ブックマーク / www.technologyreview.jp (52)

  • 東大、熱を一方向のみに伝えるナノチューブ新素材を開発

    東京大学の研究者らがカーボンナノチューブを用いて、ある方向に沿っては熱を伝えるが、その垂直方向にはほとんど熱を伝えない新素材を作り出すことに成功した。コンピューターなどのデバイスの冷却システムを設計・構築する方法に影響を与えそうだ。 by Emerging Technology from the arXiv2020.01.23 614 168 141 8 電気技術者にとって熱は厄介な存在だ。電子デバイスの信頼性を下げ、完全な誤作動を引き起こすことさえある。だからこそ、コンピューターの部品には放熱グリスが塗りたくられ、放熱管、ファン、さらには水冷システムまでが取り付けられているのだ。 目標は、繊細な部品から熱を集め、環境中に逃がせるようにすることだ。だが、デバイスが小さくなるほどこの課題を解決するのは難しくなる。たとえば、最新のトランジスターはナノメートル単位の大きさしかない。 コストパフォ

    東大、熱を一方向のみに伝えるナノチューブ新素材を開発
  • 有機農業への移行は「環境にやさしい」のか?

    有機農業には「環境にやさしい」というイメージがある。だが、実際には収穫量が減少するため、温室効果ガスを貯蔵している土地の農地転換が必要となり、温室効果ガスの排出量増加につながるとの研究が発表された。 by James Temple2019.11.20 266 30 7 6 有機農業は、農業から直接生み出される気候の汚染を削減できる。同じ量の糧を生産するのに、いま以上に多くの土地を必要としなければ、それ自体は素晴らしいことだろう。 だが、収穫量の不足分を補うために、二酸化炭素を蓄える草原や森林をさらに切り開けば、他の方法で減らせる温室効果ガスよりも、かなり多くの温室効果ガスを放出してしまう。ネイチャー ・コミュニケーションズ誌に掲載された新しい研究がこんな事実を明らかにした。 最近の別の研究でも、土地利用方法の変化を考慮すれば、有機農業は従来の農法よりも気候汚染を引き起こすと結論付けている

    有機農業への移行は「環境にやさしい」のか?
    agrisearch
    agrisearch 2019/11/20
    「だが、収穫量の不足分を補うために、二酸化炭素を蓄える草原や森林をさらに切り開けば、他の方法で減らせる温室効果ガスよりも、かなり多くの温室効果ガスを放出してしまう」
  • 揺れる「持続可能な農業」の定義、有機よりも遺伝子編集が必要に

    世界人口の爆発的な増加が見込まれる中、糧問題はますます深刻化している。人口増に伴う糧需要に対応するにはインドの2倍近い農畜産地が新たに必要になるが、野放図な土地転換は地球温暖化を飛躍的に進めてしまう可能性がある。 by James Temple2019.08.14 128 20 3 4 今世紀半ばまでに世界人口が30億人近く増えると予測される中、糧の需要、糧生産に必要な土地、エネルギー需要が急増するのは間違いない。 世界資源研究所(World Resources Institute)の研究チームが主導した新たな研究によれば、少ない土地で糧を大量に作る方法が見つからなければ、インドの2倍近くに相当する森林や草原、他の生態系の面積を農地に変える必要が生じる。二酸化炭素などの温室効果ガスの年間排出量が150億トン増え、世界の気温上昇を2℃未満に抑えるモデルで許容された40億トンをはるか

    揺れる「持続可能な農業」の定義、有機よりも遺伝子編集が必要に
  • 知られざる米国農業の危機、 収穫量「激減」時代が来る

    The American Midwest will feed a warming world. But for how long? 知られざる米国農業の危機、 収穫量「激減」時代が来る 米国の農家はこれまで、気候変動を取るに足らぬものとして無視してきた。だが、数十年続いてきた生産性向上のペースはすでに鈍化している。平均気温上昇がこのまま続けば、トウモロコシや大豆などの収穫量が大きく減少し、世界の糧事情に深刻な影響を与える可能性がある。 by Adam Piore2019.07.11 493 40 4 0 3月のある朝、アイオワ州エイムズは厳しい寒さに見舞われた。郊外に広がるトウモロコシ畑は数センチほどの雪と氷に覆われている。だが、アイオワ州立大学のキャンパスにある特別製の栽培室の中は蒸し暑い。 目がくらむほど眩しい光が3つの正方形の栽培箱に当たっている。栽培箱はそれぞれ約3175キログラ

