FDA(米食品医薬品局)は15日、武田薬品工業(大阪市中央区)の2型糖尿病治療薬アクトス(一般名:ピオグリタゾン塩酸塩)などが、膀胱癌リスクを高める可能性があると発表した。同治療薬については、フランスとドイツの当局が同様のリスクを指摘し、新規の処方を行わないように通達したばかりだった。(関連記事:フランス当局などが、武田薬品の2型糖尿病治療薬「Actos」「Competact」の新規処方を控えるよう通達) 今回の発表でFDAは、膀胱癌患者にはピオグリタゾン製剤を使用しないこと、膀胱癌既往の患者に使用する際は注意しながら処方すること、などを推奨している。これは、FDAが実施していたピオグリタゾン塩酸塩の膀胱癌リスクに関する調査結果の中間解析に基づくもの。解析そのものでは、患者全体を対象にした場合、有意なリスク上昇は認められなかったが、1年以上の投与で膀胱癌リスクを高める傾向が読み取れたという