ブックマーク / shinka3.exblog.jp (16)

  • これを機に「博士号」のない社会にするのもいいかも | 5号館を出て

    早稲田大学の調査委員会(小林英明委員長)が、たとえどんな内容の博士論文であっても「学位の取り消しは一つの法律行為なので、その要件に合致しなければ、たとえ心情的にはおかしいと思っても、取り消すことができない性質がある」ということで、たとえ疑惑の博士論文に 「不正の方法があったとしても、その『不正の方法』によって『学位の授与』を受けたという要件を満たさなければいけない。つまり、『不正の方法』と『学位の授与』との間に因果関係が必要になる。 因果関係というのは、ある事実があった後にある事実がある、ある事実がなければある事実がない、といった関係のことをいう。つまり、それが学位授与に重大な影響を与えたという場合に、初めて因果関係があるといえるレベルになる。 早稲田大学では、査読付きのジャーナルに受理されているということが学位授与に非常に大きな影響を与えている。それが受理されていれば、あとは指導教員が論

    これを機に「博士号」のない社会にするのもいいかも | 5号館を出て
  • 研究の作法を誰が教えるか | 5号館を出て

    今日は北大の一般入試の後期試験のため、朝は7時前に家を出ました。東区(といっても我が家の近辺が特にひどかったようですが)は、15センチ位の積雪があったため自転車はあきらめて歩いていると白く見えたものは降っている雪ではなく、朝になって気温が下がってきたためかだんだんと濃くなっている霧でした。 今日の試験を最後に、次年度の新入生が最終的に決定することになるのですが、今どきの大学新入生に今まであまり書いたことのないレポートというものを課すると、そもそも何を書いて良いのかわからない、書き方がわからないということで、多くの学生はまずはインターネットで探したものを露骨にコピペしてきます。 最初のうちは、コピペがばれると思ってか、文章をどこから持ってきたかという情報を書いてこない学生が多いのですが、インターネットから引用するのは構わないから必ずどこにあった誰の文章から引用したということを示すようにという

    研究の作法を誰が教えるか | 5号館を出て
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    agrisearch 2014/03/13
    「こちらがどんなデータが欲しいかを話したりすると、その望まれているデータが次々と出てきたりするという「恐ろしさ」を経験したという、厳しい指導教員の方の話を聞いたことがあります。」全俺TT
  • 爪が残っていればヒトでも指は再生する | 5号館を出て

    今日発表されたNatureのオンライン版に、弘前大学出身で北大の私の研究室で博士号を取得、今はニューヨーク大学でポスドクをしている武尾真君を筆頭著者とする論文が出ています。 Nature Newsにも取り上げられているので、かなり注目度の高い論文です。 How nails regenerate lost fingertips Study of mouse toes reveals pathways that could offer clues for regenerating human limbs. 現象自体は研究者には結構知られていることなのだそうで、実験に使われたマウスと同じようにヒトでも指先を切断するような事故にあったとしても、爪がある程度残っていれば指先は「完全に」再生することが知られていたようです。 なんだ、それなら度々日テレビに登場し、BBCでも大々的に取り上げられたニュ

    爪が残っていればヒトでも指は再生する | 5号館を出て
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    agrisearch 2013/06/14
    「その理由が死ぬまで日々爪を伸ばし続けている「爪幹細胞」が骨を含めて指の先全体を再生させる司令を出していることを証明したのです」
  • ウイルスは退化しているもののやはり生物だった | 5号館を出て

    私は持論として「ウイルスは生物」です。もちろん教科書にははっきりと「生物ではない」と書かれたものがまだまだ多いですから、試験に出た時には「ウイルスは生物ではないと考えられている」と書いておいたほうが無難なのですが、その「常識」を根底から覆すような論文が出ました。 Giant viruses coexisted with the cellular ancestors and represent a distinct supergroup along with superkingdoms Archaea, Bacteria and Eukarya Arshan Nasir, Kyung Mo Kim and Gustavo Caetano-Anolles BMC Evolutionary Biology 2012, 12:156 doi:10.1186/1471-2148-12-156 Pub

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    agrisearch 2012/09/27
    「ウイルスはアーキア、バクテリア、そして真核生物と共通の祖先を持つひとつの大きな生物のグループ(界)を形成する」
  • ついに真打ち登場なのか PeerJ | 5号館を出て

