ニコニコ動画やPixivなどの登場する“前”と“後”で、私たちの価値観は大きく変わってしまったようだ。「カッコよく 消費すること」が至上の価値だった時代から、「カッコよく 生産すること」が重視される時代になった。商品や情報をただひたすら飲み込むだけでは、もはや“カッコ悪い”と見なされる。制作物や情報を発信してこそ“カッコいい”と評価される――。 本当に、そういう時代になったのだろうか? 本当だとしたら、変化の原因は何だろうか? 1.情報爆発 いまの中高生には想像できないかもしれないが、かつて“消費の時代”があった。いい年した大人たちが、あるいはすべての子供たちが、消費しかしない時代があった。CM放映されたものをいち早く買ったやつがカッコいいと見なされる:そういう時代が本当にあったのだ。 Beforeニコ動の時代では、「カッコよく 消費する」ことが重要視されていた。自我を確立するためには、他
7月上旬、「東京国際ブックフェア」の最終日、ある重要な議論の場が設けられた。出版業界の抱える課題が凝縮されたいわば「パンドラの箱」のようなこのシンポの様子を全文書き起こしでお届けする。 はじめに 7月上旬――「東京国際ブックフェア」「国際電子出版EXPO」など、国内の出版、電子書籍市場が活況になるこの時期。今年は楽天グループのKoboやAmazon.comのKindleがいよいよ国内でのサービスインかといった話題で持ちきりだったが、この時期、ある重要な議論の場が設けられた。 それは、東京国際ブックフェアの最終日、急きょ追加されたシンポジウムだ。「電子書籍時代に出版社は必要か? -『創造のサイクル』と『出版者の権利』をめぐって」というこのシンポジウムは、当初の予定になかったこと、また、上述のkoboなどの話題にかき消される形で、あまり大きな話題にならなかった。 しかし、このシンポジウムは、5
- 他誌掲載に際しての追記(2012/07/03 23:15) 本ブログは「法曹関係者ではない」個人ブログです。趣味の法令解釈であって、正確性は各々で判断してください。また、下記解釈の是非に関わらず違法ファイルのダウンロードは「違法」です。違法行為を助長する意図はないことをご理解ください。 さらに、下記解釈には以下の懸念があります。 法令・省令で「有料著作物等」の定義が狭められ確定される可能性がある 著作隣接権についての解釈が別途必要である 施行前の条文で、今後状況が変わる場合もあります。 以上、追記 - 煽り記事です。勘違いだったらごめんなさい。 0,導入 小倉先生のブログを読んでブッたまげた。同時に「まず条文に当たるべし」という基本を蔑ろにしていた自分が恥ずかしい。これほどまでウンコみたいな条文だとは思わなかった。 これはもしかすると、世紀のザル法かもしれない・・・。 法案の成立過程が
DVDリッピング違法化/違法DL刑事罰化を盛り込んだ著作権法改正案が衆議院で可決 「デジタルコピーは元音源と同じ音質だからコピー禁止」とか、「デジタル放送は画質が良くなるのでコピーワンス」とか、「デジタル」「高音質」「高画質」を理由にして新たに生まれた様々な制限を概ね胡散臭く思っているわけですが、自分にはその気持ちを決定づけた一つの風景があります。 数年前、関西の方のローカル列車に乗っていた時。土曜のお昼過ぎ、およそどこの田舎でもその時間帯の列車は9割方地元の高校生に占拠されているわけで、その列車も座席は完全に高校生で埋まり、自分はドア際にぼんやり立っていたのですが。 そのときけたたましく鳴り始める音。ガンガンに割れていて最初は何かわからなかったけど、よく聞くとエイベックスのある歌手の新曲。ボックス席を占拠していた女子高生グループのひとりがダウンロードしたのでしょう、ガラケーの小さなスピー
違法ダウンロードへの刑事罰やDVDリッピングの違法化などを盛り込んだ著作権法の一部を改正する法律案が、政府案、および自民・公明両党による修正案ともに本日の衆議院文部科学委員会にて可決。その後に議案が上程された衆議院本会議においても可決された。一部を除いて2013年1月1日から施行することとし、所要の経過措置を講ずることとしている。 ■リッピング違法化などの政府案と違法DL刑事罰化の自公修正案が可決 政府案での著作権法改正点は下記の4点。 ・写り込み等に係る規定の整備 ・国立国会図書館による図書館資料の自動公衆送信に係る規定の整備 ・公文書等の管理に関する法律に基づく利用に係る規定の整備 ・技術的保護手段に係る規定の整備 自民・公明両党による修正案では、すでに違法にはなっているものの罰則規定等がない「私的違法ダウンロード」に対して、罰則を科す規定を追加するなどというもの。両党による修正案は賛
