富士重工業は24日、米航空機大手ボーイングの次世代旅客機「777X」の胴体と主翼をつなぐ主要部品「中央翼」をつくる半田工場(愛知県)の新工場棟を報道陣に初公開した。最新鋭の生産設備などを導入し、今年度内に稼働を始める予定。777X向け部材には東レや川崎重工業など日本メーカーが参画しており、平成32年の初号機納入を見据え、設備投資が活発になっている。 富士重が約100億円を投じる新工場棟は、4月に建屋が完工。建築面積1万1600平方メートルに部材を接合する「自動打鋲機」や「自動搬送機」を備えた2ラインをつくり、来年3月までに稼働する。生産能力は最大年120機分。 胴体内で左右の主翼をつなぎ、燃料タンクにもなる中央翼は大型機で全長が10メートル以上と巨大だが、寸法の誤差を1千分の1インチ単位で測る精度が要求される。永野尚専務執行役員は「寸法や角度の精度をすり合わせながら開発する。付加価値が高く