プロジェクト・ヘイル・メアリー 上 作者:アンディ ウィアー早川書房Amazonこの『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は、火星に一人取り残されてしまった男の決死のサバイブを描くハード・宇宙開発SF『火星の人』でデビュー&大ヒットした、(リドリー・スコットの映画も傑作だった)アンディ・ウィアーの最新作。本国では売上も評価もよく、ビル・ゲイツの今年の5冊に選ばれ、映画化権も取得されライアン・ゴズリング主演の映画化も進行中など、すでにヒット・ロードに乗っている。 今回はすでに英語版での評判が漏れ伝わってきていたし、日本での(版元の早川書房の)プロモーションも気合入っているな(翻訳SFとしては珍しい単行本での刊行)と思っていたので最初から高まっていたのだが、読んでみればいやはやこれが期待通りの作品である。扱うテーマや題材、舞台そのものは『火星の人』と大きく異なっていて、新たな領域を開拓しているが(
_ 楽園の泉読了 三体がおもしろかったので、本格SFを読んでみるかと思っていたら、岸本さんがクラークといえば楽園の泉というようなことを呟いていたので ていうかそういえば『ふわふわの泉』ってハードSFだよね、という話がピンと来るかどうかだよなぁ、とか考えていて、そうかクラークの(そっち方向の)代表的作品としてまず『楽園の泉』だよな、ということを今頃になって思い出すなど — きしもと (@ksmakoto) August 20, 2019 Kindle版の権利を買って読んだ。 アマゾンサイトの説明も何も読まずに白紙状態で読み始めたもので、最初いきなり古代インド(だと思って読んでいたらどうもスリランカらしいが)の王様が作り上げた空中庭園の話が始まって、はてこれはなんだと思いながら読み進める。 と、いきなり26世紀くらいに話が飛んで、インドのあたりの引退した政治家の話になり、科学系のTVキャスター
_ 折りたたみ北京読了(続き) 郝景芳 見えない惑星: いろいろな惑星の話をする恋人たち。どの惑星も住人と歴史つまり意識と世界が微妙に噛み合わない。さわさわと進むが最も思弁的小説っぽい。 折りたたみ北京: 表題作だが、とにかく題名がすばらしくイマジネイティブだ。インセプションの夢から夢へ移動するところか? という感じだがもっとメカニカルだった。3つの階層が同一都市にお互い混じり合うことなく交代で生活するという構造が抜群だった。 物語はちょっとディック風だ。最下層の人間がふとした機会から最上層の世界へ潜り込み冒険しそこの人々と交流し、そしてまた元の世界に戻る。その意味ではどうということはない作品とも言えるのだが、とってつけたような(しかしそれ抜きでは物語が成立しない)家族関係がすごく良い味となっていた。 糖匪 作者の名前が不穏だ。作品名がコールガールだし読み始めると普通に日本では知らないけど
「セキュリティの基礎は無料で学べる」 ワンクリックで”リテラシー”高める無料教本:ITりてらしぃのすゝめ(1/3 ページ) ほとんどの人にとっては、ITセキュリティは難しいもので、勉強するのは面倒に感じるかもしれません。将来的に素晴らしい技術が登場して、私たちが何も気にしなくてもAIや機械がサイバー空間を守ってくれるようになる未来は必ずやってくると信じているものの、現状は私たち自身がサイバーセキュリティについて学んでいく必要があります。 いきなりセキュリティの達人になることはできなくても、「あ、これ聞いたことがあるな」と気付けるだけで、多くの脅威から身を守ることができます。 ならば、その「聞いたことがある」という状況にまでステップアップしてしまいましょう。これまでなら本屋に行って何か教本を買ってくるか、ネット上で調べるのが定番でした。いまやその第一歩が、無料の電子書籍で済んでしまうのですか
毎日のように企業や組織を狙ったサイバー攻撃が繰り返され、その方法も次々と新しくなっています。皆さんの中にはひょっとして、小さな企業を十分守るだけのセキュリティの知識を身に付けるには「ある程度お金がかかるはず」と思っている方もいるのではないでしょうか? 実は、そんなことはありません! 内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)は2019年4月19日、新たに「小さな中小企業とNPO向け情報セキュリティハンドブック 初版(Ver.1.00)」を公開しました。その内容は、セキュリティ本を上梓している筆者が「ぐぬぬ」とうなったほどです。これは、素晴らしい! 「どうしてこの人は、他人の本をそこまで推すの……?」と面食らった読者もいるかもしれません。この本を読んでほしいと私が考える根拠を、これから詳しく説明していきましょう。 NISCはこれまでも、個人向けに黄色い表紙の「インターネットの安全・安心ハン
_ Rubyふりがなプログラミング 昨年技術書界隈で話題になったふりがなプログラミングシリーズ。そのスタイルのわかりやすさに執筆経験者たちは「なるほどその手があったか!」と少しだけ悔しく思った出来事でした。しかし初期タイトルはJavaScriptとPythonで、「なんでルビなのにRubyがないんだ!」と悔しく思った出来事でもありました(お約束)。 そしてついに「Rubyふりがなプログラミング」が発売されました。しかも監修は高橋会長。安心して読むことができます。読み終わった結論としては素晴らしい1冊で、RubyやRailsを学ぶために必要最低限の知識をわかりやすくかつすごいスピードで習得できます。RubyやRailsを勉強するためのロケットスタートを決めるスペシャルアイテムと言えます。 具体的には以下が良いと思いました。 プログラムだけでなく、エラーメッセージにもふりがなが振ってある。 し
