昆虫は最強の生物である──と断言されると、人類じゃなくて? と疑問が湧いてくるが、まあ「最強」の定義次第といったところだろう。たとえば、人類はこの地球上に種そのものを脅かす天敵はいないわけで、その観点からいえば「人類は地球最強の生物」といってもいいだろう。 しかし、別の観点からすると、これまでに発見され、命名された昆虫は100万種、名前もついていないものも含めれば何千万種にも及ぶという膨大な数になる。仮に異星人が地球にやってきて、その支配領域の広さと個体数、種の多さによって「支配者」を決め、コンタクトを取ろうとしたら──その交渉相手は人類ではなく昆虫になるに違いない。著者も下記のようにとうとうと、節足動物である昆虫がいかに人類より素晴らしいかを述べてみせる。 ここで読者の皆さんに提唱したい。動物の体の形として優れているのは、外骨格のほうだ。有害な排泄物を体内に蓄積するのではなく体外に排出し