幼い頃から耕治(内野聖陽)の影響で音楽に親しみ、中学では妹の未知(蒔田彩珠)や亮(永瀬廉)たちかけがえのない友人と吹奏楽部に所属し、音楽を通して絆を深めていた百音(清原果耶)。“あの日”も受験は不合格だったが、ジャズクラブでのプロの演奏に興奮を覚え、島に帰ってみんなとまた音楽を奏でるはずだった。たしかに、あの日、あの瞬間まで、みんなと同じ時を共有しているはずだった。 『おかえりモネ』(NHK総合)第3週では、百音の人生に大きな影響を与えた震災と、心に受けた傷と向き合いながら生きる人々の姿が描かれた。 2011年3月11日、百音は耕治と共に仙台から島に帰ろうとしていた。しかし、その頃にはすでに島へ渡れる船などなく、ふたりは山の上から家が倒壊し、震災後の火災で至るところから火の手が上がる島の姿をただ呆然と眺めるしかなかった。島に帰れたのは数日後。百音は島の人たちが避難している学校の体育館に向か