    知られざる米国農業の危機、 収穫量「激減」時代が来る
  • 貧困国は貧しく、富裕国は豊かに=地球温暖化、すでに経済に影響

    地球温暖化はすでに世界各国の経済に影響を及ぼしており、貧困国と富裕国との間の経済的な格差が広がる要因となっていることがフォード大学の気候科学者らの研究で明らかになった。 by James Temple2019.05.08 177 32 5 0 数多くの研究が、貧困国は今後、気候変動が原因で非常に大規模な荒廃に苦しむだろうと予測してきた(「気候変動で日のGDPは35%減少、ロシアは419%増加」を参照)。だが新たな分析により、そういった傾向は数十年前からすでに生じていたことが判明した。 米国科学アカデミー紀要で4月22日に発表された論文によると、気温の上昇により、1961年から2010年までの間に、世界の貧困国の1人当たりの国内総生産(GDP)が17~31%減少したという。さらに、その結果として、貧困国と富裕国の間の経済生産高の格差は、地球温暖化がなかったと想定した場合よりも25%余計に拡

    貧困国は貧しく、富裕国は豊かに=地球温暖化、すでに経済に影響
  • 機械学習でもっとおいしく、 AIが変える農業の「常識」

    Machine learning is making pesto even more delicious 機械学習でもっとおいしく、 AIが変える農業の「常識」 機械学習やデータサイエンスの技術を利用して農業技術を改善しようとする取り組みが広まっている。MITの研究者らが機械学習を応用してバジルの風味を改良した研究を発表したほか、多国籍企業のバイエルは収穫に焦点を当てたデータサイエンスのチームを社内に発足させている。 by Will Knight2019.04.09 150 39 2 2 バジルはどうすればもっとおいしくできるだろうか?もしかすると、その答えは人工知能AI)かもしれない。 機械学習を利用して、格段においしいバジルが生み出された。その味を直接お伝えできないのは残念だが、この取り組みはデータサイエンスと機械学習を用いて農業技術を改善するという広範なトレンドを反映している。 A

    機械学習でもっとおいしく、 AIが変える農業の「常識」
    agrisearch
    agrisearch 2019/04/09
    「バジルの香りのもととなる揮発性化合物の濃度を最大化させる栽培環境を、機械学習を使って特定した。」
  • 野菜や果物が「2倍長持ち」、ゲイツも出資するコーティング剤

    農家が生産する果物と野菜の3分の1は、卓に上がることなく廃棄されている。植物由来の原材料を用いたコーティング剤を農作物に塗布することで、鮮度を従来の2~3倍長く保てるようになるという。 by Charlotte Jee2019.02.18 189 33 5 3 毎年生産される農産物全体の3分の1は卓に上ることがない。べられずに廃棄される農作物は、ゴミ全体のうち約13億トンを占め、金額にしておよそ1兆ドルに相当する。 その主な理由の1つは、べごろを過ぎたように見える果物や野菜を人々は捨ててしまいがちだということだ。カリフォルニア州に社を置くアピール・サイエンシズ(Apeel Sciences)は、この問題を解決できると考えている。用で無香料のコーティング剤を使うことで、果物や野菜のべごろの期間を通常の2〜3倍に引き延ばせるという。 同社の薄いコーティングは、果物や野菜の繊維、皮

    野菜や果物が「2倍長持ち」、ゲイツも出資するコーティング剤
  • ゲイツが推進する遺伝子ドライブ、環境団体が国連で「禁止」訴え

    生物のDNAを組み替えて、繁殖時に特定の遺伝子を拡散させる「遺伝子ドライブ」を巡って、マラリア蚊撲滅を目指すビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団などから資金提供を受けている研究者たちと、環境保護団体との間で対立が高まっている。環境保護団体は国連の場でフィールドテストを世界的に禁止するように求めていく考えだ。 by Antonio Regalado2018.11.19 10 31 4 0 マラリアの根絶を願う億万長者のビル・ゲイツは、マラリアを媒介する蚊を絶滅できる可能性がある遺伝子ドライブ技術に「精力的に」取り組んでいる。 ゲイツは遺伝子ドライブを「飛躍的な進歩」と呼んでいるが、遺伝子ドライブはリスクが大き過ぎて絶対に使用すべきではないと訴える環境団体もある。 いま、両者の対決は山場を迎えている。 11月13日に出回った書簡において、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団などから資金提供を受けて

