米軍普天間飛行場移設問題をめぐり、鳩山由起夫首相の迷走が続く。「国と国との契約」(政府高官)である日米合意よりも、国内事情にすぎない社民党との連立維持を優先させる政治手法は、日米同盟に深刻な亀裂を生んだ。米国と距離をとり続けた韓国前大統領との相似ぶりから、米側からは「鳩山は日本の盧武鉉(のむひよん))だ」との見方が日本側に伝えられている。 「米国との関係は完全に冷え切るだろう。盧前政権時代の韓国のように…」 米国が強く求めていた移設問題の年内決着を鳩山首相が事実上、断念した3日夜、政務三役の一人はこうつぶやいた。そして、「民主党政権だと思っていたら社民党政権だった」と漏らした。 首相は、米国との「対等な関係」を強調し、「日米同盟をレビュー(再検討)したい」と述べている。これは、「米国にも言いたいことは言う」として、基地問題をはじめとする対米関係の見直しを主張した左派・革新系の盧前大統領とそ