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ブックマーク / note.com/nkay (4)

  • 「鯨」字は「京(大きい)+魚」だとか右文説とか「会意兼形声」とかの憶説はなぜ文字学界に受け入れられないのか|nkay

    ※この記事は https://note.com/nkay/n/n52fb6d7c6fd3 のつづきです。 ※2021/06/18:誤字を修正しました。 ※2021/07/08:誤字を修正し、ついでに一部の文章をわずかに変更しました。 概要をいうと、『ゆる言語学ラジオ』というYouTubeチャンネルにおいて、漢字に関して学術的に誤った理解に基づいた動画が作成され、(それが言語学的に正しいものとして)拡散されている。そこで、それを訂正する記事を書いたというわけである。 前文この記事では、「鯨」字に対する誤った説明に対していろいろな角度からツッコミを入れていく。 誤った説明とは以下のものである。これを[説A]と呼ぶことにする。 [説A] 「鯨」字に「京」が含まれるのは、「京」が大きいことを意味するからである。 なお、正しい説明は以下の通りである。その説明は前回記事を参照いただきたい。これを[説B

    「鯨」字は「京(大きい)+魚」だとか右文説とか「会意兼形声」とかの憶説はなぜ文字学界に受け入れられないのか|nkay
  • ゆる言語学ラジオ#4の内容を訂正しようと思ったけども、その前に「部首」の誤解を解きたいと思いました~もうこの単語を学問の場で使わないでください~|nkay

    ゆる言語学ラジオ#4の内容を訂正しようと思ったけども、その前に「部首」の誤解を解きたいと思いました~もうこの単語を学問の場で使わないでください~ この記事のモチベーション最近以下の動画が話題(のよう)だ。正確にはこの動画の投稿集団が話題で、この動画はその中では比較的地味な方である。 悶・聞・関、部首が「門」なのはどれ? #4 https://www.youtube.com/watch?v=v2vY-H1FAHM ただ、しかし、この動画で語られることは、漢字に関する誤解に満ちている。正直、どこから突っ込んでいいのやらという感じで、語られる結論が間違っているとかではなく、おそらく話し手たちが根的に漢字・漢語と文字学(それは知識だけでなく研究伝統・研究史や方法論・考え方を含む)を誤解している。コメント欄も含めて目を覆いたくなる。 例えば、架空の人物が「“人”という字は人と人とが支え合ってるよう

    ゆる言語学ラジオ#4の内容を訂正しようと思ったけども、その前に「部首」の誤解を解きたいと思いました~もうこの単語を学問の場で使わないでください~|nkay
  • 「漢字の成り立ち」を語る際は、最も初期の字形を根拠にしなければならない――「丁・正・以・亡・家・安」の字源を例として|nkay

    「漢字の成り立ち」を語る際は、最も初期の字形を根拠にしなければならない――「丁・正・以・亡・家・安」の字源を例として こんにちは、みなさん。 近年、多くの場所で「漢字の成り立ち」が語られる場面に遭遇します。テレビ番組や新聞雑誌、書籍や漫画、インターネット上のサイト・ブログ・SNSなどなど。しかしそこで見聞きする「漢字の成り立ち」説というのは、科学的根拠に欠けた信用できない説であることが少なくありません。 多くの場合、語り手が実際には文字学の知識に欠けた者であることが、その直接の原因となっています。こうした語り手達の間で、不可信で不正確な説明が伝播されていきます。 説得力の低いものと聞いて、テレビのバラエティ番組で芸能人が話す説や、あらさまな広告収入目的のインターネットサイトの説、書店に並ぶ泡沫雑学に掲載されている説などが思い浮かぶかもしれません。しかし驚くべきことに、残念ながら、漢和辞典

    「漢字の成り立ち」を語る際は、最も初期の字形を根拠にしなければならない――「丁・正・以・亡・家・安」の字源を例として|nkay
  • 「漢字の成り立ち」説には科学的根拠が必要 ~トンデモ・誤字源が世間で拡散されていることに関して~|nkay

    こんにちは、みなさん。 今回は「漢字の成り立ち」について小話したいと思います。 一【この章の要旨:やインターネットで扱われている「漢字の成り立ち」は残念ながら誤りがほとんどってハナシ】 みなさんは日語を綴るとき必ず漢字をつかっていることでしょう。漢字は日の生活上欠かすことのできない存在であり、したがって人々の漢字に対する関心もそれなりに高いと思われます。 中型以上の規模の書店であれば漢字関連書籍をまとめた棚があり、漢字字典・漢和辞典だけでなく四字熟語がどうとか、難読漢字がどうとか、使い分けがどうとか、漢検がどうとか、まあいろんなジャンルのいろんなを見ることができます。その中でいわゆる「漢字の成り立ち」的なことに関連したもまた一定以上見られます。 こうしたにおいて、作者の自己紹介や序文・後記を見てみると、過去に漢字を研究したことはなく、漢字に関連した仕事もしたことがないということ

    「漢字の成り立ち」説には科学的根拠が必要 ~トンデモ・誤字源が世間で拡散されていることに関して~|nkay
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