    ゲイツが推進する遺伝子ドライブ、環境団体が国連で「禁止」訴え
  • 合成肥料に代わる植物向け善玉菌、ゲイツ支援のバイオ企業発売へ

    バイオテクノロジー企業のピボット・バイオ(Pivot Bio)は、2019年に市販向け製品を発売するため、ビル・ゲイツのエネルギー・ファンドや他の投資家から7000万ドルの資金を調達した。 カリフォルニア州バークレーに拠を置くピボット・バイオは、植物のための善玉菌(プロバイオティクス)を開発している。合成肥料の重要な栄養素である窒素を産み出す潜在能力を持つ微生物を見つけ出したピボットの研究者は、その微生物が能力を発揮・強化できるように遺伝子操作した。ピボット・バイオは初期製品として、トウモロコシ作物の種子の植え付け時に使用できる液体加工品を作り出した。 初期の実地試験では、微生物で処理された区画は、合成肥料を使用した区画に匹敵する収穫を生み出した。一度の使用で済み、肥料を何度も散布するより時間が短縮できるため手間暇が軽減される——。これが農家に向けたピボット・バイオの宣伝文句となっている

    合成肥料に代わる植物向け善玉菌、ゲイツ支援のバイオ企業発売へ
    agrisearch
    agrisearch 2018/10/06
    ピボット・バイオ(Pivot Bio)
  • 品種や肥料をソフトが助言——元グーグル社員が描く農業IoTの未来

    グーグルの2人の元従業員が立ち上げた企業が、農業機械や農地に設置したセンサーから収集したデータに基づいて、種子選びや肥料使用量の最適化、病気の初期兆候の発見などを実現するソフトウェアを開発している。 by James Temple2018.09.14 116 11 6 1 農業の世界は常に近代化が進んでいるものの、農業生産者の大半は依然として有益なデータを収集したり、収集したデータをうまく分析したりするのに苦労している。だが、こうした状況は変わろうとしている。クライミット・コーポレーション(Climate Corporation)のCSO(最高科学責任者)であるサム・イーシントンによると、新たに登場したデータ収集・分析ツールにより、農業生産者は持続可能で生産性の高い農業経営ができるようになってきているという。 「(今後5年から10年の間に)農地でのセンサー利用やデータ収集が急激に増加してい

    品種や肥料をソフトが助言——元グーグル社員が描く農業IoTの未来
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    agrisearch 2018/09/15
    「クライミット・コーポレーション(Climate Corporation)」
  • CRISPRの農業利用に暗雲、EUが遺伝子編集作物の規制で初判断

    関連度順 日付順 ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。 Photo by Scott Goodwill on Unsplash In blow to new tech, European court decides CRISPR plants are GMOs 欧州連合(EU)の欧州司法裁判所は、クリスパー(CRISPR)のような遺伝子編集技術で改変された作物も、従来のGMO(遺伝子組換え作物)を管理する厳格な規制の対象とすべきだとの決定を下した。 ルクセンブルクにある欧州司法裁判所は、遺伝子編集を含む 「突然変異誘発」によって作られた作物は他の種の遺伝子を含むGMOと同じ規制を適用されるべきだとの判決を下した。「これはつまり、すべての新発明は(中略)EUの長期に渡る認可プロセスを経なければならない、ということです」とオランダのワーゲニンゲン大学の専門家、カイ・ファ

    CRISPRの農業利用に暗雲、EUが遺伝子編集作物の規制で初判断
    agrisearch
    agrisearch 2018/07/30
    「今回の司法判断は、欧州における食物研究開発にとって大きな痛手となる。クリスパーなどの新技術への商業的関心が失われる可能性があると同時に、新しい作物の国際的な取引にも影響する可能性がある」
  • 人工知能で処理←実は人海戦術、偽AI企業が蔓延する理由

    関連度順 日付順 ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。 Credit: Noura Mbarki, Adrien Coquet from the Noun Project | Erin Winick Human labor is propping up some companies’ fake AI software 「人工知能AI)」サービスを提供しているのが常にコンピューター・プログラムであるとは限らない。ときには、ただのありきたりな「人工ではない知能」が提供している場合だってあるのだ。 AIに何かをさせるには、データや時間、開発資金が大量に必要となることがある。つまり、最小限の使える製品(MVP)を完成させるには、多大な先行投資が必要なのだ。 安上がりな解決策はないだろうか? それは、人間を使うことだ。一部の企業は、AIと宣伝しているプログラムを、アルゴリズ

