タグ

ブックマーク / business.nikkei.com (469)

  • 「うそつき」をめぐる奇天烈な話

    性的暴行を受けたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBSワシントン支局長の山口敬之氏に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は18日、山口氏に慰謝料など330万円の支払いを命じた。 記事を読む限り、裁判所は伊藤さんの側の主張をほぼ全面的に認めている。 一方、山口氏は「伊藤さんに名誉を棄損され、社会的信頼を失った」などとして1億3000万円の損害賠償や謝罪広告を求めて反訴していたが、棄却された。判決では「(伊藤さんが)自らの体験を明らかにし、広く社会で議論をすることが性犯罪の被害者をとりまく法的、社会状況の改善につながるとして公益目的で公表したことが認められる。公表した内容も真実である」としている。 判決のこの部分には、万感がこもっている。 いや、裁判官が判決文の中のカギカッコで囲われた部分を書くに当たって、万感をこめていたのかどうかは、正直なところ、わからない。 ただ、

    「うそつき」をめぐる奇天烈な話
  • 12月3日を「日本語が死んだ日」に

    「桜を見る会」の名簿データが消去された話を聞いて、私は、一も二もなく 「データの一滴は血の一滴」 という言葉を思い浮かべた。 で、早速そのフレーズをタイプした勢いで原稿を書き始めた次第なのだが、冒頭の10ラインほどに到達したところで、 「ん? なんだかこのテキストは、むかし書いたおぼえがあるぞ」 ということに思い当たった。 原稿執筆中にデジャブに襲われるのは、実のところ、そんなに珍しいなりゆきではない。 たとえば、武者小路実篤先生の晩年の作品には、同じフレーズや描写が、かなりの頻度で登場する。 武者小路先生ご自身が、自分でわかっていて自己模倣をやらかしていたのか、それとも無意識のうちに同じ文章を繰り返し書く症状を獲得するに至っていたのかは、いまとなっては誰にもわからない。 ともあれ、ある程度年齢の行った書き手は、いつしか、昔書いたのと同じ文章を書いている自分自身に遭遇することになっている。

    12月3日を「日本語が死んだ日」に
  • 小さなウソを容認すると起こること

    「ニューオータニの宴会場で800人の立パーティーをやって、一人アタマ5000円で済むのか」 という話題が、この1週間、様々な場所で行ったり来たりしている。 バカな話だと思う。 私の感覚では、無理に決まっている。これが無理でないのだとすると、この世界に「価格」というスタンダードがあること自体がおとぎ話になってしまう。 どんなに優秀な幹事を立てたところで、きょうび都内の一流ホテルで料理と飲み物を出すパーティーが、一人アタマ1万円以下の会費でペイできる道理はない。聞けば、当日は有名寿司店の寿司がふるまわれたというし、名前の知れたシャンソン歌手が歌う場面もあったのだそうだ。だとすれば、なおのこと5000円という会費はあり得ない。完全に不可能だとまでは断言しないが、近所のコンビニで売っている120円のシュークリームひとつで丸1週間いつなぐことが困難であるのと同じほどにはバカげた話だと思う。 仮に

    小さなウソを容認すると起こること
  • 9時10分前を理解できない若手を生んだ日本語軽視のツケ

    先日、講演会後の懇親会で、管理職が20代の社員たちの日語能力に悩まされているという話で盛り上がった。 「9時スタートの研修会なのに1分前にドサドサと入ってきて、5分、10分の遅刻は当たり前。なので『9時10分前には集合するように』と言ったら、キョトンとした顔をされてしまって。ま、まさかと思いつつ『8時50分に来るのよ』と念押ししたんです。そしたら、『あ、そういうこと』って。もう、わけが分かりません」 こんな“珍事件”に面らった上司たちの嘆きが、「これでもか!」というくらい飛び出したのである。 確かに、私自身、店で領収書をもらおうとしたときに、「???」という事態に何度か出くわしたことがある。 【ケース1】 河合「領収書をお願いします」 店員「宛名はどうしますか?」 河合「上、でいいです」 店員「うえで、ですね!」←自信満々感満載 河合「……は、はい」 するとなんとその店員は宛名の部分に

