ブックマーク / www.nibb.ac.jp (107)

  • プレスリリース - カブトムシの角(ツノ)形成遺伝子の特定に成功

    基礎生物学研究所 進化発生研究部門の大出高弘助教(現 京都大学)、森田慎一研究員、新美輝幸教授を中心とした国際共同研究チームは、カブトムシの角形成遺伝子の特定に成功しました。 カブトムシの人気の秘密は立派な角にありますが、角がどのような遺伝子によって作られるかの詳細は不明でした。今回、研究チームは、次世代シーケンサーを用いた網羅的な解析などを行い、角形成に関与する11個の遺伝子を特定することに成功しました。これらの遺伝子の機能を阻害すると、角が消失したり、短くなったり、形が変わったり、余分な角が生えたりする興味深い変化が観察されました。今回特定した角形成遺伝子群は、昆虫の角の進化を考える上で重要な知見をもたらすものです。 研究は基礎生物学研究所 進化発生研究部門の大出高弘助教(現 京都大学)、森田慎一研究員と新美輝幸教授らのグループを中心として、基礎生物学研究所の重信秀治特任准教授らのグ

    プレスリリース - カブトムシの角(ツノ)形成遺伝子の特定に成功
    agrisearch
    agrisearch 2018/12/10
    2018/10/5
  • プレスリリース - ホタルのゲノム解読に成功 〜ホタルの光の遺伝子の進化が明らかに〜

    基礎生物学研究所の重信秀治特任准教授と中部大学の大場裕一准教授、別所学博士らの研究グループは「ヘイケボタル」のゲノムの解読に成功しました。また米国マサチューセッツ工科大学(MIT)と共同で、米国産ホタル「フォティヌス・ピラリス」のゲノムも解読しました。両者のゲノムを比較することにより、ホタルの仲間がどのように光る能力を手に入れたのか、その歴史の詳細が初めて明らかになりました。ホタルの発光は、ルシフェラーゼと呼ばれる酵素とルシフェリンと呼ばれる基質が反応することによって光を発生することが知られています。今回の研究により、進化の過程でホタルがどのようにして発光に必要なルシフェラーゼ遺伝子を獲得したのかが判明しました。 光らない生物でも普遍的に持っている、アシルCoA合成酵素と呼ばれる脂肪酸代謝酵素の遺伝子が進化の過程で何度も重複を起こして複数のコピーが存在するようになり、そのひとつが発光活性を

    プレスリリース - ホタルのゲノム解読に成功 〜ホタルの光の遺伝子の進化が明らかに〜
    agrisearch
    agrisearch 2018/12/10
    2018/10/16 「ヘイケボタル」「ルシフェラーゼ遺伝子の起源は、光らない生物でも普遍的に持っているアシルCoA合成酵素と呼ばれる脂肪酸代謝酵素の遺伝子であること」
  • プレスリリース - シロアリの兵隊分化を決定する遺伝子の発見 ~女王とのかかわり合いが生み出す分化のしくみ~

    富山大学大学院理工学研究部(理学)の前川清人准教授と大学院理工学教育部の矢口甫氏(現 琉球大学熱帯生物圏研究センター博士後研究員)らの研究グループは,基礎生物学研究所の重信秀治特任准教授らと共同で,シロアリの兵隊分化を決定する遺伝子を発見しました。研究グループは,次世代 DNA シーケンサー(大規模塩基配列解読装置)を用いた網羅的な解析を行い,兵隊分化の初期に働く遺伝子を探索しました。その結果,兵隊に分化する個体では,リポカリンとよばれる輸送タンパク質遺伝子が極めて高く発現することを突き止めました。リポカリン遺伝子は,シロアリへの進化の過程で配列が特徴的に変化しており,タンパク質は腸の上皮細胞に局在していました。機能解析の結果,この遺伝子が女王からの栄養物質の受け渡し行動を介して,兵隊分化を生じさせることが明らかになりました。 成果は,英国王立協会紀要「Proceedings of th

    プレスリリース - シロアリの兵隊分化を決定する遺伝子の発見 ~女王とのかかわり合いが生み出す分化のしくみ~
    agrisearch
    agrisearch 2018/08/21
    2018/7/26
  • プレスリリース - 車輪細胞見つけた 〜新しい細胞移動のメカニズム〜