『MarkeZine』が主催するマーケティング・イベント『MarkeZine Day』『MarkeZine Academy』『MarkeZine プレミアムセミナー』の 最新情報をはじめ、様々なイベント情報をまとめてご紹介します。 MarkeZine Day
2021年12月20日追記:第2版できました! IPv6を解説した「プロフェッショナルIPv6」をラムダノート株式会社から出版しました。 初版は456ページになりました。紙版の厚さは23mmになる予定です。 現時点で、IPv6に関して世界で最もまとまっているIPv6本であると個人的に考えています。 「プロフェッショナルIPv6」は、株式会社日本レジストリサービス様、BBIX株式会社様、NTTコミュニケーションズ株式会社様、日本ネットワークイネイブラー株式会社様、クラウドファンディング(「すごい技術書を一緒に作ろう。」という企画です)でのみなさまによるサポートにより実現しました。 IPv6に関する技術情報を広く公開するという趣旨に賛同いただき、本書の執筆と制作、公開にあたって多大な協賛をいただきました。ありがとうございます!!! 「プロフェッショナルIPv6」は、通常の書籍として5000円で
という書籍がでました。 PowerShell実践ガイドブック クロスプラットフォーム対応の次世代シェルを徹底解説 (マイナビBooks) サポートページ (訂正情報など) 「PowerShell実践ガイドブック」という本を書きました!(著者のBlog) なおPowerShellから連想された表紙のイメージから貝殻本という俗称がついててTwitterのハッシュタグで正誤情報ほかいろいろ追えます。 #貝殻本 自分みたいなWindows PowerShell出た当初から触ってはいるものの何も身についてないユーザーにとっては体系的に文化や文法、スクリプティングについて学べるのでありがたい書籍です。基本的にPowerShell Coreについて書かれていますがWindows PowerShellオンリーな人も十分参考になるし今後を考えるとPowerShell Coreに触れておいたほうがいい気がしま
【Wordのスタイル機能を使いこなして技術文書を書こう!】株式会社インプレスR&Dより発行された「エンジニア・研究者のためのWordチュートリアルガイド」の立ち読みコーナー第1回です。 本書では,著者らがWordを用いて技術文書を作成しながら学んだ知識をまとめている.特に,WordよりもTeXに習熟した著者らが,WordでもTeXのように図表や数式番号,文献の引用をしたいと試行錯誤したその成果がまとめられている.本書では,まずWordを使う上で知っておくべき基本的な知識について述べる.想定される読者の多くは,Wordに関する誤解が解けることだろう.その後,文書を段階的に構成していきながら,Wordの機能について説明している.文書の新規作成から完成まで順序よく読めばよいように構成しているが,説明の多い章も存在するため,適宜飛ばしながら読み進めていただきたい.一通りWordの機能を説明した後,
バックアップ入門 2018年5月23日でBunBackupを公開してから15年たちました。 公開15周年を記念して、「バックアップ入門」という書籍を公開します。 この書籍はフリー(無料)です。お気軽にお試しください。 約28000文字で、A4で30ページ程度ですから、比較的読みやすい量ではないかと思います。 「BunBackup解説書」はBunBackupについての書籍ですが、「バックアップ入門」は特定のソフト用ではなく、一般的なパソコンのバックアップについての書籍です。 そのため、BunBackup以外のバックアップソフトを使用している方、バックアップしていない方にも読んでいただきたい書籍です。 特にバックアップの仕方がわからない初心者にお読みいただければ幸いです。 ダウンロード
2011年から書き続けていたIPv6本がついに脱稿しました。 この本は、クラウドファンディングで書きました。 完成したIPv6本の電子版は無償配布します。 サポーターの皆様、ありがとうございます! 全章のフィードバック受付版は、5月21日(月)にマクアケ経由のメッセージにてサポーターの皆様にお送りする予定です。 その後、7月中に完成した書籍をサポーターの皆様にお届けするとともに、一般公開および一般販売開始する予定です。 IPv6本電子版の無償配布を行いますが、紙版と電子版の販売も行います。 ご購入いただけると、私とラムダノート社が喜びます。 なお、有料版と無償配布版の間にコンテンツとしての違いはありません。 ご購入いただかなくても内容を読むことはできます。 幅広く多くの方々にIPv6に関する技術情報が伝われば幸いです。 長くツライ執筆でした IANAのIPv4アドレス中央在庫が枯渇したので
