平壌で昨年4月、軍事パレードに登場した弾道ミサイル=ロイター。「ムスダン」とみられる 【機動特派員・牧野愛博】北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射準備作業を停止したことがわかった。米軍も監視態勢を一時的に緩和した模様だ。ただ、北朝鮮は中長期的には挑発を続ける構え。日米韓は朝鮮半島を巡る危機が当面続くとみている。 3カ国の政府関係者によれば、今月20日過ぎから、軌道などを地上の基地に伝えるためにムスダンから発信されるテレメトリー信号や地上基地の通信管制用レーダー波など、北朝鮮が発射準備作業の際に試験的に発生させる電波を傍受できなくなった。 北朝鮮は今月初旬、ムスダン2基を日本海側の江原道元山(カンウォンドウォンサン)の北方にあるミサイル基地に展開。連日、ムスダンと地上基地との通信系統や、レーダーを含む基地内の管制システムなどが十分に作動するかどうかの確認作業を行っていた。 続き