東京都江東区で平成31年、電話で資産状況を尋ねる「アポ電」後に強盗目的で高齢女性宅に押し入り死亡させたとして、強盗致死などの罪に問われた須江拓貴(ひろき)被告(26)ら男3人の控訴審判決で、東京高裁は25日、3被告を懲役27~28年とした1審東京地裁判決を破棄し、審理を地裁に差し戻した。 1審で検察側は女性が3被告に首を圧迫されたことなどで窒息死したと主張。いずれも無期懲役を求刑していたが、地裁は「事件のストレスで慢性心不全が悪化して死亡した」と認定し、有期刑を選択していた。 伊藤雅人裁判長は「少なくとも1人が被害者の首を圧迫する暴行を加えたことは明らかだ」と述べ、1審の判断を否定した。 判決理由で伊藤裁判長は、慢性心不全の状態にあったことと、暴行で死亡したことは両立すると指摘。「1審判決は合理的な根拠がないまま、首の圧迫を示唆した解剖医の見解を排斥した」とし、被告らが犯行後に被害女性の脈