農家レストラン、農作物直売所、体験農園・・・。1次産業に携わる農業者が、2次産業の加工や3次産業の流通にも関わる「6次産業」化が大きな流れになっている。目的は、農家の経営を多角化し収益率を高めることにある。 6次産業化は、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に屈しない日本の強い農業をつくるためにも必須だと言われている。いいことずくめのように見える6次産業化に課題はないのか。成功させる秘訣とは何か。事例を挙げながら考えてみたい。 規格外品の加工で付加価値が5倍に 6次産業化の成功例と言える農業者が北海道にいる。ラベンダーで有名な北海道上富良野町。十勝岳連峰を望む広大な農地では畑作が盛んだ。その上富良野に「にんじん工房 多田農園」がある。 農主の多田繁夫氏は、2000年に「にんじん工房」を開設して、ニンジンジュースの製造・販売を始めた。きっかけは、ニンジンの規格外品の有効活用だ。 市場を通せば
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