ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com取材・リポート家庭用ゲームNintendo Switch『ゼルダの伝説 ティアキン』サウンドチームに起きた革新。開発データが資料になる“動く仕様書”で実現したフラットな物づくり【CEDEC2024】
2024年3月18日~3月22日、アメリカ・サンフランシスコで開催中のGDC(Game Developers Conference)2024。その中で『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』についての講演が行われた。その内容をリポートする。 登壇者は任天堂の 堂田卓宏氏(テクニカルディレクター) 高山貴裕氏(物理プログラマー) 長田潤也氏 (サウンドプログラマー) の3名。 “Tunes of the Kingdom: Evolving Physics and Sounds for ‘The Legend of Zelda: Tears of the Kingdom’”――“チューンズ オブ キングダム:『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の進化する物理学とサウンド”と題された本講演では、本作の世界がいかに生み出されたか、物理設定とサウンド設計の面から語られた。 本
“著作権の保護”と“名作を後世に残したい”という思いと ――まずは“プロジェクトEGG”がどのようなサービスなのか、改めて教えてください。 鈴木“プロジェクトEGG”は、1980~90年代の名作PCゲームを復刻してお届けする取り組みで、スタートしたのは2001年11月になります。1980年代~90年代というのは、ハードウェアの進化に合わせてゲームも進化していた時代で、魅力的なゲームが続々とリリースされていました。それが、インターネットが普及し始めた1990年代後半になって、そんな時代のソフトが、権利関係などが明確にされないまま、エミュレーター(※)などを介してやり取りされるケースが増えてきたんですね。 当時私はボーステックという老舗PCメーカーに所属していたのですが、レトロゲームに一定のニーズがあることを肌で実感しつつ、権利問題がクリアーにされないままやり取りされているレトロゲームに対して
『スーパーマリオRPG』とは? オリジナル版は、1996年3月9日に任天堂とスクウェア(現:スクウェア・エニックス)が共同開発したアクションRPG。人々の願いを叶える“スターロード”が壊されてしまい、マリオ、クッパ、ピーチのおなじみのメンバーに加えて、オリジナルキャラクターのマロ、ジーノが、そのかけら“スターピース”を集めて、願いの叶う平和な世界を取り戻すという物語が描かれる。 バトルはコマンド選択タイプであるものの、自身や敵の攻撃に合わせてタイミングよくボタンを押すことで、敵に与えるダメージが増えたり、逆に敵からの攻撃のダメージを減らすことができるなど、アクション要素が取り入れているのも特徴のひとつ。
ゲームが売れなかった理由を考える 本ステージは、ディースリー・パブリッシャーから2023年7月13日に発売されたローグライクアクションゲーム『Ed-0: Zombie Uprising(エドゼロ ゾンビ アップライジング)』にまつわるもの。 このゲームがびっくりするほど売れていないのだという。 あまりに売上予想を下回る販売本数となってしまったがために、「どうしてこんなに売れないのか?」ということをみんなで考える企画だ。なかなかすごいコンセプトである。 またその内容がものすごい。“歯に衣着せぬ”という言葉があるけれども、いくらなんでもこんなに率直に、赤裸々に語るステージはほかにない。 発言者は全員D3P社員ではないから遠慮なく本作への感想をぶつけまくる。発言はきびしいものにならざるをえないし、同作のファンにとっては「俺は楽しいと思っていたけどそんなに評価が低かったのか……」とショックを受ける
『ブレス オブ ザ ワイルド』を超える衝撃。驚異の続編はいかにして生まれたか 『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(以下、『ティアーズ オブ ザ キングダム』)の発売から4ヵ月。シリーズ最高傑作との呼び声も高い『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、『ブレス オブ ザ ワイルド』)の続編として、プレイヤーの大きな期待を受ける中で発売された本作では、その期待を遙かに超えるボリュームと、圧倒的な自由度、そして壮大なスケールの物語が展開。広大なハイラルの大地と大空、さらには地底までも舞台にした冒険は、世界中の人を魅了し、新たな“発見”や“創造”が日々生まれている。
ゲームシステムとしては、移動だけを行うワールドマップとダンジョンの探索や戦闘を行うエリアマップの二段構成で、エリアマップではシンボルエンカウント方式でターンベースの戦闘が発生するという形式。 各エリアマップはさまざまなルートが入り組んだ立体的な構造になっていて、仕掛けられたマップギミックやパズル要素なども多数。探索報酬としてのアイテムなども各所に配置されており、「あそこはどうやって行くんだ?」とルートを探すのも楽しい。 グラフィックはスーパーファミコンあたりをイメージしつつも今どきの解像度に合わせて描き込まれたドット絵にモダンなライティングを組み合わせたスタイルで、非常に美しい。光田康典氏がゲストコンポーザーとして参加しているサウンド面(※)も同様に、往年のゲームをイメージさせつつ現代の音源としてアップデートされたもので、懐かしくもフレッシュなものとなっている。 (※光田氏の参加についてよ