    山口大学大学院創成科学研究科の沖村千夏技術補佐員と岩楯好昭准教授のグループは基礎生物学研究所の野中茂紀准教授と谷口篤史研究員のグループと共同で、魚の傷修復に関わる移動性の表皮細胞の内部に車輪構造を発見し、それを回転させることで細胞が移動していることを実験で証明しました。 車輪の回転は、エネルギー効率の最も高い移動様式の一つです。生命現象は一般に機械に比べエネルギー効率が高いといわれているにもかかわらず、これまで車輪は、動物の移動器官としては見いだされてきませんでした。車輪が動物の体内で進化しなかった理由は、地球の表面には凹凸があり車輪による移動に適さなかったからかもしれません。他方、生物の表皮は比較的平坦であり、生体組織の中でアメーバとして這って移動する細胞に目を向けてみると、もしかすると車輪を用いて移動する細胞が存在するかもしれません。研究グループは、魚の表皮で傷修復のために創傷箇所に向

    agrisearch
    agrisearch 2018/08/21
    2018/7/17
  • プレスリリース - テントウムシの卵巣移植および卵巣凍結保存に成功

    基礎生物学研究所 進化発生研究部門の川口はるか特任研究員と新美輝幸教授の研究グループは、テントウムシの卵巣移植技術を開発し、テントウムシ卵巣の凍結保存に初めて成功しました。米粒ほどの大きさのテントウムシの幼虫から卵巣を取り出し、凍結保護剤で処理した後に液体窒素中で凍結保存することが可能となりました。凍結保存した卵巣は、解凍後に別の幼虫の体内に移植することで、凍結卵巣由来の子孫を残すことが出来るようになりました。 昆虫での卵巣移植および卵巣凍結保存の成功は、比較的大きな卵巣を持つカイコなどに続く成功例となります。技術により、より多様な昆虫の生物遺伝資源の安定した保存につながることが期待されます。研究成果はJournal of Insect Biotechnology and Sericology に2018年7月13日に掲載されました。 様々な生命現象の解明を探求していく研究には、モデル

    プレスリリース - テントウムシの卵巣移植および卵巣凍結保存に成功
    agrisearch
    agrisearch 2018/08/21
    2018/7/13
  • プレスリリース - 比較ゲノム解析からアーバスキュラー菌根菌の絶対共生性に関わる共通の特徴を解明

    地球上に存在する植物の多くは、根で菌類と共生しています。この共生は菌根共生とよばれ、植物と菌類とが互いに獲得の得意な栄養物質を交換することで効率的に成長しています。その中でも代表的なものがアーバスキュラー菌根というタイプの菌根で、最も多くの植物種が形成する、普遍的な菌根の様式です。しかし、この菌根を形成するアーバスキュラー菌根菌(AM菌)は植物と共生しないと生育できない絶対共生性の生物で、人為的な培養も難しいため、研究や農業利用を行う上での障害となっているのが現状です。そこで、今回、基礎生物学研究所の小林裕樹研究員、川口正代司教授らを中心とした研究グループはAM菌が単独では生育できない理由を遺伝子情報から明らかにするため、愛知県西尾市から単離されたAM菌株R. clarus HR1株のゲノムを解読し、モデルとされているAM菌(R. irregularis  DAOM197198株)との比較

    プレスリリース - 比較ゲノム解析からアーバスキュラー菌根菌の絶対共生性に関わる共通の特徴を解明
  • プレスリリース - 肥料節減に向け、植物と共生するアーバスキュラー菌根菌のゲノムを高精度に解読 〜植物から得ている栄養素を明確化・特殊な遺伝子構造を発見〜

    Home > ニュース > プレスリリース一覧 > 肥料節減に向け、植物と共生するアーバスキュラー菌根菌のゲノムを高精度に解読 〜植物から得ている栄養素を明確化・特殊な遺伝子構造を発見〜 アーバスキュラー菌根菌注1(以下AM菌)は植物の根の中に菌糸を発達させるとともに、土中にも菌糸を張り巡らし、植物の根が届かない場所のリン等を植物に届け、代わりに糖などの光合成産物を受け取る共生関係を築いています。この共生関係は植物の生育を促進する効果があり、将来的に、リン肥料などの消費を押さえる生物資材としての活用が期待されています(図1)。 今回、基礎生物学研究所の前田太郎研究員、重信秀治特任准教授、川口正代司教授らを中心とした研究グループは、代表的なAM菌であるRhizophagus irregularis(図2)のゲノムを従来よりも格段に高精度に解読することに成功し、AM菌が脂肪酸やビタミンB1など

