<研究の内容> 熊本大学小畑弘己教授を中心とする研究グループは、縄文土器に残る卵鞘(らんしょう)圧痕からゴキブリの種を同定し、今からおよそ5300~4000年前の縄文時代中期~後期に、すでに現在の日本におけるゴキブリの種分布(棲み分け)が成立していたとの研究成果を、令和4年8月30日に英国の考古科学雑誌「Journal of Archaeological Science: Reports」誌上で発表しました。 <研究の背景> 小畑教授らは、土器圧痕法と呼ばれる、土器の表面や土器粘土内から当時の生物の痕跡を探し出す手法を用いて、縄文時代の栽培植物や家屋害虫を検出する研究を続けてきました。2016年に、宮崎県宮崎市の本野原(もとのばる)遺跡において、縄文土器の表面についたゴキブリの卵鞘の圧痕を発見しました※。 ※平成28年2月8日プレスリリース「縄文時代のゴキブリの卵を発見!」 https:/