Team大福's comment 2012年05月19日 00:38 ご担当者様 お世話になっております。 大福エンターテインメントの斉藤です。 あるユーザ様からメールを頂き、今回のことを知りました。 弊社アプリ「猫図鑑」はとあるライター様に全て、 書き起こしてもらった内容でございます。 その為、今回の違反をしりませんでした。 弊社では今回のことを大変重く受け止めております。 詳細を確認中では御座いますがご希望で御座いましたら 直ぐに掲載を止めさせて頂きます。 今回はご迷惑、及び嫌な思いをさせてしまい申し訳御座いませんでした。 お手数お掛け致しますが 以上、ご確認お願い致します。 名無し's comment 2012年05月19日 00:40 大福さんのアプリって他のも中身全部そんな感じじゃないですか? もしかして。 aya's comment 2012年05月19日 00:46 ツイッタ
電子書籍時代に対応した著作権や出版権のあり方を検討するため、大手出版社、作家、超党派の国会議員で作る「印刷文化・電子文化の基盤整備に関する勉強会」(座長=中川正春防災相)が、「出版物原版権」という新たな権利の創設を目指すことで合意した。 電子書籍の違法コピーに対し、出版社は訴訟を起こすことができないなどの不備を改め、普及を促すことが目的だ。 電子書籍は一瞬で大量にコピーすることができるため、いわゆる「海賊版」が横行しやすい。しかし、著作権法が認める出版社の出版権は電子書籍を想定しておらず、違法コピーが出回っても著作権者である作家が自ら訴訟を起こすしかないのが現状だ。 新たに創設を目指す「出版物原版権」は、作家の著作権を100%保護したうえで、紙の本や電子書籍という形に加工した「原版」に対する権利を、追加的に出版社に与えるという枠組みをとる。具体的な中身は、原版を〈1〉複製する複製権〈2〉イ
「出版社が著作隣接権を求める理由」について、講談社が私に説明して下さるとのことで、本日(3/16)、音羽まで聞きに行ってまいりました。 (森川ジョージ先生もお話を聞きたいとおっしゃるので、同行していただきました。) 説明して下さったのは、講談社の常務取締役である清水保雅さんと、編集総務局の五木田直樹さん。 清水常務は、東京都の性描写漫画規制の時に、 「日本の漫画の創造性は“何でもあり”の精神で支えられている」 と言って規制に大反対したご本人で、結局講談社は都が主催する『東京国際アニメフェア』をボイコットするに至りました。明確に、漫画の表現の自由を守りたい立場におられる人物と言えるでしょう。 ・・・しかし結論から申しますと、清水さんと五木田さんをもってしても、出版社が著作隣接権を得るべき合理的な理由は、説明することができませんでした。(^^;) これは恐らく、お二人も同意なさる事だと思います
「turntable.fm」や「Pinterest」を手がけた、弱冠19歳のSahil Lavingia(サヒール・ラヴィンギア)が立ち上げた「Gumroad」が注目を集めている。有力ベンチャーキャピタリストから110万ドルを集めて2月13日にサービス開始。このニュースが流れるやいなや、日本国内のネットユーザーの間にあっという間に広まった。 Gumroadは、ソーシャルメディアを利用したマイクロペイメントの仕組みだ。FacebookやTwitterのアカウントでユーザー登録し、画像や音楽のデータをアップロード、あるいはURLを指定して価格を設定すれば、販売決済用のURLが発行される。そのURLをFacebookやTwitterに貼り付けるだけでデジタルデータの販売が可能という、恐ろしくシンプルなものだ。買う側はクレジットカードで支払い、売る側にはPayPalを通じて入金される。