    プレスリリース - 肥料節減に向け、植物と共生するアーバスキュラー菌根菌のゲノムを高精度に解読 〜植物から得ている栄養素を明確化・特殊な遺伝子構造を発見〜
  • プレスリリース - 深層学習によって「蛇の回転錯視」の知覚再現に成功

    自然科学研究機構 基礎生物学研究所 立命館大学 自然科学研究機構 生理学研究所 基礎生物学研究所 神経生理学研究室の渡辺英治准教授は、同研究所の八杉公基研究員と立命館大学の北岡明佳教授、生理学研究所の坂貴和子助教、サクラリサーチオフィスの田中健太博士との共同研究によって、深層学習機が「蛇の回転錯視注1」が引き起こす運動知覚を再現することを、新たに発見しました。深層学習機は、脳の神経ネットワーク構造や動作原理を参照して設計された人工知能のひとつであり、近年、画像分類や音声認識など、幅広い分野で画期的な成果を収めているだけでなく、脳の動作メカニズムを研究するためのツールとしても期待が高まっています。今回研究グループは、大脳皮質の動作原理として有力な仮説のひとつである「予測符号化理論注2」を組み込んだ深層学習機によって、錯視の再現ができるかどうかを検証しました。深層学習機に、我々の日常生活など

    プレスリリース - 深層学習によって「蛇の回転錯視」の知覚再現に成功
    agrisearch
    agrisearch 2018/08/21
    2018/3/20 「予測符号化理論…大脳皮質は常に視覚世界の予測をしており、感覚入力と予測との誤差のみを学習しているとする仮説」
  • プレスリリース - 植物細胞の大きさを決めるサイコロゲームを発見

    植物の葉は色々な大きさの細胞でできています。一番外側にある表皮の層は、特に細胞の大きさがバラバラです。岡崎統合バイオサイエンスセンター/基礎生物学研究所の川出健介特任准教授は、東京大学大学院理学系研究科の塚谷裕一教授(岡崎統合バイオサイエンスセンター 客員教授)との共同研究により、葉の表皮細胞における核内倍加*1という現象が、サイコロゲームのようにランダムに起こっていることを発見しました。さらに、核内倍加が起こるたびに細胞は一定の割合で大きくなるという、表皮細胞が独自に設けている成長促進ルールも見つけました。そして、このふたつにより、表皮のバラバラな細胞の大きさをコンピューター上で再現することに成功しました。これらの成果は、2017年9月19日に科学雑誌PLOS ONE誌に掲載されました。 *1核内倍加 細胞は2つに分裂する前に核の中にあるDNAを2倍にしておき、分裂するときにそれを均等に

    プレスリリース - 植物細胞の大きさを決めるサイコロゲームを発見
    agrisearch
    agrisearch 2018/05/30
    2017/9/20
  • プレスリリース - 陸上植物の祖先の特徴をもつ苔類ゼニゴケの全ゲノム構造を解明

    京都大学 近畿大学 神戸大学 国立遺伝学研究所 基礎生物学研究所 東北大学 概要 河内孝之 生命科学研究科教授らの研究グループは、豪・モナシュ大学(ジョン L. ボウマン教授)、近畿大学(大和勝幸教授)、神戸大学(石崎公庸准教授)、情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所(中村保一教授)、基礎生物学研究所(上田貴志教授)、東北大学(経塚淳子教授)をはじめとする国内外39の大学・研究機関と共同で、ゼニゴケの全ゲノム構造を解明しました。 イネやアブラナなどの被子植物からコケ植物まで、全ての陸上植物は藻類から進化し、約5億年前に水中から陸上へと進出しました。コケ植物の一種である苔類は、陸上進出後の最も早い時期に他の種から分かれて独自に進化した植物の系統の1つであり、陸上植物の祖先の特徴を保っています。このことから、苔類を用いた研究により、全ての陸上植物に共通する重要な分子メカニズムとその進化を解

    agrisearch
    agrisearch 2018/05/30
    2017/10/6
  • プレスリリース - 植物の細胞分裂方向調節機構を発見 〜陸上植物進化の謎のひとつを解明〜

