資金確保だけでなくNVIDIAの「株式取得」も狙いか なぜ、ソフトバンクグループが、再上場を検討していた時期よりもかなり早いタイミングでArmを売却する必要があったのかといえば、1つにはやはり手元資金確保のためだろう。ソフトバンクグループは現在投資会社としての側面を大きく高めており、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を設立して多くのAI関連企業に投資をして事業拡大を進めてきた。 だが、WeWorkに関する一連の問題や、コロナ禍での投資先企業の株価下落などによって業績が急速に悪化。その防衛策として、T-Mobileの米国法人やアリババ、ソフトバンクなど、同社が持つ株式の一部を売却するなどして現金の確保を積極化していた。Armの売却を急いだのも、上場より多く利益が出せる可能性のある買い取り手が現れたことで、早いうちに売却した方が得策と判断したといえそうだ。 ただし、ソフトバンクグループにとっ