最大の虐殺だったと表現してもおおげさではありません。 この作品はその悲惨な出来事を毛筆で表現したものです。 表題 「噫横川国民学校」 この作品を書いたのは書道家の井上有一氏です。井上氏は東京都本所
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