    人工知能で処理←実は人海戦術、偽AI企業が蔓延する理由
  • 完全に改ざん不能、NZ研究者が「量子ブロックチェーン」を発表

    量子コンピューターが実用化すると、ブロックチェーンのセキュリティを保証している暗号が破られる可能性がある。ニュージーランドのヴィクトリア大学の研究者は、量子粒子の現在の状態と過去の状態のもつれを利用することで、よりセキュアな「量子ブロックチェーン」を構築できるとしている。 by Emerging Technology from the arXiv2018.06.05 970 724 21 1 ブロックチェーンは長期間にわたってデータを安全に保存する数学的構造である。ブロックチェーンのアイデアは、ビットコインのブームに乗じて有名になった。ビットコインが通貨取引を安全に保存できるのはブロックチェーンに依っている。 しかし、ブロックチェーンが有効なのはビットコインに限った話ではない。ブロックチェーンにはあらゆる種類のデータを保存できる。出荷データ、コンピュータープログラムの進捗状況、スマートコン

    完全に改ざん不能、NZ研究者が「量子ブロックチェーン」を発表
  • わが子の知能をDNAで予測 「精密教育」がやってくる

    DNA tests for IQ are coming, but it might not be smart to take one わが子の知能をDNAで予測 「精密教育」がやってくる キングス・カレッジ・ロンドンのロバート・プロミン教授は、20万人以上のデータを使った遺伝子検査によって知能を予測する研究に取り組んでいる。将来の進学やキャリア選択に役立つという。だが、「遺伝子主義」は遺伝子選別による新たな階級社会につながるとの懸念の声も上がっている。 by Antonio Regalado2018.05.31 99 177 16 2 50ドルのDNA検査を受ければ、あなたが博士号を得られる可能性や、よちよち歩きの子どもがエリート幼稚園に合格する可能性が予測できる。そんな世の中に対応する覚悟はできているだろうか? これこそが、まさに今起きようとしていることだと、行動遺伝学者のロバート・プロ

    わが子の知能をDNAで予測 「精密教育」がやってくる
  • 名大が空気から肥料を作り出す植物を研究中、農業革命なるか

    関連度順 日付順 ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。 Plants with the function to produce fertilizer themselves revolutionize agriculture 通常、植物の栽培には窒素とリン酸、カリウムが肥料として必要になる。なかでも窒素は、農作物の栽培に重要な肥料だ。現在ほとんどの窒素肥料は大量の化石燃料を消費して作られ、大量の二酸化炭素を排出するなど地球に優しくない。 名古屋大学大学院生命農学研究科の藤田祐一教授のグループが取り組んでいるのは、農作物自身が空気中の窒素を肥料に変える研究だ。来、そういった能力を持つ植物は存在しないが、微生物の中には酵素を使って空気中の窒素を肥料成分に変える能力を持つものがいる。その微生物の遺伝子を植物に組み込むことで、植物にも空気中の窒素を肥料成分に変える能力を持た

    名大が空気から肥料を作り出す植物を研究中、農業革命なるか
    agrisearch
    agrisearch 2018/05/27
    「光合成生物に窒素固定酵素を導入」http://www.jst.go.jp/pr/announce/20180509/
  • ピンポイントで除草剤を散布、AIロボで農薬産業激変の可能性

    人工知能AI)による雑草刈りは、除草剤や遺伝子組換え作物の必要性をすぐに減らせるかもしれない。 現在の農場では、化学物質に耐えるよう遺伝子を加工した(通常、除草剤を製造するのと同じ会社による)作物がいっぱいの畑に、除草剤を無差別に大量散布している。農薬や種子産業は、全世界で1000億ドル相当の莫大なものだ。 その中で、除草剤の売上高だけで260億ドルを占めている。 だが近い将来、エコロボティックス(ecoRobotix)が作ったようなロボット(上の写真)が畑の上を行き来し、コンピュータービジョンを使って、個々の雑草に的を絞って除草剤を散布できるようになりそうだ。 エコロボティックスはロボットを使えば、除草剤の総使用量を20分の1に減らせるだろうと主張している。家庭菜園には、掃除ロボット「ルンバ」風の小型バージョンが使えるようになるかもしれない。 AIによる除草技術が使われるようになるのは

