碓井委員長の方針によって、サービス・イノベーションにおける顧客接点とこれを支える構造的な仕組みの整備が重要であることについて、とっておきの事例を基に紹介していく。今回は私が担当した第2回のリレー連載でも紹介した加賀屋の事例を基に、サービス・イノベーションを支える仕組みについて述べる(詳しくは、内藤 耕編著『サービス工学入門』、東京大学出版会を参照)。 加賀屋は和倉温泉(石川県七尾市)にある。創業は1906年。年間宿泊客が20万人を超える歴史ある大規模な和風旅館だ。この加賀屋が提供するサービスはあまりにも有名で、これまでテレビや雑誌でも数多く紹介されただけでなく、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」に長く総合1位を獲得し続けている。ちなみに、ここでいうプロとは全国の旅館業者である。サービス産業生産性協議会(http://www.service-js.jp/cms/index.php)の「
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