ブックマーク / wedge.ismedia.jp (273)

  • このままでは日本人の手で日本の漁業が滅びる

    昨年末、2024年度予算が閣議決定した。うち水産予算は前年度補正を併せて3169億円と、過去最高だった前年の3208億円(前年度補正含む)をやや下回るものの、3100億円台を維持した。18年度まで水産予算は2300~2400億円程度であったが、同年末に国会を通過した漁業法の改正に歩調を合わせ、予算は一気に増額した。 漁業法の改正で目指されたのは、科学的な資源管理に基づく水産資源の回復と水産業の持続的な発展であると言える。これまで国が資源評価対象としていたのは計50魚種で、漁獲総枠(「漁獲可能量(Total Allowable Catch: TAC)」と呼ばれる)を決めて管理を行っていたのは8種に過ぎなかった。 水産庁によると、資源評価対象を23年度までには200種程度に拡大(22年3月現在192種)するとともに、資源評価方法についても過去数十年のトレンドから「高位」・「中位」・「低位」と分

    このままでは日本人の手で日本の漁業が滅びる
  • 自然由来、無添加、オーガニックだから安全、ではない

    1963年生まれ。89年、京都大学大学院農学研究科修士課程修了(農芸化学専攻)。毎日新聞社に記者として10年間勤めたのち、フリーの科学ジャーナリストに。主な著書は『踊る「の安全」 農薬から見える日卓』(家の光協会)、『の安全と環境 「気分のエコ」にはだまされない』(日評論社)、『効かない健康品 危ない天然・自然』(光文社新書)など。『メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学』(同)で科学ジャーナリスト賞受賞。2021年7月より内閣府品安全委員会委員(非常勤、リスクコミュニケーション担当)。(記事の内容は、所属する組織の見解を示すものではなく、ジャーナリスト個人としての意見に基づきます)

    自然由来、無添加、オーガニックだから安全、ではない
    agrisearch
    agrisearch 2023/12/01
    松永和紀氏。「ナチュラルミステイク」
  • バングラデシュから見えた日本農業のどこがすごいのか?

    「日の現場は進み過ぎている。追いつくのに10年以上かかる」。フィリピンのベンゲット州フェリペ副知事から驚嘆の声が挙がった。 2023年8月28日~9月1日にバングラデシュで開催された研修会「農業生産性向上のための知識移転に関するトレーニングコース」に参加したときのことである。 アジア生産性機構(APO)とバングラデシュ国立生産性機構(NPO)が主催するこの研修会には、インド、インドネシア、カンボジア、スリランカ、ネパール、タイ、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、台湾、フィジーのアジア13カ国・地域の農業担当職員や専門家24人が参加した。多くは30歳代、40歳代といった若手で、講義(1日目、2日目、4日目)や現地視察(3日目)、カントリーレポートの発表(2日目~5日目)、行動計画のグループ討議と発表(5日目)を通じて、各国の農業普及とICT活用などを学び、帰国後

    バングラデシュから見えた日本農業のどこがすごいのか?
  • 都市鳥の生態は「時代を映す鏡」

    彼ら都市鳥と人間との関係は時代と共に変わってきた。換言すれば、都市鳥の生態は「時代を映す鏡」とも言える。 『都会の鳥の生態学 カラス、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰』(唐沢孝一、中公新書)は、そんな身近な鳥たちの、最新の、知られざる逞しい生き方を紹介する。 「唐沢さんは、都立高校の生物教師だった1982年に『都市鳥研究会』を作って代表になられた。それから40年経って、現在80歳の傘寿。今年は節目の年なんですね?」 「はい。これまでカラスやスズメ、個々の都市鳥のを書いてきましたが、40年は一つの区切りだから、都市鳥全体の現状と生態を一冊にまとめてみたいと思ったんです」 唐沢さんが都市鳥に興味を持ったのは1960年代後半のこと。東京都へ転勤となり、都立両国高校の教師になった時である。 コンクリートに囲まれた中での子育て 高校は錦糸町(墨田区)のビル街の中にあったが、コンクリート製の建物に囲まれ

    都市鳥の生態は「時代を映す鏡」
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    agrisearch 2023/09/24
    唐沢孝一氏。
  • 「処理水問題」で中国世論が急速に鎮静化したのはなぜ?