    ピンポイントで除草剤を散布、AIロボで農薬産業激変の可能性
  • 世界を救うのは遺伝子「編集」作物だ

    遺伝子組換え作物の安全性をめぐる対立は、長らく農業の進化を停滞させてきた。新たな遺伝子編集技術は、多種多様な特徴をもった作物を生み出し、農業の世界にイノベーションをもたらすだろう。 by David Rotman2018.03.07 74 22 2 0 何十年にもわたる、遺伝子改変された作物の安全性についての不安は、予期しない結果へとつながった。研究機関やスタートアップ企業の植物科学者たちは、新しい遺伝子組換え作物の品種を製作することを大いに敬遠してきた。遺伝子組換え作物が米国の規制機関から認定されるためには、平均して1億ドル以上の費用と10年以上の年月がかかる上に、遺伝子組換え品(GMO)という概念は大衆の嫌悪を引き起こすものだからだ。その結果、モンサント(あるいは別名モンサタンと呼んでもいい)のような大規模な農業バイオ企業や化学薬品製造社が遺伝子組換え産業を独占し、除草剤や殺虫剤に耐

    世界を救うのは遺伝子「編集」作物だ
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    agrisearch 2018/03/14
    「遺伝子編集は作物を改善するための最先端のツールとして見られるのか、あるいは人造食品を作るためのより簡単で高速な方法として見られるのか? 前者であることをぜひ願おう。」甘い認識。。
  • ブロックチェーンで遺伝子データを売買、ハーバード大教授の狙い

    ハーバード大学の著名な遺伝学者が遺伝子解析企業を創業した。遺伝子データをブロックチェーンを通じて製薬会社や研究機関に共有し、データ所有者が暗号通貨を得られるサービスを提供するという。 by Emily Mullin2018.02.15 356 89 7 2 「暗号通貨と遺伝子データとの交換」——。まるで嘘のように聞こえるかもしれない。だが、これはある著名な遺伝学者が創業した新しい企業の基方針だ。ネビュラ・ゲノミクス(Nebula Genomics)は、顧客のゲノム配列を解析して健康情報などの洞察を提供するとともに、遺伝子データをブロックチェーンを使って安全に管理し、幅広く活用できるようにするという。 ネビュラ・ゲノミクスは、ハーバード大学の遺伝学者ジョージ・チャーチ教授と、ベリタス・ジェネティクス(Veritas Genetics)の創業者ミルザ・シフリック最高経営責任者(CEO)の構想

    ブロックチェーンで遺伝子データを売買、ハーバード大教授の狙い
  • 仏教や儒教に学べ、IEEEがAI倫理に関するガイドラインを作成中

    人工知能AI)の急速な進歩に伴って、AIの研究において倫理的な配慮を優先させるようにエンジニアプログラマーたちに促す新しいイニチアチブがたくさん生み出されている。しかし、それらはほとんどすべてが、裕福な西洋の国々に源を発したものだ。 米国に部を持つ巨大な電気工学・電子工学技術の学会であるIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)が提案するAI倫理への取り組みが、この状況を変えようとしている。この取り組みは、世界規模の多言語でのコラボレーションになるという。 過去2年間だけを見ても、AIにおける倫理を探究する数多くの新しい取り組みが始動している。イーロン・マスクが創立した非営利団体「オープンAIOpenAI)」、企業同盟である「人々と社会のための人工知能開発パートナーシップ」、カーネギーメロン大学のAI倫理研

    仏教や儒教に学べ、IEEEがAI倫理に関するガイドラインを作成中
  • 希望か? 脅威か? 遺伝子ドライブの農業利用へ 米国の生産者団体が始動

    To Eliminate Fruit Flies, California Farmers Eye Controversial Genetic Tool 希望か? 脅威か? 遺伝子ドライブの農業利用へ 米国の生産者団体が始動 カリフォルニアのサクランボに被害を与える外来種のミバエを、遺伝子ドライブで駆除しようとする計画が持ち上がっている。遺伝子ドライブはいったん野に放たれたら止められなくなる恐れがあり、市民団体からの抗議も考えられるため、関係者たちは慎重に事を進めている。 by Antonio Regalado2017.12.18 15 18 4 0 2008年にカリフォルニア北部で最初に発生して以来、アジアを原産地とするミバエの一種であるオウトウショウジョウバエは、かみそりのように鋭い産卵管で、州のサクランボ農場に被害を与え続けてきた。 普通のイエバエなどが腐りかけた果実に卵を産みつけると

    希望か? 脅威か? 遺伝子ドライブの農業利用へ 米国の生産者団体が始動