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  • NHKスペシャル「夢の新薬が作れない~生物資源をめぐる闘い~」。薬作り職人のブログ

    今日放映されたNHKスペシャル「夢の新薬が作れない~生物資源をめぐる闘い~」は、非常に考えさせられるところが多い番組でした。 番組の内容を簡単にのべると 「新薬の成分・原料として必要な生物資源について、先進国(新薬メーカー側)と途上国(生物資源がある国)との折り合いがつかない。具体的には、新薬材料の需要増による生物資源の乱獲、新薬から得られる利益配分、などについての一致点が見いだせない」 ということ。 番組の簡単なまとめは、以下のページにまとめられています。 Nスペ「夢の新薬が作れない~生物資源をめぐる闘い~」実況 新薬開発において、生物資源は昔から大きな役割を果たして来ました。伝統的に用いられてきた薬草がヒントとなり、そこから得られた成分が薬となる、というのは、新薬発見の王道です。 20世紀後半になると、有機化学合成の技術が発展し、このような生物資源由来ではない、純粋な化学合成による薬が

    Yoshita_1973
    Yoshita_1973 2010/10/24
    「新薬の成分・原料として必要な生物資源について、先進国(新薬メーカー側)と途上国(生物資源がある国)との折り合いがつかない。具体的には、新薬材料の需要増による生物資源の乱獲、新薬から得られる利益配分、
  • あくまでスタート。ヒトES細胞、臨床試験開始。薬作り職人のブログ

    アメリカのGeron社が「ヒトES細胞(胚性幹細胞)を用いた再生医療の臨床試験を開始した」と発表しました。ヒトES細胞を用いたヒト臨床試験は、世界初の試みということです。 対象となる疾患は「脊髄損傷」。脊髄とは背骨の中を走っている神経の束で、外傷などで脊髄を損傷すると、手足が動かせなくなったり、手足の感覚がなくなったり、排尿や排便のコントロールができなくなります。 今回の臨床試験は、ES細胞を用いて「オリゴデンドロサイト」という細胞を作成し、これを脊髄損傷部位に投与するという試験です(ちなみに、ES細胞とは、ヒト受精卵由来の細胞で、全身の臓器に変化(分化)する能力をもつ細胞です)。 オリゴデンドロサイトと脊髄損傷の関係を簡単に説明します。 オリゴデンドロサイトとは、神経細胞の周りを取り囲むミエリン鞘という部品を作り出す細胞です。脳が手足を動かす指令や、手足が受け取った感覚は、電気信号として

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    Yoshita_1973 2010/10/24
    アメリカのGeron社が「ヒトES細胞(胚性幹細胞)を用いた再生医療の臨床試験を開始した」と発表 ヒトES細胞を用いたヒト臨床試験は、世界初 対象となる疾患は「脊髄損傷」。 ES細胞を用いて「オリゴデンドロサイト」とい
  • プレゼンの出来と、自信の有り無し。薬作り職人のブログ

    「自信があるとき」と「自信のないとき」では、人前でのプレゼンのやり方が全然違ってしまう、という経験はよくあります。 自分で出したデータなり調査なりのプレゼンは、あくまで自分でやったことなので、どんな内容であれ自信を持てるのが普通ですが、やはりそんな時ばかりではありません。 自信がもてないときっていうのは、不安感が表に出てしまうせいか、やたら口数が多かったり、プレゼンの資料が過剰になったりします。 プレゼンはシンプルがいちばん、一言で言えることは一言で、一枚の絵で言えることは一枚で、という基が、自信がもてないときはどこかに飛んでいってしまいます。こういうときは、自分では認識できず、人から「言いたいことがよく分かんない」といわれてはじめて気がつくものです。 確かに、いいたいことのまわりに、余計な装飾や(いいわけに近い説明)が入ってしまうと、言いたいことがノイズの中に埋もれてしまいます。で、伝

    Yoshita_1973
    Yoshita_1973 2010/10/09
    伝わらないから、見当違いの質問やら意見やらが出てきて、さらにノイズがのり混乱が広がるという悪循環。 自信を持ったプレゼンをするには、やはりとことん考えるか、一度派手に失敗をして(もちろんリハーサルで)
  • アルツハイマー病治療薬「semagacestat」開発中止。薬作り職人のブログ

