【ニューヨーク=黒沢潤】メキシコで1日行われた大統領選で、中道左派の野党、制度的革命党(PRI)のペニャニエト前メキシコ州知事(45)が当選を確実にした。中道右派の国民行動党(PAN)から12年ぶりに政権交代が実現することになる。ペニャニエト氏は今後、麻薬組織掃討や経済対策などで手腕を問われそうだ。 ペニャニエト氏は同日、「支援に感謝する。メキシコの勝利だ」と勝利宣言した。 中央選管のサンプル調査によると、ペニャニエト氏の得票率は約38~39%。中道左派、革命民主党(PRD)のロペスオブラドル元メキシコ市長は約31~32%、カルデロン現大統領の後継候補であるPANのバスケス元教育相は約25~26%。 カルデロン政権は2006年以降、麻薬組織掃討に乗り出していたが、組織同士の抗争激化を招き、殺人や誘拐が多発。失業率も約5%に上昇し、政権交代を求める声が強まっていた。