    名古屋大学 自然科学研究機構 基礎生物学研究所 名古屋大学大学院理学研究科の五島剛太教授の研究チームは、自然科学研究機構 基礎生物学研究所生物進化研究部門の長谷部光泰教授、村田隆准教授、ベルギーのゲント大学と共同で、植物の発生や形態形成に決定的に重要な役割を果たす細胞内の高次構造を発見しました。 動植物の発生過程では、さまざまな種類の細胞を作り出すために、非対称な細胞分裂が頻繁に起こります。動物細胞では130年前に「中心体(セントロソーム)」と呼ばれる構造体が発見され、これまでに、中心体が分裂の非対称性を保障することが証明されています。ところが、植物は進化の過程で中心体を失ったため、どのように細胞分裂の対称性・非対称性が制御されているかは謎でした。今回の研究では、コケ植物の幹細胞や種子植物の培養細胞を使って、動物の中心体に相当する構造を発見し、これを「ガメトソーム」と命名しました。ガメトソ

    agrisearch
    agrisearch 2018/05/30
    2017/10/6
  • プレスリリース - 花を作る遺伝子の起源推定に成功

    自然科学研究機構 基礎生物学研究所 総合研究大学院大学 金沢大学 東京工業大学 宮城大学 花を付ける植物(被子植物)は花を付けない植物から進化してきました。この30年ほどの研究から、数種類のMADS-box(マッズボックス)遺伝子(注1)と呼ばれる遺伝子が共同して働くことで、花が作られることがわかってきました。また、20年前には花を付けない植物であるシダ類にもMADS-box遺伝子があることが発見されました。花を付けない植物ではMADS-box遺伝子がどのような働きをしているのか、それらの遺伝子がどのように進化して花を作るようになったのか、植物の形の進化のメカニズムを探る研究として進められてきましたが、これまでにはっきりとした結論が得られていませんでした。その理由は、花を付けない植物では遺伝子操作が難しく、MADS-box遺伝子がどんな働きをしているかが明確にわからなかったからです。 基礎

    プレスリリース - 花を作る遺伝子の起源推定に成功
    agrisearch
    agrisearch 2018/05/30
    2018/1/9 「茎葉体も精子の鞭毛も、花の咲く植物が乾燥に適応して進化する過程で退化し、消失してしまっています。このことから、進化の過程で、茎葉体と精子の鞭毛で働いていたMADS-box遺伝子が不要になり…」
  • プレスリリース - 植物の生殖細胞をつくる鍵因子を発見 〜花粉の精細胞をつくる仕組みは花の咲かないコケ植物に起源があった〜

    京都大学 自然科学研究機構 基礎生物学研究所 山岡尚平 京都大学生命科学研究科助教、河内孝之 同教授らの研究グループは、基礎生物学研究所(重信秀治特任准教授チーム)と共同で、植物の生殖細胞をつくるための鍵となる遺伝子を発見しました。まず、陸上植物の祖先的特徴をもつゼニゴケにおいて、突然変異体をもとに生殖器をつくる遺伝子を同定しました。そして、シロイヌナズナでその相同遺伝子の機能を調べた結果、花粉の精細胞(動物の精子に相当)をつくるうえで必須の役割をもつことがわかりました。これは植物の生殖細胞の形成メカニズムを明らかにする成果です。 花を咲かせる植物は、受粉することで種子をつくり、子孫を残します。これは、花粉の中で作られる「精細胞」が、雌しべの中の卵と受精することで起こります。しかし、精細胞をつくる分子メカニズムは、多くの部分が未解明のままになっています。 ゼニゴケは、卵と精子を特有の生殖器

    agrisearch
    agrisearch 2018/05/30
    2018/1/26
  • プレスリリース - 根粒菌との共生にかけるマメ科植物のエネルギー節約術 ~窒素栄養に応じて根粒共生を制御する仕組みの発見~