    「処理水問題の影響はほとんど見当たりませんでした。探すのが大変なぐらいでしたよ」 上海市在住の日人駐在員Aさんのぼやきだ。普段からよく筆者の記事を読んでくれている熱心な読者なのだが、大きな話題となっている福島第一原発処理水の海洋放出から約10日間となる9月3日に日人街に出かける用事があり、「写真を撮ってきましょうか」と連絡してくれた。 「抗議活動をしている人はいるか?」「日系スーパーの客入り」「日材を使っていませんとの貼り紙はあるか」「(日人街に限らず)買い占めで売り場から塩が消えていないか」あたりに着目して見てきてほしいとお願いしてきた。 Aさんが向かったのは上海市西部の虹橋地区。日人駐在員が多く、日系のレストランやショップが数多く集まる地域だ。すごい光景が展開されているのでは……と意気込んで向かったAさんだが、行ってみると冒頭の感想になったという次第だ。 「日系スーパーには

    「処理水問題」で中国世論が急速に鎮静化したのはなぜ?
  • 福島処理水放出 メディアの〝独善批判〟が風評被害呼ぶ

    ・(ALPS処理水の)海洋放出はせざるを得ないと思う ・処理水の安全性は科学的に示されているし、第三者機関(IAEA)にもお墨付きを得ているのに、なぜ騒ぐの? ・処理水の放出反対を言い続けている人は、何か他の代替案はあるの? ・処理水の放出反対活動をするよりも、風評を起こさないような活動をして力を貸していただけないか? ・自然災害は防げないけども、風評被害は未然に防げるよね。 ・風評が起こっ“たら”、等のたられば論で未来の不安を煽ることが新たな風評に繋がるであろうことにまだ気づかない? ・福島だけの問題ではなく、日国全体の問題だと思う。だからこそ、みんなで手を取り合って前向きな発信しませんか? ・ふくしまの魚は「常磐もの」(じょうばんもの)と呼ばれており、最高に美味いです。 ・東日大震災直後は、福島沖で漁ができなかったので我々鮮魚店は、福島“以外”の魚を売るほかありませんでしたが、その

    福島処理水放出 メディアの〝独善批判〟が風評被害呼ぶ
    agrisearch
    agrisearch 2023/08/28
    「処理水放出反対クラスターには強い政治的偏向、党派性も確認されている」「東電原発事故に伴う偏見・差別の原因を“マスメディア”と考えている割合が63.3%にのぼり、“SNS”53.5%、“政府・行政、東電”約35%…」
  • 甘味料アスパルテーム〝発がん性〟報道の真の意味

    7月14日7時半(中央ヨーロッパ時間では14日0時半)、世界保健機関(WHO)の傘下にある「国際がん研究機関(IARC)」と「WHO/国連糧農業機関(FAO)合同品添加物専門家会議(JECFA)」が、ノンシュガー甘味料、昔でいうところの〝人工甘味料〟である「アスパルテーム(Aspartame)」の健康影響について公表しました。 IARCは、アスパルテームを「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」というグループ2Bに分類しました。JECFAは、アスパルテームの許容一日摂取量(ADI)を変更せず、40ミリグラム(mg)/キログラム( kg)体重/日のままとする、と明らかにしました。 IARCについては公式発表前の6月、ロイターがその内容をスクープ。日語のロイター電は「人工甘味料アスパルテーム、WHO機関が初めて発がん可能性リスト掲載へ=関係者」と流しました。これを受けて、ほかのメディア

    甘味料アスパルテーム〝発がん性〟報道の真の意味
    agrisearch
    agrisearch 2023/07/15
    松永和紀氏。「グループ2B」の件、表1「IARCの分類と主な例」参照。「日本は1983年にアスパルテームのADIを40mg/kg体重/日、その分解生成物であるジケトピペラジンのADIを 7.5mg/kg体重/日と決めました」
  • 「ヤバイ」ではなくすごいコメ コシヒカリ環1号の実力

    コシヒカリ環1号を知っていますか? コシヒカリから生まれた新品種で、カドミウムをほとんど吸収しないという性質を持っています。このコメの血を引く「あきたこまちR」という品種も、2年後には登場しそうです。 実はこのコシヒカリ環1号、日のコメが抱える二大問題を解決できるかもしれないすごい品種です。ところが今、「放射線育種米」や「放射線米」などと名付けられ、SNSやYouTube、TikTokなどで情報が流されて「ヤバイ」などと言われ始めました。放射線という言葉が誤解につながっているようです。このままでは風評被害にもつながりかねません。 コシヒカリ環1号はどんな品種なのか? なにがすごいのか? 科学的に正しい情報を提供します。 カドミウムという負の歴史 コシヒカリ環1号のすごさを理解するにはまず、日のコメのカドミウム問題の歴史を知る必要があります。 重金属カドミウムは土壌や水、銅や亜鉛などの鉱