    アルツハイマー病に対する新薬の期待は非常に高いものがあります。そんな中、米国のリリー社が開発していたアルツハイマー病の新薬候補「semagacestat」の開発が中止されたという残念なニュースが発表されました。 アルツハイマー病患者さんを対象にした臨床試験(最終段階である第III相臨床試験)でアルツハイマー病の進行抑制が確認されず有効性を示せなかったことが、開発中止の理由です。 semagacestatは、アルツハイマー病の発症に関与すると考えられている酵素「γセクレターゼ」の働きを抑制しアルツハイマー病による神経細胞の障害を止める「γセクレターゼ阻害薬」として開発されました。 現在使用されているアルツハイマー病治療薬は、障害を受けた神経細胞の機能を助けるタイプの薬であり、神経細胞の障害や死を防ぐものではありません。一方、γセクレターゼ阻害薬は、この神経細胞の障害や死を防ぐことができるので

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    Yoshita_1973 2010/08/29
    米国のリリー社が開発していたアルツハイマー病の新薬候補「semagacestat」の開発が中止された
  • 骨粗鬆症の新薬「フォルテオ」薬作り職人のブログ

    先日、金魚のウロコが宇宙ステーションに運ばれて、新薬開発の基礎研究に使われた、って記事を書きました。 薬作り職人のブログ;金魚のウロコと新薬開発。 金魚のウロコには、ヒトの骨と同じ骨芽細胞(骨を作る細胞)と破骨細胞(骨を溶かし壊す細胞)があるので、無重力が骨に与える作用の研究や宇宙で起る骨粗鬆症(骨がもろくなる病気)の薬の研究が簡便にできる、という話でした。 この骨粗鬆症のお薬なのですが、つい先日、厚生労働省から「新薬が承認される見通し」との発表がありました。 その薬は、「フォルテオ」(日イーライリリー、主成分 テリパラチド)。海外では2002年から用いられていた薬で、ようやく日でも使用できるようになりました。 フォルテオの主成分であるテリパラチドは、ヒトの副甲状腺ホルモン(PTH; parathyroid hormone)をもとに作られたペプチド(複数のアミノ酸が結合してできた化合物

    Yoshita_1973
    Yoshita_1973 2010/07/11
    金魚のウロコには、ヒトの骨と同じ骨芽細胞(骨を作る細胞)と破骨細胞(骨を溶かし壊す細胞)があるので、無重力が骨に与える作用の研究や宇宙で起る骨粗鬆症(骨がもろくなる病気)の薬の研究が簡便にできる、とい
  • 頭の瞬発力の鍛え方。薬作り職人のブログ

    今週は、非常に忙しくて頭がくらくら。 別に残業続きというわけではなく、実験もそんなにしていないのですが、とにかく頭を使います。頭の疲れというのは体の疲れよりも取れにくいんだなぁ、と実感。 いろんなミーティングに出て、質問したり議論したり。そのたびに頭をフル回転させているのが原因なのだとは思います。短時間に集中していろんなことを考え、それを短い言葉にまとめて伝えるという、まさに頭の瞬発力が必要です。 運動でも、日頃からトレーニングをしていないと瞬発力はつかないもの。現在の生活の中で、私の頭の瞬発力のトレーニング法の一つは、いま流行りとされている(当に流行ってるのかどうかはわかりませんが)ツイッターです。 ツイッターはリアルタイム性がうりなので、自分が気に入った発言をみつけたら、その場でコメントなりツッコミなりをいれるのが普通。そのためには、頭の瞬発力が必要です。そして、その中身を140字と

    Yoshita_1973
    Yoshita_1973 2010/04/24
    いろんなミーティングに出て、質問したり議論したり。そのたびに頭をフル回転させているのが原因なのだとは思います。短時間に集中していろんなことを考え、それを短い言葉にまとめて伝えるという、まさに頭の瞬発力
  • いちばん悔しく恥ずかしい失敗。薬作り職人のブログ

    実験をやってると、何度も何度も失敗を体験します。 いろんなミスが、実験室にはあふれています。実験操作の単純なミスから、実験に用いる試薬の量の計算ミス。実験にかかる時間を読み間違えて、スケジュールがキチキチになってしまい、焦りがさらにミスを呼ぶ。。 このようなミスが原因の失敗はまだいいのですが(データが取れないのはもちろん困ったことなのですが)、「実験の意味を深く考えなかったが故の失敗」はちょっと問題です。 ひとつの実験から最大限のデータを引き出すのが、私たち研究者の義務。 しかし、実験についての深い考察をせずに計画を立ててしまい、すべての実験が終わってから「あ、あの項目のデータを取っておけばよかった!」なんて気がついてしまう、、これが、私たち研究者にとっては、いちばん悔しく恥ずかしい失敗です。 プロの研究者の最低条件は「実験計画を一からきちんと組む」というところです。すでにある実験計画をた

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