Mdnの絶対フォント感特集 大昔はMac系で、いまはデザイン系の雑誌(たぶん)のMdNの「絶対フォント感を身につける」特集、以前から気になっていました。最近、ポプテピピック特集の紙の本を買った時、kindle unlimitedで読めることに気づきました。お得! 検索してみたら、三冊もあったのねー。 月刊MdN 2015年 7月号(特集:絶対フォント感を身につける/付録小冊子 フォント見本帳)[雑誌] 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション(MdN) 発売日: 2015/06/05 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (2件) を見る 月刊MdN 2016年11月号(特集:絶対フォント感を身につける。2)[雑誌] 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション(MdN) 発売日: 2016/10/06 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を
_ 誰が音楽をタダにした? 読了 通勤時に読んでいた誰が音楽をタダにした? を読了。 とてつもなくおもしろかった。インタビューや取材から再構成した1970年代から2000年代にかけての音楽の圧縮技術、マネタイズ(とレコード業界の栄枯盛衰、買収戦略)、盗難/共用技術と組織経営の3点を柱とした優れたノンフィクションノベルだ。このジャンルとしては大傑作だ。読書の楽しみを味わいまくった。 主要登場人物は3人(もっとも良く取材に応じてくれた人ということだろうが、明らかに異なる角度からの最重要人物たちからインタビューを取れたことそのものとその視点において、この作品が大傑作になることが保証されたようなものだと思う。あらためてすごい作家だ)。 1人はカールハインツブランデンブルク(辺境伯の子孫か?)というMP3の開発者。指導教官-学生の3代にわたる心理学的応用と圧縮技術の研究成果として元音源を1/12まで
徳丸本こと、「体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方」は、2011年3月の発売以降大変多くの方に読んでいただきました。ありがとうございます。 ただ、発売から既に7年が経過し、内容が古くなってきた感は否めません。たとえば、クリックジャッキングの説明はほとんどないですし、OWASP Top 10 2017で選入された安全でないデシリアライゼーションやXXEの説明もありません。なにより、Web APIやJavaScriptのセキュリティ等がほとんど書かれていないことが課題となっていました。 そこで、版元のSBクリエイティブと相談して、この度改訂することにいたしました。3月末脱稿、6月頃発売の見込みです。 改訂にあたり、以下を考えています。 Web APIとJavaScriptに関する説明を4章に追加 XHR2対応に向けてCORSの説明を3章に追加 携帯電話の章は丸ごと削除して、別の内
翔泳社は「ITエンジニアに読んで欲しい!技術書・ビジネス書 大賞 2018」(ITエンジニア本大賞)を開催。ITエンジニアの投票を集計した結果選ばれた技術書とビジネス書の各ベスト10を1月17日に発表しています。 ベスト10のなかで特に投票の多かった上位6冊については、同社が今週木曜日、2月15日に都内で開催する「Developers Summit 2018(デブサミ2018)」において書籍の著者、編集者、翻訳者などによるプレゼン大会が開催され、そこで行われる最終投票によって大賞が決定されます。 当日プレゼンを行うのは、以下の6冊です。 技術書部門 『アルゴリズム図鑑 絵で見てわかる26のアルゴリズム』 『機械学習入門 ボルツマン機械学習から深層学習まで』 『退屈なことはPythonにやらせよう ―ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング』 ビジネス書部門 『大人の語彙力が使える
中島明日香氏の近著『サイバー攻撃 ネット世界の裏側で起きていること』を読んだので紹介したい。本書は、一見すると入門者向けの初歩的なセキュリティ解説書の体裁をとっているが、その内部に著者の恐ろしい野望が秘められていると感じた。 重要事項説明 著者と評者には特筆すべき利害関係はない 評者は本書を自費で購入した(献本等ではない) この記事のリンクにはアフィリエイトが含まれる はじめに 本書は、ブルーバックスの1冊として、サイバーセキュリティの分野の、特に脆弱性について焦点をあて、入門的な解説を試みるものである。本書6ページから、「本書で扱う内容」の一節を引用しよう。 本書の目的は、適切なサイバー攻撃対策を講じる際の一助となることです。そこで、脆弱性そのものとそれを突く攻撃手法について、情報科学の知識を持たない人でも理解できるように、基本的なところから解説します。 この一節だけでも、本書の狙いが意
The Best ‘Design‘ Books That Aren’t Explicitly About Design 今年特に「デザイン思考」という言葉をいろんなところで聞いたものである。もちろんこの言葉は以前からあったのだけど、「デザイン」という言葉が改めて重要視されている流れがある。 そういうわけで、デザインをテーマとしていないけど、デザインについての最良の本を12冊選んだブログを知った。果たしてどんな本が挙げられているのだろうか。邦訳を調べてみた。 ジェイン・ジェイコブズ『アメリカ大都市の死と生』(asin:4306072746) クリストファー・アレグザンダー『時を超えた建設の道』(asin:4306043061) トレーシー・キダー『国境を越えた医師―Mountains Beyond Mountains』(asin:4796880143) Edward Tufte『The Vi
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