    つい10日前にeLIFEというオープンアクセス・ジャーナルが出てきたことを書いたばかりですが、またまた新しいオープンアクセス・ジャーナルが正式に発表されました。こちらも私は知らなかったものをO商科大学図書館のSugさんに教えていただいて事前登録していたら、昨日メールが届きました。(図書館の方々とは仲良くしておくべきですよね~。) 創設者であり出版代表でもある Peter Binfield さんと、同じく創設者でありCEOである Jason Hoyt さんの連名のメールは電子メールでなかったら将来は「お宝」になるかもしれないものです。 というのは、 Peter Binfield さんはあのオープンアクセス・ジャーナルの化物である PLoS ONE の出版代表だった人ですし、 Jason Hoyt さんは最近とみに有名になった文献管理ソフトの Mendeley で代表科学者であり VP of

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    agrisearch 2012/06/28
    新しいオープンアクセス・ジャーナル「一度払えば生涯の出版が保証されるモデルプラン」
  • 大学教員と博士後期課程学生の研究時間減少と論文の質低下 | 5号館を出て

    の論文、「質」9位に転落(朝日コム) 日の科学系論文の質の向上が最近10年間頭打ちで、質を示す指標は4位から9位まで落ちたことが学術情報会社「エルゼビア・ジャパン」の調査で分かった。論文の数も2位から5位に転落した。 この指標の意味するところがはっきりしませんので、踊らされたくはないと思うのですが、その指標で比較する限り日が9位に落ちて、後ろに控える「中国は10位のままだが、指標は0.182から0.400に急上昇し、日に迫っている」ということは言えます。 この記事の最後に、この「指標」を出している会社の方のコメントが出ています。 エルゼビア・ジャパンの三木律子代表取締役は「論文の質の向上には数の増加が必要だが、日では増えていない。国立大学の法人化で研究者が雑務に追われ、研究時間が減ったことが影響しているのではないか」と話している。 まあ、そういうこともあるかもしれないと思ってい

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    agrisearch 2012/06/28
    2009/9/15 「2007年と2001年の研究時間が教授・助教授で200-300時間減っています。」
  • エンサイクロペディア・オブ・ライフが100万種登録達成 | 5号館を出て

    Encyclopedia of Life (EOL)を知っていますか?スミソニアン研究所の国立自然史博物館が運営しているオンラインの生物大図鑑で、その目標が顕在「種」として登録されているあらゆる生物をここに登録することです。2008年にこの活動が始まった時にはわずか3万種しか登録されていなかったのですが、それからたった4年で100万種を越えたというのは快挙ではないでしょうか。 スミソニアンのプレス・リリースはこちらにありますが、やっぱりNature News Blogを読みたくなるのは、コミュニケーションする気の違いというものでしょうか(笑)。 そのスミソニアンがやっているということで、ちょっと心配にはなりますがそのホームページはきれいです。 現在登録されている種は、106万2100種となっていますね。 登録は、ウェブサイトで種名の説明を行なっている協力者によって行われているということで、

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    agrisearch 2012/05/14
    スミソニアン研究所の国立自然史博物館が運営しているオンラインの生物大図鑑
  • CoSTEP開講式「すイエんサーの舞台裏」 | 5号館を出て

    オホーツクや道東ではかなりの積雪になり、サクラの花に雪が積もるなど、ある意味では風流な風景も見られたようですが、春の寒波襲来です。 室内で時折開くアカバナー(ハイビスカス)の花を見ると、外の寒さを忘れてしまいます。 その寒さの中、CoSTEPは開講式を迎え、記念の第1回目の講義として、NHK エデュケーショナルのシニアプロデューサーである村松秀さんの特別講義「すイエんサーと科学コミュニケーション」が行われました。これは、CoSTEPの新受講生だけではなく、一般にも公開されていたため約150名ほどの聴衆への講義となりました。話の内容はNHK・Eテレで抜群の人気を誇る「すイエんサー」の舞台裏を担当ディレクターが語ってくれるのですからおもしろくないはずはありません。 非常に興味深い番組の作り方をしていて、まずセットはどこにでもあるような木製のベンチ1台と撮影者のいない小型の固定カメラ一台のみで、

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    agrisearch 2012/05/14
    NHKエデュケーショナルのシニアプロデューサーである村松秀さんの特別講義
  • アルコール摂取によるショウジョウバエの寄生虫退治 | 5号館を出て

