2019年9月13日、ケニア西部ホマベイ郡の湖畔の町ンディワで、マラリアワクチン接種の準備をする保健員。(PHOTOGRAPH BY BRIAN ONGORO, AFP VIA GETTY IMAGES) 世界では現在、1秒間に7人がマラリアに感染し、2分間に1人のペースで5歳未満の幼児が命を落としている。そんな現状に心を痛めてきた公衆衛生の専門家たちは、世界保健機関(WHO)が10月6日に世界初のマラリアワクチン「RTS,S/AS01(モスキリックス)」の推奨に踏み切ったことを大いに喜んでいる。 長年にわたる臨床試験(治験)の結果、RTS,Sが安全であり、他のマラリア対策と併用すれば特に予防に役立つことが確認された。RTS,Sの12カ月間の効果は56%であり、他の病気に対する最新のワクチンほど驚異的ではない。しかし、このワクチンの標的である熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium fal
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