落下したタラップの先端部分。大分労働基準監督署が新しいボルトでフックを取り付け、使用前の状況を再現した=23日午後6時1分、大分市青崎 大分市の南日本造船(本社・大分県臼杵市)大在工場でタラップが落下して26人が死傷した事故で、船に斜めに架けるためにタラップに取り付けた鉄製のフックを製造した大分市内の鉄工会社の社長が26日、朝日新聞の取材に「納品前に強度計算や強度検査はしなかった」と証言した。発注した南日本造船も強度計算や強度検査はしていなかったと認めており、安全管理のずさんな実態が浮かび上がった。 南日本造船によると、タラップ本体(重さ約6トン)もこの鉄工会社が製造し、昨年8月から船に水平に渡して使っていた。船に斜めに架けて使うため、南日本造船がL字形のフックを同社に発注。フックは重さ約100キロで、鉄製のボルト(直径約2センチ)4本でタラップの先端に取り付け、事故が起きた23日に初