    国立大学法人 筑波大学 大学共同利用機関法人自然科学研究機構 基礎生物学研究所 国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST) 筑波大学 生命環境系 寿崎拓哉准教授(つくば機能植物イノベーション研究センター)、西田帆那(総合研究大学院大学大学院生)らの研究グループは、基礎生物学研究所、東京理科大学との共同研究により、NITRATE UNRESPONSIVE SYMBIOSIS 1(NRSYM1)と名付けた転写因子注1が土壌中の窒素栄養に応答して根粒共生注2を抑制することを発見しました。 マメ科植物は土壌中の根粒菌と根粒共生を行い、根粒菌の窒素固定注3によって、窒素栄養が乏しい環境でも大気中の窒素を利用しています。ただし、宿主植物は光合成産物を根粒菌にエネルギー源として供給しなければいけません。そこで宿主植物は、窒素栄養が土壌中に十分に存在する場合には、根粒共生を抑制し、共生に伴うエネルギーの

    agrisearch
    agrisearch 2018/05/30
    2018/2/5
  • プレスリリース - 植物細胞不易流行 ~変わらないものと新しいものの協調が細胞内交通網の進化を駆動する~

    果物を搾ったジュースに含まれるみずみずしい水分やさわやかな酸味、甘みのもととなる糖や美しい色をもたらす色素は、その多くが液胞と呼ばれる細胞の中の区画(細胞小器官)に貯められています。また、豆腐のもととなる大豆のタンパク質や米に含まれるタンパク質の一部も、液胞に貯められています。私たちの生活は、植物の液胞のはたらきに大きく依存しているのです。私たちのグループはこれまでに、植物の液胞へ物質を運ぶ運搬経路の数が、動物や菌類の類似の経路よりも多いことを見いだしていました。このことは、植物の進化の過程で、液胞へ物質を輸送する輸送経路が多様化し、その結果植物に特徴的な液胞のはたらきが獲得されてきたことを示唆しています。しかし、このような植物の液胞のはたらきがどのようにして出来上がったのか、また、それぞれの液胞への輸送経路でどのようなタンパク質がはたらいているのかについては、現在もあまりよく分かっていま

    プレスリリース - 植物細胞不易流行 ~変わらないものと新しいものの協調が細胞内交通網の進化を駆動する~
    agrisearch
    agrisearch 2018/05/30
    2018/2/2
  • プレスリリース - 植物が強すぎる光エネルギーを逃がす新たな仕組みが見つかる

    自然科学研究機構 基礎生物学研究所 神戸大学 植物は、光のエネルギーを利用して二酸化炭素を固定し糖を合成します(光合成)。そのため、強い光のある環境の方が、より光合成を行うことができ植物にとって好ましい環境であると思われがちです。ところが、多くの場合地表に届く光は光合成装置の容量を超えており、直射日光にさらされた植物は危険にさらされています。この危険を避けるため、植物は強い光を浴びたときに、そのエネルギーをわざと逃がす、いわば“ガス抜き”のしくみを発達させました。qEクエンチング(*1)と呼ばれるこの“ガス抜き”のしくみは、環境が変動する中で植物が生き残るために必要なしくみでした。研究グループはこれまでqEクエンチングのしくみをさまざまに研究してきましたが、今回、紫外線の多い環境で育った緑藻を詳しく調べたところ、従来知られていなかった全く新しい仕組みが見つかりました。研究は基礎生物学研究

    プレスリリース - 植物が強すぎる光エネルギーを逃がす新たな仕組みが見つかる
    agrisearch
    agrisearch 2018/05/30
    2018/3/20 基礎生物学研究所と神戸大学
  • プレスリリース - 葉序の規則的パターン形成において新規拡散性因子の存在を予測 〜オーキシンとPIN1の相互制御モデルによるシミュレーション〜

    Home > ニュース > プレスリリース一覧 > 葉序の規則的パターン形成において新規拡散性因子の存在を予測 〜オーキシンとPIN1の相互制御モデルによるシミュレーション〜 生物は時として驚くほど美しく秩序だった空間構造を作り出すことがあります。その代表的な例として植物の葉序が挙げられます。葉序は茎の周りの規則性を持った葉の配置様式のことであり、美しい幾何学的模様を生み出すことが広く知られています。この規則的パターンは、植物ホルモンのオーキシンとその膜輸送タンパク質PIN1がお互いに制御し合うことにより形成されることが明らかにされています。しかしながら、その制御機構の多くの部分は未だ解明されていません。今回、基礎生物学研究所共生システム研究部門の藤田浩徳助教と川口正代司教授は、オーキシンとPIN1輸送体の相互制御に基づいたシミュレーションをコンピュータ上で行うことにより、今までのモデルで