    9時10分前を理解できない若手を生んだ日本語軽視のツケ
    and_hyphen
    and_hyphen 2019/11/19
    9時10分前ってそんなに使わないとも思わないがおれは歳を取ったのかもなあ。まあさすがにここまで話のわからない若いひとには会ったことはないが、コミュ障を語彙力でカバーしている身としては語彙は大事。
  • 現金決済にこだわる「サイゼリヤ」、社長が真意を明かす

    現金決済にこだわる「サイゼリヤ」、社長が真意を明かす
  • 招待客1万人の口を封じることはムリ

    今回は、「桜を見る会」の話をするつもりでいる。 このあまりにもベタで生煮えな話題を、あえていま騒動の渦中にあるタイミングでまな板に載せることにした理由は、私自身が「桜を見る会」まわりの問題を重視しているからというよりは、いまのうちに取り上げておかないと、来週の今頃にはすっかり風化しているだろうと考えたからだ。 桜は満開から3日後には早くも散り始める。この種の話題は、風化が早い。 そう判断したからこそ、官邸は中止の決断を急いだのだろう。 「なあに、さっさとテントを畳んで撤収すれば、じきにいつまでも跡地で騒いでいる連中の方が間抜けに見えるようになる」 という判断だ。 そして、その彼らの判断は、おそらく間違っていない。 メディアは3日で飽きるだろうし、野党が粘ったところで国民の関心はどうせ1週間ももたない。われわれは匙を投げるだろう。 「やめるって言ってるんだからもういいじゃないか」 と、そうい

    招待客1万人の口を封じることはムリ
  • ドトールとタリーズ、イートイン脱税を誤認する「正義マン」対応に知恵

    ドトールとタリーズ、イートイン脱税を誤認する「正義マン」対応に知恵
  • 90万人割れ、出生率減少を加速させる「子ども部屋おじさん」

    2021年に90万人下回ると予想されていた日の出生数が、2年前倒しで90万人割れとなる見込みが濃厚となった。厚生労働省がこのほど発表した人口動態統計の速報値によれば、2019年1月から7月の出生数は前年同期比5.9%減の51万8590人で、今年の出生数が90万人割れするのはほぼ確実となったからだ。国立社会保障・人口問題研究所は17年、19年の出生数は92万1000人で、90万人割れするのは21年(88.6万人)とする推計を出していた。 想定より早いペースで少子化が進んでいることに対しては、団塊ジュニア世代(1971~74年)の高齢化が進み、出産適齢期でなくなったことや、20代の女性が578万人、30代の女性が696万人と、出産期の女性の数自体が減っていることが主な理由に挙げられる。しかし、こうした人口動態の変化は、17年時点である程度把握できていたはずだ。なぜ狂いが生じたのか。 問題を見

    90万人割れ、出生率減少を加速させる「子ども部屋おじさん」
    and_hyphen
    and_hyphen 2019/10/09
    子ども部屋おじさん言いたいだけでは
  • 飢餓、自殺強要、私的制裁--戦闘どころではなかった旧日本軍

    飢餓、自殺強要、私的制裁--戦闘どころではなかった旧日本軍
  • 元・大卒引きこもりの叫び「学歴と幸せは無関係」

    日経ビジネス8月12日号特集「見直せ 学歴分断社会」では「大卒型人生モデル」が必ずしも幸福にたどり着く近道とは限らないと指摘した。内閣府が昨年12月に40~64歳を対象に実施した調査では、大学・大学院卒の引きこもりは推計14万人いるとされる。国立大学を卒業しつつも、仕事の負荷などを理由に引きこもりになった経験を持つ1人の女性に話を聞いた。 「自分の経験を伝えることで、少しでもみんなに考えてもらえるきっかけになれば」。取材の打診に、東日に住むCさんは即座に返事をくれた。 Cさんは、地元の高校を卒業し、国立の一橋大学に入学した。在学中、サークル活動に精を出した。恋人もでき、順風だった。卒業後の進路に関しても、いわゆる就職氷河期だったとはいえ、就活に苦闘しながらも出版社から内定を得た。小さい頃からを読むのが好きだったCさんにとって、希望していた進路だった。 暗転したのは、社会人生活が始まって

    元・大卒引きこもりの叫び「学歴と幸せは無関係」
    and_hyphen
    and_hyphen 2019/08/14
    “Cさんにとって今の日本社会は「つまずきに不寛容ではないか」と映る”そうね。一回正社員から離れてしまうと選択肢は限られてくるね
  • 結婚発表会に思う「飼い犬」としての資質

