待ちに待った、というよりやっとのことで、きょう12日、有識者らでつくる「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)主催の自民党の麻生太郎総裁(首相)と民主党の鳩山由紀夫代表による党首討論が開かれる運びとなった。 出羽(でわ)の守(かみ)で申し訳ないが、昨年の米大統領選では、3回もオバマ、マケイン両候補の討論が行われ、テレビで全米に生中継された。老練なマケイン氏に対し、「経験不足」批判がつきまとったオバマ氏が討論を無難にこなしたことで、勝利を確かなものにしたことは記憶に新しい。 どちらの候補者が国を託すリーダーとしてふさわしいかを判断するには、一対一の討論ほど有効な機会はない。だが、日本では、首相候補による「一対一」の討論はなかなか実現しなかった。 「一対一」の討論は、二大政党以外の政党や支持者からは「不公平だ」との不満も出よう。しかし、衆院が首相指名権を持っている以上、各政党は連立するパ
夏になると、哀惜の情あふれる1つの旋律を思いだす。山仲間とよく歌った「惜別の歌」である。穂高岳の涸沢や剣岳の真砂沢での夏山合宿打ち上げは、この歌でしばしの別れを惜しんだ。 歌には、終戦間際に若者たちの過酷な歴史が刻まれていた。あれは、東京の陸軍造兵廠に勤労動員された中央大学予科の学生、藤江英輔が、島崎藤村の詩集『若菜集』の一節に曲をつけたものだ。 造兵廠での藤江は、予科仲間に召集令状の赤紙を配る役割を担わされていた。赤紙が配られると、誰もがその刹那(せつな)に青ざめたものだという。それでも藤江は「おめでとう」といわざるを得ない。その心の葛藤が、友を戦場に送り出す「惜別の歌」を生んだ。 遠き別れに たえかねて この高殿に のぼるかな 悲しむなかれ わが友よ 藤村の詩にある「わが姉よ」を、藤江は「わが友よ」に変えて、「旅の衣を 整えよ」と続けた。戦後は中大の後輩たちに歌い継がれ、やがて広く歌わ
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