    プレスリリース - 葉序の規則的パターン形成において新規拡散性因子の存在を予測 〜オーキシンとPIN1の相互制御モデルによるシミュレーション〜
    agrisearch
    agrisearch 2018/05/30
    2018/4/4 基礎生物学研究所「オーキシンがPIN1を直接的に制御するのではなく、拡散性分子を介して間接的に制御することによって、規則的パターンが回復できることを明らかにしました」
  • 基礎生物学研究所 / 研究報告 - シロアリの兵隊分化の鍵遺伝子を発見(富山大学との共同研究成果)

    富山大学大学院理工学研究部(理学)の 前川 清人 准教授と大学院理工学教育部の増岡 裕大 氏(現 日学術振興会 博士後研究員)らの研究グループは、基礎生物学研究所の 重信 秀治 特任准教授らと共同で、シロアリの兵隊分化を調節する因子の特定に成功しました。研究では、次世代 DNA シーケンサー(大規模塩基配列解読装置)とよばれる技術を用いて、原始的なシロアリ(ネバダオオシロアリ)の兵隊が分化する際に働く遺伝子を網羅的に解析しました。その結果、動物で保存されている細胞増殖経路(TGFβ シグナル)に関係する遺伝子が、兵隊への脱皮と武器の形成に重要な働きをもつことが明らかになりました。得られた知見に基づいて、シロアリが兵隊を進化させた背景に関する新たな仮説を提唱しました。成果は、米国の国際科学雑誌「PLoS Genetics(オンライン版)」に掲載されました。 詳しくは富山大学プレスリリー

    基礎生物学研究所 / 研究報告 - シロアリの兵隊分化の鍵遺伝子を発見(富山大学との共同研究成果)
  • 基礎生物学研究所 / プレスリリース概要 - 植物細胞内の交通事情から探る生命の普遍性と多様性 〜植物の新たな膜交通制御の仕組みを発見〜

    地球上の生命は全て「細胞」で構成されており、細胞が行う活動には生物種を通じて共通性がみられます。例えば、細胞は生命活動を支えるタンパク質を作り、作られたタンパク質を細胞内に正しく輸送し配置するという活動を行っています。この活動は動物、菌類、植物などの全ての生物種においてみられます。しかし、全ての細胞が同じタンパク質のセットを持っているわけではなく、タンパク質を必要な場所に輸送する仕組みも生物によって異なっていることが分かってきました。基礎生物学研究所細胞動態部門の上田貴志教授と国際基督教大学の伊藤瑛海特任助教らの研究グループは、理化学研究所光量子工学研究センターの中野明彦副センター長、お茶の水大学の植村知博准教授らと共同で、植物が進化の過程でどのようにして独自の体制やライフスタイルを構築してきたのかを細胞レベルで明らかにするべく、植物を特徴付ける細胞小器官である液胞にタンパク質を輸送する仕

    基礎生物学研究所 / プレスリリース概要 - 植物細胞内の交通事情から探る生命の普遍性と多様性 〜植物の新たな膜交通制御の仕組みを発見〜
  • プレスリリース - メダカの色覚が季節によってダイナミックに変化することを発見

    自然科学研究機構 基礎生物学研究所 名古屋大学 基礎生物学研究所 季節生物学研究部門の新村毅特任助教(現東京農工大学 准教授)、中山友哉特別共同利用研究員(名古屋大学 大学院生)、四宮愛特任助教、吉村崇客員教授(名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所 教授)らのグループは、基礎生物学研究所の成瀬清特任教授、渡辺英治准教授、亀井保博特任准教授、名古屋大学の田中実教授、日女子大学の深町昌司准教授らのグループとともに、メダカの色覚に季節変化が存在することを明らかにしました。動物たちは環境の変化によって、光感受性や色覚をダイナミックに変化させることで毎年繰り返される季節変化に、より良く適応していることが考えられます。ヒトにおいても色覚に季節変化があることが報告されており、メダカで明らかになった季節による色覚の変化は幅広い動物種に共通する仕組みである可能性が考えられます。成果は科学雑誌N

    プレスリリース - メダカの色覚が季節によってダイナミックに変化することを発見