「ここで何かできるんじゃない?」っていう臭いが、やっぱりまだこの地域にはするんです ―CETを一言で表すと、どんなプロジェクトなんでしょうか? 佐藤:CETは2003年から始まっているんで今年でもう5年目になります。その間にも状況が色々と変わってきていて、今では一口に説明するのがすごく難しい、と言うかもう説明するのをあきらめちゃいました(笑)。そもそもはイデーの黒崎さんが始めた東京デザイナーズブロックから派生したプロジェクトなんですけど、当初はここ、つまり東京の中心の東側には経済的な凹みがあったんですよ。 空きビルも多かったし、不良債権化したその物件をきれいにして利回りを良くするためのお金もない。東京駅からだってすぐというくらいの立地条件なのに、この地域は経済的におかしな状態だったわけですね。そこでぼくたちがデザインやアートや建築の力を使って、この地域の価値を高めていこうじゃないかっていう