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2009年10月23日のブックマーク (5件)

  • 本質主義と構築主義 - Danas je lep dan.

    整理しておくと,民族問題へのアプローチとしては,おおまかに次の2つの流れがある。 ・質主義(Essentialism),原初主義(Primordialism) ・構築主義(Constructionism),手段主義(道具主義,Instrumentalism) 前者は,アイデンティティや民族性というものには歴史的に継承される生得的な固有性,普遍性があるという考えで,後者はアイデンティティが後天的に作られ,操作されるものとみる。 最近の研究では後者の考え方が主流で,この前紹介したアンダーソンの「想像の共同体」も後者に属する。A・D・スミスは,その著書で両者を極端だと批判して「エトニ(ethnie)」概念を提唱したが*1,これは佐原徹哉によって「ネイションに規定された前ネイション意識」と批判されている*2。両者のうちで,後者は民族主義を相対化する役割を果たし得るのに対して,前者は民族主義を補強

  • ナショナリズムにおける本質主義批判のために――エトニ,あるいは,ネイションの基盤となるものについて - Danas je lep dan.

    前に, 質主義と構築主義 - Danas je lep dan. で書いたことをもうちょっと詳しく。 ゲルナーら構築主義者はネイションは近代の構築物であると論じるが,それに異議を唱えたのがA・D・スミスだ。 彼はその1986年の著書The Ethnic Origin of Nations(巣山靖司,高城和義他訳『ネイションとエスニシティ――歴史社会学的考察』名古屋大学出版会,1999)の中で,ネイションの基盤となる人間集団としてのエトニ(ethnie)を提唱する。 これまでの議論を基礎とすれば,エトニ(エスニックな共同体)は,いまやつぎのように定義される。エトニとは,共通の祖先・歴史文化をもち,ある特定の領域との結びつきをもち,内部での連帯感をもつ,名前をもった人間集団である,と。私は,このような共同体が,〔……〕歴史のあらゆる時代において,広く分布してきたことを示したい。〔……〕*1

  • 清チベット

    [メインページに戻る | 前のページ | 次のページ] 研究者が語る清・チベット関係 ■平野聡著『清帝国とチベット問題』(古屋大学出版会2004/07)は、筆者によると、時代に存在したというチベットと中国との間に存在した民族統合の歴史を、成立から瓦解まで述べたものである。書が発表された際、依頼原稿により二つの書評を出した。現在、清とチベットの関係について、いろいろな言説が錯綜しているため、新たな文を書こうかと思ったが、煩わしいため、この二つの書評を転載して清・チベット関係を歴史資料に基づいて研究する者の見解を述べたい。 最初の書評が『歴史学研究』に掲載されたもので、後の書評が『東洋史研究』に掲載されたものである。清朝史の研究者、杉山清彦氏も『史学雑誌』(115-9, 2006.9)に書の書評をだしているため、そちらも併せて参照されたい。 『歴史学研究』(No.804, pp.57-59

  • 子供と二人で毎日過ごしてた時

    忙しくて家に帰れないけど優しい夫と、生まれたばかりの子供とずっと三人で暮らしてた。親元から離れて、知り合いが余りいないところで、私は出産と育児仕事退職した。子供が大きくなったら復職しよう、保育園に預けて復職しようと思ってた。 一歳二歳のころは、気が狂いそうに辛かった。同時にすごく子供は可愛くて可愛くて寝ているところを見ると胸がキュンキュンしたんだけど、毎日毎日育児だけで話す人も居なくて、インターネットで日記を書いたとしても、むなしくてだめだった。 夫は時間を見つけていっしょに買い物行ったり生協を利用を進めてくれたり、仕事の帰りには買い物してくれたりした。でも帰りはとにかく遅くて、夜の九時とか十時とかで、朝は七時に出ていく。その間私は子供と一緒に過ごしてた。散歩したり図書館行ったり、お話したり、公園行ったり、思いつく限り、色々した。楽しかったと思う。今、当時の子供のビデオをみると、キャー

    子供と二人で毎日過ごしてた時
    annoncita
    annoncita 2009/10/23
    わかりすぎて…。通り過ぎてしまえばどうってことなかったような気もするんだけれど、渦中のときは、ほんとに。
  • 英国国教会、一部の保守がバチカン傘下に? - あんとに庵◆備忘録

    またもやsumita-mさんとこ経由ネタ ○Living, Loving, Thinking http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091022/1256212235 ■羅馬への衝撃 アングリカンの分裂が決定的なものとなり、分裂した保守派をカトリックが引き取るということ。アングリカンの分裂は実は英国王権の正統性の危機をももたらしかねないのだが えええ?なにそれ?なにそれ?なにそれ? なにが起きたんだ英国に?! こういう記事だそうです↓ Andrew Brown “The end of the Anglican Communion” http://www.guardian.co.uk/commentisfree/andrewbrown/2009/oct/20/religion-catholicism 「英国国教会のコミュニオンの終焉」という記事。コミュニオンとはギ

    英国国教会、一部の保守がバチカン傘下に? - あんとに庵◆備忘録