Gumroadというサービスがすごい熱い! Gumroadは誰でも簡単にデータを販売できるようにするサービス。 FacebookやTwitterのタイムラインに、GumroadにアップしたデータのURLを貼るだけで、世界中にコンテンツを販売できるみたい。(2/14日現在、日本からの過剰すぎるアクセスでGumroadが不安定です) 何ができるの? Gumroadを使えば、たとえばイラストレーターやミュージシャンが、そのまま作品をダイレクトにタイムラインで発表して販売できます。手数料はたったの5%(正確には5%+30セント)。Appleの30%や出版社の90%に比べると驚異的なお値段です。個人のクリエイターがクレジットカード決済でデータを販売できる…というのは、なにやら仕事のスタイルそのものが変わりそうです。 さっそく実験で、写真を1枚アップロードして$2で売ってみたら10$32ほど枚売れまし
米国の「ポスト製造業時代」を担う希望の星が、ここカリフォルニア州には2つある。「北」のシリコンバレー(サンフランシスコ近郊)と「南」のハリウッド(ロサンゼルス近郊)である。 シリコンバレーは「ウェブ・テクノロジー」企業、ハリウッドは「メディア・エンターテインメント」企業のそれぞれ代名詞で、それ以外の地域、例えばボストンのウェブ系ベンチャーやニューヨークに集積するテレビ局なども含めた産業の象徴だ。 この南北勢力は事あるごとにいがみ合っているが、この1月18日、ついに天王山を迎えた。ハリウッド勢の推す違法コンテンツ対策法案「Stop Online Piracy Act(通称SOPA)」に、シリコンバレー勢が「サイトのブラックアウト」で対抗したのである。ネット百科事典のウィキペディアは終日サイトを停止して黒い背景の説明画面だけとなり、グーグルもトップページのロゴに、「検閲」を意味する黒い目隠しを
ポストロックバンド「サンガツ」が、2012年以降少なくとも5年間の作品の著作権を放棄することを明らかにした。 オフィシャルサイトでは、今回の決断に至った経緯について、音楽とリスナーとの関係が「所有」から「共有」へ移行していることに触れながら、「ミュージシャンの論理でなくユーザーやネットの論理に身を任せた先にどんな景色が見えるのか。その景色を見てみたいという思いから、音楽をフリーにすることにしました」とコメント。 また、無料のmp3レーベルのように音源を配布するのではなく、「ざっくり言うと、itmsよりもspotifyよりもクックパッドの方が先を行っているのでは?という予感。料理そのもの、からレシピへ」と今後向かう方向を暗示している。作品発表の方法、形態などの詳細については後日発表されるという。 なお、今回の決断にともない、デビュー以来作品を発表し続けてきたレーベルHEADZを離れることも発
作品制作の一日は、全国から集まった美大生らスタッフとの朝礼で始まる。「あいさつの言葉を唱和させてます。何でこんなことまでとは思いますが、案外シャキッとしますよ」と村上隆さん=いずれも埼玉県三芳町、高波淳撮影 ■3・11で社会変化 芸術家も動くとき もだえ苦しみ作る サブカルチャーと伝統絵画を結びつけた独自の作風で活躍する美術家の村上隆さん。日本の現代美術を代表する作者として海外からの評価も高い。美術界への厳しい批判者としても知られる。昨年3月11日の東日本大震災以降、被災者支援に取り組み、芸術と社会の関わりに一石を投じている。作品に億の値がつく作家は、何を訴えるのか。 ■「クール・ジャパン」なんてうそ ――2月のカタールでの個展に向け、東日本大震災後の日本をテーマに、全長100メートルの「五百羅漢図」を制作中だそうですね。 「日本の歴史をみても、地震や飢饉(ききん)、天災が多発したときには
今世紀初めからの中国のネット黎明期以来、中国のコンテンツの海賊版事情についてウォッチしている私に言わせてもらえば、テレビ東京の「人気サイトに配信権を購入させる」という対中戦略は現状最も良い方法だと思う。 配信権を持つ中国企業や組織が、海賊版を配信する中国サイトに訴訟することはここ数年よく見る話題であり、遡れば北京オリンピック開会式の画像を「愛国心で配信した」と言い訳した動画サイトに対しても、コンテンツホルダーである政府は厳しく対応した。 また外国の事例では韓国のテレビ局各社が動画サイトと提携し、海賊版を配信するサイトに対し訴訟を起こしている。 テレビ東京による今回の提携の結果、それまで手の出しようのなかった海賊版アニメについても対策が講じられるようになってきた。 土豆網が自社の利益のため、自サイトにおける「ONE PIECE」など他社の海賊版配信を黙認しつつ今まで通りテレビ東京のアニメを配
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