防衛省は27日、陸上自衛隊の次期装輪装甲車の開発事業を中止したと発表した。開発を受注した小松製作所(東京)が、同省の求める耐弾性能を満たす車両を作れなかったため。同省は、試作品の対価として支払った約20億円の返還を同社に求める。 同省によると、防衛装備品の開発が技術的な理由で中止されたのは初めてという。開発事業は2014年度に始まり、17年1月に試作品が納入された。技術試験を実施したところ、車両を覆う防弾板の性能にばらつきがあることが判明。同社に改善を指示したが、最終的に改善できなかった。 同省は今後、他の企業に発注して開発をやり直すか、海外メーカーから購入するかを検討するという。