芸歴50年超の漫才師・西川のりお(72)。約40年前、「西川のりお・上方よしお」のコンビで漫才ブームの一翼を担った頃から変わらない舌鋒鋭い時事漫談で、いまも舞台に立ち続けている。彼が今、“毒舌”を吐く対象とは──。(前後編の前編) * * * 「こんにちは、林真理子です」「おい、ちゃうやろ!」 西川のりお・上方よしおのコンビが舞台に登場すると、のりお師匠はいつものように開口一番、自己紹介を間違える。これまで、何人の名前を言ってきたであろうか。旬の人(旬の事件の人)をチョイスするわけだから、名前を呼ばれるのはむしろ光栄かもしれない。 取材日は8月11日。日大アメフト部員の覚醒剤・大麻所持をめぐる記者会見の3日後だけに、旬の話題を揶揄した登場だ。夏休みで親子連れも多く、子供も大人に釣られて笑う。劇場にはこの日も楽しい雰囲気が充満していた。出番を終えるとすぐに取材開始。西川のりおは舞台から、我々
芸歴50年超の漫才師・西川のりお(72)。「西川のりお・上方よしお」のコンビで1980年代の漫才ブームの一翼を担った彼は、M-1グランプリなどのお笑い賞レースに「反対」の立場を表明し続けてきた。いまや一大コンテンツとなり、お笑い人気を高めた賞レースに、西川が反対する“真意”を尋ねた。(前後編の後編。前編から読む) * * * 今年も、年末の大決戦に向けて、1回戦が始まった。「M-1グランプリ」である。2022年には7261組が参加した、日本最大の漫才賞レース。このイベントの大成功に影響されて、「R-1グランプリ」「キング・オブ・コント」「THE SECOND」など、決勝の模様が全国ネットでテレビ中継される、お笑いバトルイベントが隆盛である。 西川のりおは、これらの賞レースに反対の立場だ。「賞レースは、あくまで僕の意見ですよ、やめたほうがいいです。これのカラクリはね……」と“しゃべくり”はじ
「真の北極点で写真を撮るのが困難」なワケ…多くの人が知らない、北極研究“現場あるある”の中身 私たちの知らない北極 日本からおよそ5000キロメートルの距離にある氷の世界、北極。「とてつもなく遠い場所」「年中氷に覆われた地域」「ホッキョクグマのいるところ」――みなさんはどんなイメージを持っているでしょうか。 私たちにとって必ずしもなじみが深いとは言えない北極ですが、そんな氷の世界を“職場”にする人たちがいます。海洋研究開発機構(JAMSTEC)北極環境変動総合研究センターの研究者たちです。一面が氷と海に覆われた世界で2ヵ月以上に及ぶ観測・研究生活を送ることもあれば、海氷上に一泊二日で行って帰ってくることも! 「北極を知れば、地球環境の“これから”がわかるかも」と語る、同センターの菊地隆センター長に、わたしたちの知らない北極研究のリアルから、温暖化との関連、さらには北極の氷がとけたら日本に何
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