客からの暴言や暴行、不当要求などで働く人の就業環境を害するカスタマーハラスメント(カスハラ)。クレームに対するお詫びとして多量の菓子を渡す慣習を断ち切り、業界全体のルールづくりに取り組むのが菓子業界だ。 菓子業界の消費者対応を行う「日本菓子BB協会」は2017年、菓子の現物がなければかわりの商品を送らないという共通ルールを決めた。カルビーでお客様相談室長を務めた経験もある、日本菓子BB協会のアドバイザー・天野泰守さんに悪質クレームの実態や取り組みを聞いた。(ライター・国分瑠衣子) ●「顧客創造」のため、多量の菓子を送る慣習がエスカレート ――業界の共通ルールを決める前は、悪質クレームにどう対応していたのでしょうか。 クレームがあった商品のお詫びとして、たくさんの商品の詰め合わせを渡す慣行がありました。 工業製品と違い、お菓子は焼いたり揚げたりする過程でどうしても形にばらつきが出ます。お客さ
国葬まで約1週間となった9月19日、東京大で「シンポジウム国葬を考える」が開かれた。「国葬を行う法的根拠」「安倍晋三氏が国民的追悼に値する政治家か」について学者や弁護士ら6人の識者が検討した。 主催した哲学者の國分功一郎教授は「公文書改ざんなど社会全体のモラルを崩壊させた安倍政権。国葬に対して何も言わなければ、この政権の完成に手を貸すことになってしまう」と問題意識を説明した。 自民党の二階俊博氏はテレビ番組で「黙って見送ってあげたらいい。国葬がどうだこうだなんて、議論すべきじゃないんだよ」などと発言したとされる。憲法学者の石川健治教授は「『考えなくていい』に抵抗しなきゃいけない。簡単に結論にいかずに、何が起きているのかを考え抜くことが大事だ」と強調した。 ●「天皇や安倍晋三という固有名で語らず、とことん考えることが必要」 國分氏と石川氏、政治思想史を研究する片山杜秀慶応大教授が、国葬の意味
旧統一教会(世界平和統一家庭連合)が8月25日、公式サイトで『24時間テレビ「愛は地球を救う」』(日本テレビ系列)に「女性信徒がボランティアスタッフとして7年間にわたって関わっていた」などと公表した。 このことを受けて、日本テレビは翌26日、公式サイトでプレスリリースを出して、「一般的に、参加される方の個人的な思想・信条について確認することはいたしません」と釈明した。 ●「証拠写真」とともに24時間テレビと教団の関係を主張 教会側は公式サイトに『24時間テレビ』の番組テロップ(2014年)だとする画像もアップ。参加ボランティア団体として「世界基督教統一神霊協会・能登教会」が紹介されていると主張していた。 このような教会による公表を受けて、日テレは公式サイトで声明を発表した。 テレビ画像は「弊社系列のテレビ金沢が2014年7月27日にローカルエリアで放送したものと、テレビ金沢から報告を受けて
薬物依存症の治療や過去に逮捕された経験などをつづったブログから、本名や勤務先を特定されて、会社に前科を「密告」された男性がいる。早大卒シャブ太郎さん(仮名)だ。 早大卒シャブ太郎さんは、覚醒剤をやめて6年となる。同じ会社で約15年働き続けてきたが、退職せざるを得ない状況に追い込まれている。 いったい、なぜこのようなことになったのか。早大卒シャブ太郎さんに聞いた。 ●前科を隠して就職「賞罰欄のない履歴書」選ぶ 早大卒シャブ太郎さんの卒業校は、名前のとおり、早稲田大学だ。薬物と出会ったのは大学4年次のころ。当初はうつ状態に悩み、精神科で処方される睡眠薬を飲んでいたが、徐々に「合法ドラッグ」とよばれる薬物を使うようになった。 大学卒業後は早稲田大学大学院に進学。しかし、薬物をやめられず、「合法覚醒剤」と呼ばれる処方薬「リタリン」に依存し、その後、合成麻薬のひとつであるMDMAも使用した。 「MD
取材目的で公共施設に足を踏み入れた新聞記者が、建造物侵入の疑いで現行犯逮捕された――。2021年6月に北海道・旭川で起きた「事件」だ。 容疑者となった記者の勤務先・北海道新聞では、この事件をめぐって編集幹部と現場との間に大きな溝が生まれることになる。 原因は、取材先の対応や警察の捜査を批判せず、現場に全責任を負わせるかのような幹部の姿勢。のちに公開された読者説明記事はおよそ歯切れの悪い釈明となり、全社員に参加が呼びかけられた社内説明会は幹部の開き直りの場となった。 若手記者のみならず採用内定者にまで社への不信が広がる中、ここ3カ月ほどは新たな動きが伝えられず、一部で求めがあった第三者調査委員会の設置なども実現しないままだ。 時間とともに語られなくなったその事件はしかし、今も終わっていない。(ライター・小笠原淳) ●道新の労働者7割が「実名は不適切」 一報が伝わったのは、2021年6月22日
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く