    「ヤバイ」ではなくすごいコメ コシヒカリ環1号の実力
    agrisearch
    agrisearch 2023/07/01
    松永和紀氏。「コシヒカリ環1号の開発を手掛けたのは、農業環境技術研究所(現在は、農研機構農業環境研究部門)の石川覚さんらの研究グループでした」
  • ネオニコチノイド農薬がワカサギを減らしたのか?

    山室真澄東京大学教授らは「ネオニコチノイド系殺虫剤は水生物連鎖を破壊して漁獲量を減らす」と題する論文を2019年11月に Science誌に発表し、国立研究開発法人産業技術総合研究所はその内容をホームページで紹介している 。そこには「島根県の宍道湖を対象とした調査により、水田などで利用されるネオニコチノイド系殺虫剤が、ウナギやワカサギの餌となる生物を殺傷することで、間接的にウナギやワカサギを激減させていた可能性を指摘した」と書かれている。 論文を宣伝したメディア ネオニコチノイド系農薬(以下、ネオニコ)は現在7種類が流通している。そして、日では発生していないが、欧米で問題になっているミツバチ大量死の一因として疑われている。 そのネオニコがウナギやワカサギを間接的に殺すだけでなく、人間に対する危険まで警告したのがTBSテレビ「報道特集」だった。2021年11月に「最も使われている殺虫剤ネ

    ネオニコチノイド農薬がワカサギを減らしたのか?
    agrisearch
    agrisearch 2023/04/26
    唐木英明 東京大学名誉教授。山室真澄東京大学教授らの宍道湖の調査について。/ミジンコが減っていないというデータも。https://seisenudoku.seesaa.net/article/484478075.html
  • スマート農業で「ゲームチェンジ」を起こす

    「農業はもっとクリエーティブなものになる」。無人農業ロボット研究の第一人者で『下町ロケット ヤタガラス』(池井戸潤、小学館)の登場人物のモデルになった野口伸教授はこう語る。野口教授が描く農業の未来とは─―。 聞き手/構成・編集部 鈴木賢太郎 1961年北海道生まれ。北海道大学大学院農学研究科博士課程修了。北海道大学助手、助教授を経て、2004年より現職。専門は農業ロボット、スマート農業。 日では農業従事者のさらなる減少や高齢化によって、1人当たりの農作業量が増える。省力化・省人化は急務だ。また、農業技術をいかに次世代の担い手に継承していくかも課題である。 スマート農業は、日の農業が抱える複雑な課題の解決策の一つとなる。これまで民間企業が培ってきたロボット、AI、センサーなどの周辺技術は、すでにさまざまな産業に応用されている。一見、農業に関係がないように思える技術でも、農業技術と組み合わ

    スマート農業で「ゲームチェンジ」を起こす
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    agrisearch 2023/01/25
    北海道大学・野口伸教授
  • 前例がなければつくればいい、ベトナム発〝次の農業〟

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    agrisearch 2022/12/20
    「THIEN SHIN FARM(テンシンファーム)」
  • 農業をもっとクリエーティブに、もっとイノベーティブに

    の時代。われわれは、どこまで便利で安価なものを追い求めるのか。大量生産・大量消費モデルを追求した農業のみならず、循環型農業や都市農業など、もっと多様な形があっていいはずだ(KAZUHIRO ISHIZUKA) 「編集で忙しいと思うけど、少しだけでも参加してみて。面白い人たちが来るから」 今年1月、旧知の仲で、日に「スローフード」の概念を広めた作家の島村菜津さんから小さな勉強会のお誘いがあった。場所は西武池袋線石神井公園駅近くの「PIZZERIA GTALIA DA FILIPPO」。全国各地の選りすぐりの材を用い、イタリアの郷土料理を提供する人気店だ。 ここで私は、ベトナムで現地の人たちと試行錯誤しながら、乳牛も育てる有畜複合の循環型有機農園を設立した濱周吾さんに出会う。しかも近年では、有機農業の〝価値〟を社会に還元しようと、さまざまな活動をしているという。濱さんの原動力は何か、ベ