    つい数日前に、交尾しそこなったオスのショウジョウバエのアルコール摂取量が増加したという、いかにも「やけ酒」行動がハエにもあるかのような論文が話題になっていましたが、ここまで擬人化してしまうとおもしろい研究結果もなんとなく台無しになってしまうのではないかと思うことがあります。 Sexual Deprivation Increases Ethanol Intake in Drosophila ハエだって...恋に破れると、ヤケ酒が飲みたくなるんだよぉ! ちょっと間違うと、同じような話になってしまう恐れはあるのですが、同じショウジョウバエを使った実験で、ショウジョウバエの幼虫が体内に産み付けられた寄生蜂の卵‐幼虫を殺すために積極的にアルコールを摂取して、体内アルコール濃度を上げているらしいという論文が出ました。(論文) 動物にべられる植物では、動物にとって毒となるものを作って害から逃れるよう

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    agrisearch 2012/03/23
    「ショウジョウバエの幼虫が体内に産み付けられた寄生蜂の卵‐幼虫を殺すために積極的にアルコールを摂取」
  • 精子は花の香に引かれない: 「谷間のゆり」現象の終焉 | 5号館を出て

    10年ほど前に、ヒトの精子が嗅覚レセプタータンパク質を持っていて、その働きで匂いをかぐことができるばかりではなく、花の匂いによく似たブルゲオナール(bourgeonal)という分子に誘引されることから、ヒトの卵は花のような香りを出して精子をひきつけているのではないかという論文がScience誌に出て、大ニュースになったことを覚えていらっしゃいますでしょうか(Science 299, 2054, 2003)。 欧米ではこの実験結果をバルザックの小説をもじって「『谷間のゆり』現象」とまで呼んで大騒ぎしたようです。 確かに卵が「谷間のゆり(翻訳の時に「スズラン」を誤訳したようです)」つまりスズランのような香りを出していて精子をひきつけているのだとしたら、これは限りなくロマンチックな現象に思われるということなのでしょう。 ところがいくら調べても、卵やそれをとりまく濾胞細胞から「スズラン」のような香

    精子は花の香に引かれない: 「谷間のゆり」現象の終焉 | 5号館を出て
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    agrisearch 2012/03/01
    「精子の持っているカルシウム・イオンチャンネルが、いろんな化学物質に反応して細胞内カルシウム・イオンを上昇させる結果・・」
  • 肉食動物でもベジタリアンを続ければ植物を分解できるようになる【追記】日本人の海苔分解腸内細菌 | 5号館を出て

    昨日発行になったPNASにパンダの腸内細菌がセルロースを分解しているという論文が載っていました(www.pnas.org/cgi/doi/10.1073/pnas.1017956108)。 ササ(タケ?)しかべないであんな大きな体を維持しているのですから、おそらくセルロースを分解する能力はあるのだろうと推測されていたのですが、直接証明されたのは初めてのようです。 そもそも、2009年にパンダの全ゲノムが解読された時から、彼らはセルロースを分解できる酵素の遺伝子は持っていないことが明らかになっていました。もちろん、ササと言ってもセルロースだけでできているわけではなく、中に含まれる細胞には、ごく少量のデンプンや脂肪やタンパク質が含まれていないわけではありません。遺伝子の解析からパンダは他のクマと同じように肉をべて分解することができる酵素を持っていることもわかり、彼らはもともとは肉もしてい

    肉食動物でもベジタリアンを続ければ植物を分解できるようになる【追記】日本人の海苔分解腸内細菌 | 5号館を出て
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    agrisearch 2011/10/20
    「パンダの腸内細菌がセルロースを分解しているという論文」の解説
  • 分子データでもつながったクマムシ,カギムシ,節足動物 | 5号館を出て

    この2種類の動物は,昔からエビ・カニやクモ・ゲジゲジ・昆虫などを含む節足動物に近いと考えられてきており,我々も大学の系統分類学ではそのように習った記憶があります。 ところが分子生物学的データを使った研究によると,カギムシと節足動物が近いというデータはたくさん提出されているのですが,クマムシはむしろ線虫に近いというデータが多く,論議を読んでいたのだそうです(私は,ちっとも知りませんでした)。 日時間で日出たオンラインのPNASには,その「矛盾」が解消されたという論文が出ていました。 Published online before print September 6, 2011, doi: 10.1073/pnas.1105499108 PNAS September 6, 2011 こちらが系統樹の全体像です。 ちょっと見難いかもしれませんが,真ん中あたりに描かれている絵をみるとだいたいわ

