第29回 アムロにガンダムを持ち出された地球連邦みたいにならないための機密情報管理術(後編):日本型セキュリティの現実と理想(1/3 ページ) 「機動戦士ガンダム」は最新兵器のモビルスーツの盗難、不正使用から話が始まる。今回はアムロによるガンダムの持ち出しを許した地球連邦側のずさんな重要機密の管理体制から、さらに考察を深めていこう。 ガンダムの管理が“ずさん”だった理由 前回は、「機動戦士ガンダム」の主人公アムロが、地球連邦政府の最新機密であるガンダムを持ち出せてしまった背景やその対策について述べた。しかし、そもそも連邦政府のガンダムの管理が“ずさん”だったのは明確な理由があったのだ。それは、ガンダム自身が機密情報と見なされてなかったことだ。これは、第一話で敵に攻撃を受けた際の対応がお粗末だったからだけではなく、その後もかなりの期間、放置され続けたことから推察することができる。 もし、その