2018年7月22日から27日まで、東京の日本科学未来館にて人工生命artificial life領域の国際会議「ALIFE2018」が開催された。わたし自身は初参加となったが、コミッティの一人として運営の手伝いをして、論文発表も行い、会場で連日様々な議論に参加してきた。また、日本における人工生命研究のパイオニアである東京大学の池上高志さんや筑波大学の岡瑞起さんたちと書いた『作って動かすALife ―実装を通した人工生命モデル理論入門』(オライリー・ジャパン)という本を7月28日に上梓した。 Artificial lifeを略してALifeと呼ばれるこの領域では、「いまある生命」ではなく「ありえたかもしれない生命」のかたちを探るという共通テーマをもとに、計算機科学者から生物学者まで、実に多様な領域の研究者が集い、生命性を立ち上がらせる原理を追究している。ソフトウェアのプログラムを実行する、