    農業をもっとクリエーティブに、もっとイノベーティブに
  • 農水省広報誌がケチャップで批判された理由

    ツイッター(Twitter)の農林水産省公式アカウントが、添加物を危険視する投稿をしたと批判され8月12日、投稿を削除しました。投稿の元になった農水省広報誌aff(あふ)2022年8月号の記事も同日、4カ所にわたって修正が加えられました。 朝日新聞が「添加物を危険視?農水省のツイートや広報誌記事、指摘受け修正・削除」と報じ、yahooニュースとしても流れたのですが、記事には1000件以上のコメントが付いており賛否両論。「誤ったメッセージを流した」などと農水省に反省を促す人たちがいる一方で、「添加物は危ないのに……」「業界の圧力に屈して削除したなら、品行政への信頼をむしろ損なう」など、削除修正を批判する人たちも少なくありません。 この話、どう考えるべきか? 私は、農水省の深刻な課題があらわになった、と思うのですが、話がけっこう複雑なので、多くの人がどうも表層的にしか理解していないようです。

    農水省広報誌がケチャップで批判された理由
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    agrisearch 2022/08/26
    松永和紀氏「消費者庁が「無添加」の表示にこれほど神経を尖らしている時に、農水省は広報誌で「無添加」を乱発し、しかも「安全安心」と表現する生産者の言葉をノーチェックで載せてしまいました」
  • 農薬再評価制度で食の安全管理はどう変わるのか

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    agrisearch 2022/08/16
    松永和紀氏。「21年度開始は、ネオニコチノイド5成分と除草剤グリホサートなど」
  • 種苗法改正で露呈した農業における知的財産権の軽視

    品種の育成者に知的財産権を認め、その権利を保護する改正種苗法が今年4月、ひっそりと完全施行された。一時〝農家を苦しめる改悪〟だとして反対運動が盛り上がっていたものだ。その喧騒が過ぎ去り、今起きていることとは。 年間100億円以上を失ったシャインマスカットの許諾料 高級ブドウの代表格で黄緑色の大粒の実をつける「シャインマスカット」。その大産地は、いまや日ではなく中国である。農林水産省は2022年5月、中国への無断流出による損失額を推計したところ、年間100億円以上に達していると発表した。来なら品種の育成者である農研機構に支払われるべき許諾料(ロイヤルティー)を、出荷額の3%として計算すると、この額になるという。 国内で育成された種苗が中国韓国に流出する状況に、さすがの農水省も事態を放置しておけないと、対策に動いた。海外への無断流出を断ち切るために計画したのが、種苗法の改正だ。2020年

    種苗法改正で露呈した農業における知的財産権の軽視
  • ネオニコ殺虫剤のハチや人への影響 今わかっていること

    除草剤グリホサートと並んで、批判の的になっているネオニコチノイド系殺虫剤。ハチを殺す、ヒトの健康を害する、と指摘されています。しかし、こちらも科学的事情、各国の制度は非常に複雑です。「欧州連合(EU)は禁止しているのに、日は……」とよく語られますが、それほど単純なストーリーではなく、実際にはEUでも使われています。国内外の主な動きをわかりやすく解説します。 スイカの花に来たミツバチ。ハチは授粉を介して作物生産に大きな役割を果たしてきた(Stephen Ausmus, USDA Agricultural Research Service) ヒトにはより安全な農薬? ネオニコチノイド系殺虫剤(以下、ネオニコ)は1990年代に登場しました。日では現在、7成分が農薬として登録され、よく使われています。それまで多く使われていた殺虫剤に比べ利点が多かったからです。 まず、従来の殺虫剤に比べてヒトへ

    ネオニコ殺虫剤のハチや人への影響 今わかっていること
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    agrisearch 2022/08/11
    松永和紀氏。ネオニコチノイド「…ほかの農薬も生態系への影響予測は十分でないまま、食料生産を優先して使われてきたのです」/殺虫剤で害虫以外の虫も死ぬという理解は当たり前でない。https://togetter.com/li/1898387
  • 日本の棚田が危ない!コメづくりが抱える構造的問題