    夏休み中の読者も多いと思うので、あまりむずかしくない話題を取り上げることにしよう。 ……と、自分でこう書いてしまってからあらためて思うのが、こういう書き方は読者をバカにしている。大変によろしくない。 「こんな時期だからこのテの話題でお茶をにごしておこう」 「こういう媒体だから、この程度の解説で十分だろう」 「この感じの読者層だと、どうせこれ以上の説明はかえって混乱を招くことになるかな」 という上から目線の先読みから書き始められるテキストは、多くの場合、ろくな結果を生まない。 新聞社からの原稿依頼では、こういうことがよく起こる。 「こういうこと」というのはつまり、「読者の読解力の限界をあらかじめ想定して、その範囲内におさまる原稿を要求される」みたいなことだ。 初稿を送ると、 「14行目の『晦渋』という言葉なんですが、別の用語に言い換えることは可能でしょうか?」 という電話がかかってきたりする

    結婚発表会に思う「飼い犬」としての資質
    and_hyphen
    and_hyphen 2019/08/09
    なぜか報ステでこのニュースを見てしまい「小泉進次郎って話長えな」と夫婦の意見が一致した。まあたとえぶら下がりだったとして狙ってはいただろう。別に報告にひとりで行ったっていいんだから。
  • 女は「ガラスの天井」、男は「ガラスの地下室」

    女は「ガラスの天井」、男は「ガラスの地下室」
  • セブン&アイ、「7月11日に7pay再開」説を否定

    7月1日のサービス開始後まもなく不正アクセス被害が多発したセブン&アイ・ホールディングスのスマホ決済「7pay(セブンペイ)」。同社は入金手続きと新規登録を停止し、5日には「セキュリティ対策プロジェクト」を設置したと発表した。同プロジェクトは不正アクセスを受けた原因や経路を特定するとともに、携帯電話のSMS(ショートメッセージ)を使った2段階の人確認を導入するなど、脆弱だと批判を受けた不正アクセス対策を大幅に見直すという。 しかし、一度失った信用の回復は簡単ではなく、今後のセキュリティー強化についても不安視する声は多い。そんな中、SNSを中心に「セブン&アイは7月11日までに7payの機能再開を目指している」という臆測が広がっている。 セブン&アイは7月11日を「セブン-イレブンの日」と銘打ち、ここ数年はメーカーと共同で限定商品を開発・発売するなど、大規模な販促策を打ち出してきた。さらに

    セブン&アイ、「7月11日に7pay再開」説を否定
    and_hyphen
    and_hyphen 2019/07/09
    そりゃそうだな
  • セブンペイ、抱えていた「不発弾」の代償

    セブン&アイ・ホールディングスが7月1日に開始したスマホ決済サービス「7pay(セブンペイ)」で不正アクセス被害が発生した。SNS上で「30万円を不正利用された」「19万円を不正にチャージされて使われた」などの被害が相次いで報告され、セブン&アイは7月3日にクレジットカードとデビットカードからの入金手続き停止を発表。7月4日には全ての入金手続きを止めた。セブン&アイの発表によると、7月4日の午前6時時点の試算で被害者は約900人、被害額は約5500万円に上る。 4日に会見したセブン&アイ傘下のセブン・ペイの小林強社長は「詳細な原因を調査中」と話した。だが、原因の一つとしてセブン-イレブン・ジャパンのアプリ「セブン-イレブンアプリ」が使っていた会員システム「7iD」のお粗末ともいえる仕様が考えられる。 セブンペイはこれまでもあったセブン-イレブンアプリに決済機能として組み込まれた。セブン-イ

    セブンペイ、抱えていた「不発弾」の代償
  • 誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」

    「半導体素材の韓国への輸出規制」については誤解だらけ。写真は韓国半導体製造大手のSKハイニックス(写真:ロイター/アフロ) なぜ、相手が韓国になると日の報道は歪んでしまうのだろう。もっと冷静に事実を報道して欲しいものだ。 今回の「韓国に対する輸出規制」に関しては、メディアは『半導体材料を“事実上の禁輸”』『対韓輸出規制を発動』などと、勇ましく報道している。それと同時に、記事では、『自由貿易を掲げてきた日へ各国から批判が集まる懸念もある』『各国に恣意的なルール変更ともとられかねない』といった指摘もしている。 果たしてそうだろうか。 私は以前、経済産業省で貿易管理の責任者だった。その経験を踏まえれば、こうした誤解に基づく報道には首をかしげてしまう。こう指摘すると、経産省の代弁、もしくは擁護ととられるかもしれないが、それを恐れずに、正確な理解の一助になることを願ってあえてコメントしたい。 以

    誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」
  • リアル書店は倒れるのみか 文教堂、ADR申請へ

    書店チェーンの文教堂グループホールディングスは6月28日、私的整理の一種である事業再生ADRの利用を申請し、受理されたと発表した。理由については「ネット通販やデジタルコンテンツの普及により書籍の市場規模は縮小傾向が続いていたため」(文教堂)としている。 同社は1898年に創業し、全国に161店(2018年8月時点)を展開するなど中規模の書店チェーンだ。2018年8月期の売上高は前年同期比8.5%減の273億円、営業利益は約5億円の赤字。同期末時点では債務超過の状態に陥っていた。 これまでにも資の強化策は打ち出してきた。10年には大日印刷(DNP)を引受先とする第三者割当増資を実施し、その後、DNPの連結子会社となった。だがDNPが出版取次の日販に株式の一部を売却。いずれにしろ、文教堂の経営に関して抜的な改善にはつながらなかったようだ。 19年8月末までに債務超過が解消されなければ原則

    リアル書店は倒れるのみか 文教堂、ADR申請へ
  • ワークスアプリ、首の皮一枚から大逆転、HR事業売却へ

    ワークスアプリ、首の皮一枚から大逆転、HR事業売却へ
    and_hyphen
    and_hyphen 2019/06/25
    逆転してなくない?/そういえば昔日経ビジネスオンラインでここのCEOめっちゃ語ってた記憶あるな...
  • カネカが初めてコメント「弁護士を入れて調査している」

    育児休暇からの復帰直後に転勤を内示したことや、有給休暇の取得を認めなかったことなどがツイッターで指摘されているカネカ。「当社の社員であるとはっきりするまでコメントを控える」としてきたが、日経ビジネスの質問に対して初めて同社IR・広報部が回答した。 同社は、日経ビジネスが入手した、同社の角倉護社長が社員に宛てたメールに対し、「当該メールに関するご質問に対しては、内容の補足説明として」回答するとした。 日経ビジネスからの質問と、それに対するカネカIR・広報部の回答は以下の通り。 社長からのメールの中で、SNSの書き込みに対して「正確性に欠ける内容」との指摘があった。正確性に欠けているのは具体的にどういった内容か。 細かな事実関係についてコメントさせていただくと元社員の方の個人的な情報にも及ぶこととなるため差し控えさせて頂きます。「転勤の内示が育児休業休職(以下育休とします)取得に対する見せしめ

    カネカが初めてコメント「弁護士を入れて調査している」
  • カネカ続報、「即転勤」認める社長メールを入手

    夫に育休から復帰後2日で転勤辞令が出たことや、有給休暇の取得を拒否されたことなどがツイッターで告発され、ネットでの炎上が続くカネカ。誌が6月3日付け「「育休復帰、即転勤」で炎上、カネカ元社員とを直撃」で報じたとおり、同社IR・広報部は「当事者が当社の社員であるとはっきりするまで事実の有無を含めてコメントできない」との姿勢を崩さなかった。 一方、日経ビジネスの取材で、3日中にカネカの角倉護社長から社員宛てに、今回の炎上に関するメールが出されたことが分かった。複数の同社社員が認めた。 メールでは「育児休業休職直後に転勤の内示を行ったということはあります」として夫婦の主張の一部を認めたほか、「当該社員に誤解を生じさせたことは配慮不足であった」として、広報のコメントとは一転して、ツイッターでの発言主の夫が同社の社員だったことも併せて認めた格好だ。 角倉社長からのメッセージを以下に全文掲載する(

    カネカ続報、「即転勤」認める社長メールを入手
  • 「育休復帰、即転勤」で炎上、カネカ元社員と妻を直撃

    「育休復帰、即転勤」で炎上、カネカ元社員と妻を直撃