最新技術のノウハウが『タクティクスオウガ』を蘇らせた ――『タクティクスオウガ リボーン』(以下『リボーン』)と銘打った理由を教えてください。 加藤『タクティクスオウガ 運命の輪』(以下、『運命の輪』)をベースにしつつも、単なるリマスター版ではない、バトルデザインをリメイクした新生『タクティクスオウガ』ということで命名しました。ちなみに、吉田明彦さんに『リボーン』用に描き下ろしていただいたキービジュアルは、スーパーファミコン版『タクティクスオウガ』のキービジュアルを現在のタッチで描いたものとなります。『リボーン』と決まるよりも前に、吉田明彦さんにどんな絵を描いていただこうかと検討している中で、今回の内容にいたり、結果として奇しくもタイトルとキービジュアルに親和性のある形になりました。 ――そもそもどういった経緯で『タクティクスオウガ』をリボーンさせることになったのでしょうか? 加藤『運命の
“世界の謎の8割をぶちまける”を実現するためにシナリオを構築 ──『漆黒のヴィランズ』のメインシナリオは、個々のキャラクターが描き手の意思を超えて自然と動き出しているかのような躍動感がありました。今回の物語が世界中のプレイヤーに評価された要因のひとつに、そのあたりもあるだろうと思っています。吉田さんご自身は、開発のどのあたりのタイミングで、「これはイケる!」という感触を得たのでしょうか? 吉田どの拡張パッケージも「イケる!」と思って作っているので、そのご質問は難しいですね(苦笑)。 ──そうですよね(笑)。 吉田そのうえでお答えするなら……『漆黒のヴィランズ』では、旧『FFXIV』を含めたサービスを『紅蓮のリベレーター』まで展開してきたことを踏まえて、“世界の謎の8割をぶちまける”と決めて開発に着手しました。手ごたえを得たのは、開発が進むにつれてそれらがキレイに繋がっていく過程を見たときで
長いことゲームをプレイしていると、10年や20年に1本くらいは、終わった後もずっとそのことを考え続けてしまうゲームがある。人によってそれが何かはそれぞれだけど、『ファイナルファンタジーX』(以下、『X』)は、かなりの人たちにとってその1本になっているんじゃないだろうか。 『X』は、プラットフォームがプレイステーション2、すなわちDVD-ROMに移行して初めての『FF』シリーズだ。豊潤なディスク容量による援護を受け、シリーズとして初めてフルボイスを導入。これにより、キャラクターだけでなく背景まで3D化し、カメラワークが自在になることで、より感情移入を誘う映画的な演出が自然にできるようになった。これは現在楽しまれているさまざまなゲームのある種の源流と言えるだろう。その結果、販売本数はオリジナル版だけでも国内320万本を記録し、プレイステーション2用タイトルとして歴代2位の数を誇っている。 また
スクウェア・エニックスのアクションRPG『聖剣伝説』シリーズが、2021年に生誕30周年を迎えた。1991年6月28日にゲームボーイ『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』がリリースされてから、さまざまなタイトルを展開してきた同シリーズ。大いなる力“マナ”と“聖剣”を巡るストーリーや、武器の特性を活かして戦うアクション、印象的なサウンドなどが多くのユーザーに評価され、30年が経ったいまも多くのファンに愛されている。 30周年のメモリアルイヤーを迎えた今年は、6月24日に、シリーズ4作目の『聖剣伝説 レジェンド オブ マナ』のHDリマスター版が、Nintendo Switch、プレイステーション4、PC向けにリリースされた。 これを記念して、22年前にオリジナル版『レジェンド オブ マナ』の開発に携わった、石井浩一氏と高井浩氏にインタビュー。ご両人が「ふたりで取材に応えるのは珍しい」と言
「nasne、出荷終了へ」 nasne(ナスネ)は、HDDと地上/BS/110度CSデジタルチューナーを搭載したネットワークレコーダーで、名称から察しが付くようにNAS(ネットワークストレージ)の役割も果たす機器。プレイステーション4やスマートフォン、PCなどとも連携し、専用アプリ“torne(トルネ)”を使えば自宅はもちろん、外出先からでも簡単にテレビ番組の視聴や録画ができる。番組表の表示も瞬時に可能で、当時の家電では実現不能だったサクサクで快適な操作感は多くのユーザーを魅了していた。 2012年の販売開始から愛用を続けるファンも多く、出荷終了の報せにネット上では嘆きの声が広まった。「残念」「困る」「どうしよう」など、終了を惜しむ声は枚挙にいとまがない。通販サイトでは駆け込み需要も発生し、2台目、3台目とnasneを購入したユーザーも少なくないはずだ。
講演者として、『十三機兵防衛圏』のサウンド制作を担ったベイシスケイプの崎元仁代表取締役社長/作曲家/プロデューサーと、金子昌晃氏(サウンドデザイナー/マニピュレーター/エンジニア)が登場。 制作の際に使用されたツールの提供元であるCRI・ミドルウェアから、取締役CTO兼エンターテインメント事業本部研究開発部部長櫻井敦史氏も参加した。 『十三機兵防衛圏』を支えたサウンドの世界 本講演では、『十三機兵防衛圏』の小気味よくテンポのいいゲーム演出をどう演出し、没入感を増強させたか、ゲームプレイを盛り上げる仕組みがサウンド面ではどのように作られていたかを解説。サウンドミドルウェア“CRI ADX2”を活用した実装についても詳しく語られた。 おもに、サウンド制作を担ったベイシスケイプのおふたりにより、前半では作曲面について、後半ではそのコンセプトをゲーム上でいかに実現、実装するか技術面について解説が行
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