    分子データでもつながったクマムシ,カギムシ,節足動物 | 5号館を出て
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    agrisearch 2011/09/08
    「上からハエ,カニ,ゲジゲジ,クモ,カギムシ,クマムシ,線虫と並んでいます。」
  • ついに発見された光合成植物の脊椎動物細胞内での共生 | 5号館を出て

    私が良く学生に出す質問のひとつに、無脊椎動物ではたくさん光合成植物を細胞内共生させて光合成の恩恵にあずかっているものがいるのに、なぜ脊椎動物ではそれが発見されていないのか、というものがあります。今まで発見されていないのだから、非常に稀なことは間違いないとしても、実は脊椎動物ではなんらかの共生できない理由があるのかもしれないということを考えてもらいたいという問題です。 ところがなんと日発表になったPNASのオンライン早版には、その「常識」が打ち破られる論文が出ていました。サンショウウオ(spotted salamander (Ambystoma maculatum))の細胞の中で光合成する緑藻(green algae (“Oophila amblystomatis”)です。 Published online before print April 4, 2011, doi: 10.1073/

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    agrisearch 2011/04/06
    サンショウウオの一種と緑藻
  • BSE熟議場 in 北大 | 5号館を出て

    前にここで広報させていただいたBSE問題を考える「BSE熟議場 in 北大」が日行われました。 午前中から日没までというハードなスケジュールでしたが、会場からあふれるほどの人とその熱気が最後まで持続したことが印象に残りました。 今日はほとんど一日中曇り一時雨という天気だったのですが、開会直前には農学部に日が差していました。聞くところによると、午前中の講演会の演者のお二人は「晴れ男と晴れ女」なのだそうです。 午前中の講演会は会場がゆったりと満員という雰囲気で、ちょうど良い混みようでした。 日では適切な対策の結果、2002年以降に生まれたウシからはBSEの感染・発症牛は出ていないそうです。このグラフをみると、2002年以降に感染・発症が確認されたウシはすべて2002年以前に生まれたものであることがはっきりとわかります。 というわけで、講演が終わるころには、現在全国各地で行われている「全頭検

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    agrisearch 2010/12/17
    2010/12/11 「ポストイットを使ったKJ法でまとめ」 画期的なリスコミかも。
  • 新しい生物学辞典 | 5号館を出て

    ネットや電子辞書の時代になって、紙に印刷された分厚い辞典というものの存在が日に日に薄れてきていると思われる今日この頃ですが、日、久々に格的な紙の辞典が届きました。 東京化学同人創業50周年記念出版の「生物学辞典」です。 現在、発売記念特価で販売されています。2010年12月10日刊行 A5判特上製箱入 1634ページ 生物学辞典 発売記念特価 10,290円(税込) 体9,800円(特価期限 2011年4月末まで) 2011年5月以降、定価12,600円(税込) なぜか私は昨年、完成を目前にしたところで滑り込み執筆者としていくつかの項目をかくことになり、今回もありがたいことに執筆者割引で、発売記念特価よりも安く手に入れることができましたので、ラボの学生用にもう一冊購入させていただきました。 動物学会などでも特別価格による販売が行われているようなので、書店に走る前にあちこちに問い合わせ

    新しい生物学辞典 | 5号館を出て
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    agrisearch 2010/12/14
    東京化学同人創業50周年記念出版の「生物学辞典」
  • 5号館を出て

    【実感に合致する】約7割の日人が「自国は衰退している」と感じている…2016年と比べて1.7倍に増加 (まいどなニュース) news.yahoo.co.jp/articles/393a8… 「既存の政党や政治家は、私のような人間を気にかけていない」という問いに62%が「そう思う」。2016年の39%から約1.6倍、政治への不信加速。 posted at 20:26:58 【日では、政治家が意図的に格差拡大を推進したことは記憶していていい】過去30年で日の格差は危険なレベルにまで拡大した www.newsweekjapan.jp/stories/world/… 社会の富は均等には配分されていない。今の日のジニ係数は0.4を超え、世帯収入格差は、許容範囲を超えている。この先、どうなる? posted at 16:42:47 【現状の日でそう言いきれる老人は多くない】100歳まで生きた

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    agrisearch 2009/10/03
    北大の栃内 新 先生
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