    6月中旬、新潟県十日町の星峠棚田に行ってみた。星峠棚田は、NHKで特集番組が放映されるなど、景観が美しい棚田として知られている。さまざまな保全措置が講じられ、2019年に議員立法で「棚田地域振興法」が成立したことにより、さらなる支援策が講じられており、その実態を見ようと、この棚田で生産されるコメを仕入れ販売する川崎市の成川米穀の成川亮治社長の軽トラックに同乗した。しかし、そこで見聞きしたことは日の稲作が置かれている厳しい現実であった。 棚田米を商品化した米穀小売店の苦悩 星峠棚田の現状に触れる前に棚田米を仕入販売している成川米穀の成川社長の取組みを紹介したい。その方が棚田を取り巻く環境への理解が深まるだろう。 成川米穀は創業1929年という老舗の部類に入る米穀小売店で、現社長の成川亮治さんは3代目。成川さんが棚田米を仕入販売しようと思ったきっかけは棚田の景観に惚れ込んだのが最大の理由で、

    日本の棚田が危ない!コメづくりが抱える構造的問題
  • 週刊誌で「危険な食品」特集が売れるワケ

    「危ない品添加物一覧」といった特集記事がまた週刊誌はじめメディアをにぎやかしている。これは「無添加」表示を制限する消費者庁ガイドラインへの反発だが、こうした特集は昔から、そしてこれからも繰り返され続ける。なぜなら、人が動物としての能で「危険である」という情報を求めているからだ。 事故、犯罪、病気……。私たちはあらゆる危険に取り囲まれて暮らしている。そして、だれもがそんな危険に出会いたくないと願っている。その願望は生存能から生まれ、すべての人が持つ。動物も同じで、ゼロリスク願望を持たない動物は、危険から逃れる努力をしないため絶滅する。 つまり、危険に出会わないため、どこにどんな危険があるのかを知ることが必要だ。そのために私たちは「危険情報」は絶対に聞き逃さない。他方、「安全情報」には無関心だ。聞き逃しても何の危険もないからである。 これが、「危ない品添加物一覧」という特集が展開される

    週刊誌で「危険な食品」特集が売れるワケ
    agrisearch
    agrisearch 2022/05/17
    唐木英明氏。/「医療専門家」のくだり、まっとうな専門家の声は紛れて氏に届かなかったと見える。
  • 除草剤〝発がん性疑惑〟の科学的事情と海外の状況

    筆者は生協などによく講演を頼まれるのですが、除草剤グリホサートとネオニコチノイド系殺虫剤は、質問が相次ぐ2大農薬。「発がん性が……」「はちが死ぬ……」「諸外国はみんな禁止になっているのに、日は残留基準値を上げた……」などと質問責め。残念なことに間違った情報も広がっています。 グリホサートは、田植え準備で行う田起こしの前や、畑で種まきをする前、雑草を枯らすために用いることが多い(taka4332/gettyimages) そこで、二つの農薬について解説しましょう。今回は、「発がん性疑惑農薬」などと喧伝されるグリホサートをめぐる科学的事情と海外の状況を詳しくお伝えします。非常に複雑です。でも、これが科学なのです。 登録されてから30年以上経過した除草剤 グリホサートは、米国モンサント社が開発し、日では1980年に農薬として登録された除草剤の成分名称です。非選択性、つまりあらゆる作物、雑草の

    除草剤〝発がん性疑惑〟の科学的事情と海外の状況
    agrisearch
    agrisearch 2022/05/16
    松永和紀氏。グリホサート(ラウンドアップ)の件、何度でも解説。
  • 日本のいちごが台湾で差し止め 農薬超過事件の真相

    台湾で、日のいちごが相次いで残留基準超過となり、輸入差し止めとなっています。台湾の通信社の記事が日yahooニュースで報じられると、「日は残留基準値が世界一甘い」「農林水産省が農薬の散布基準を決定的に緩めてしまった結果」などと、日から大量のコメントがつきました。週刊誌などにも今後、日の農作物を危険だとする記事がまた、出てきそうです。 しかし、これらの意見は妥当とは言えません。残留基準の設定の仕方を理解していないために、複雑な真相を読み取れていないのです。この問題、品の安全性の問題とは関係ありません。しかし、日の農業関係者のビジネス戦略の甘さを浮き彫りにしています。解説します。 2カ月半でいちご27品が基準超過 日から台湾へ輸出され、基準超過となった品は2月から4月20日までに公表された分で41品あり、うち27品がいちごでした。産地は、熊や福岡、栃木などさまざま。違反品

    日本のいちごが台湾で差し止め 農薬超過事件の真相
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    agrisearch 2022/04/29
    松永和紀氏。