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  • アベノミクス・危機は未だ去らず - 経済を良くするって、どうすれば

    景気ウォッチャー調査が大きく下がっていたので心配していたら、案の定、10月の鉱工業生産指数は、消費財の生産が前月比-1.4と、再び落ちていた。これは、若干だが、7-9月期の平均をも下回る。8月に崩れたような切迫感はないものの、4月の消費増税のインパクトは、未だ収束していない。こうして景況が後退する中で、アベノミクスは審判の時を迎えることになる。 ……… 今回の鉱工業生産は、全体では2か月連続の前月比増であったから、一般的な評価では、「持ち直し」というところだろう。ここで注意が必要なのは、消費財と投資財で動きが分かれていることだ。図で分かるように、消費財が低下する中で、投資財が大きく伸びており、これが相殺する形でプラスになっているのである。 日経が指摘しているとおり、業種もまちまちであり、増産6と減産9と、むしろ減産が多い。こうした場合は、実際に7月から8月にあったように、特定業種の動き次第

    アベノミクス・危機は未だ去らず - 経済を良くするって、どうすれば
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    arrack 2014/11/30
    戦略の誤りを戦術でどうにかできるわけなかろう。どうして日本はこうなのか・・・
  • 「私、失敗は繰り返さないので」 - 経済を良くするって、どうすれば

    長いこと仕事をしていると、同じ失敗を繰り返さない人というのは、極めて優秀な部類に入ることが分かる。残念ながら、凡人は何度もしくじってからでないと覚えないものだし、反対に、目立った失敗のない人は、挑戦を厭う人だったりする。経済運営も、人の業である以上、同じことではあるまいか。 ……… アベノミクスは、2012年に続き、2013年を1.5%成長にしたのだから、ここまでは、まあ、成功と言って良いだろう。他方、2014年度はマイナス成長に突っ込むのだから、こちらは明らかに失敗だ。安倍首相は「アベノミクス解散」として、その評価を問うのだから、アベノミクスには一気の消費増税が含まれるのかを、明確に説明してもらいたいと思う。 仮に、「三の矢」は消費増税を成功させるための手段だとするのなら、アベノミクスは失敗としか言いようがない。他方、消費増税は、政策の継続性のために、困難を承知で挑んだものとするならば

    「私、失敗は繰り返さないので」 - 経済を良くするって、どうすれば
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    arrack 2014/11/25
    病み上がりの病人に3%の増税に耐える力などなかった。財務省を解体しない限り何度でも同じ失敗をするだろう。そして2年後の失敗はほぼ確実である。
  • 凄まじい消費増税の破壊力 - 経済を良くするって、どうすれば

    一気の消費増税の問題性を疑わず、増税を上手くこなせるか否かが総選挙の争点だとは、残念だね。「異次元緩和もやった、5兆円の補正予算も組んだ、投資・法人減税の成長戦略も打った。それでも、一気の消費増税という愚策は、どうにもならなかった」との認識には、なかなか至らないものらしい。 この認識に立てば、2年後の2%アップも無理筋となるし、金融緩和の行き過ぎや成長戦略の乏しさを批判することは、何の解決にもならない。一気の消費増税で、リーマンショックや大震災を超える過去最大級の打撃を経済に与え、1年前よりGDPを1.2%も縮小させてしまったのだが、そういう事実は、まったく目に入らないようだ。 それほどまでに、「危機的な財政状況なのだから、いかなる緊縮も正しいはず」という信念は強固なのだろう。正しさにも程度の問題があるものを、この信念の下では、どんな悲惨な現実も、避けられているはずの財政破綻と比較すれば、

    凄まじい消費増税の破壊力 - 経済を良くするって、どうすれば
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    arrack 2014/11/23
    なぜ国の上位官僚は見通しを外したことに対する責任が問われないのだろう。
  • アベノミクス大成功の地 - 経済を良くするって、どうすれば

    昔と違い、日銀短観で地域別に集計することはやめてしまったが、地域の短観がなくなったわけではない。各支店で独自に短観がなされている。その中に、アベノミクスが大成功を収めているという、なんとも意外な結果を示した地域がある。標設計が違うので、短観間で安易に比較はできないが、地域による景況の違いの概略は、これで把握できる。 9月短観における全国の結果は、全規模全産業の業況判断が4となり、先行きも4で変わらずだった。これに対して、那覇支店の短観は21という圧倒的な高さにある。しかも、全国が足踏みなのに、先行きは+3の24へ伸びるというのだ。沖縄は、どうして、これほど景況感が強いのか。その秘密を、那覇支店の「県内金融経済概況」の数字を手がかりに探ってみよう。 ……… 沖縄の基幹産業は、言わずと知れた観光業である。アベノミクスの下での大幅な円安は、入域観光客数の急増をもたらした。円安は、外国人観光客を

    アベノミクス大成功の地 - 経済を良くするって、どうすれば
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    arrack 2014/10/26
    円高がもっと早く是正されていたら今の状態はもっと違っていたかもしれない。嘆いても仕方ないので国内に産業が回帰するまで消費税増税は凍結すべき。
  • 意識は現実より難し - 経済を良くするって、どうすれば

    歴史上の悲劇は、社会意識の変化が現実より遅いときに起こる」というのが、コラムの一つのテーマにもなっている。近頃は「向き合う」という言葉が万能になってるように、日人は意識を改めさせることが大好きだけれど、これほど変わり難いものはない。そこから始める改革などというものは、とても成り立つようには思えないほどだ。 『人口回復』(岩田一政・日経済研究センター編)には、「出生率の回復に8兆円の支出を」ということが書かれているが、筆者のような古い人間からすると、ようやく意識が変わったなという感がある。団塊ジュニア世代が出産適齢期にあった頃には、少子化の克服は兆円単位の予算が必要だから「無理」と言われていた。幸運の女神の「後ろ髪」をつかめるのだろうか。 ……… 言うまでもなく、今からでも少子化の克服は始めるべきだ。ただ、「少子化克服には巨額の予算を割く価値がある」という意識に、やっと到達したところ

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    arrack 2014/09/28
    人口回復に予算を投じるのならまずは棄てられたロスジェネ以降の世代に対する贖罪と予算投入が先だ。それができないのなら移民でよい。
  • 消費回復への甘い期待と法人減税への依存心 - 経済を良くするって、どうすれば

    9/5のロイターの「焦点・政府の増税判断で秋データも」を読むと、財政当局は、消費の落ち込みを、気で天気のせいだと思っているようだね。7月毎勤の賃金は良かったので、気持ちも分からなくはないが、大規模・製造業に重心のある速報値だし、そもそも、ボーナス要因は一時的だ。サンプル数が1/5で振れがあるとは言え、家計調査の動向を見ると、あまり期待してはいけないと思う。 こういう図の作り方は普通しないけれども、二人以上世帯の実質消費支出と勤労者世帯の実質実収入を重ね合わせると、こうなる。消費の低迷は、駆け込みの反動による買い控えではなく、増税でお金が減ったことでの減退にしか見えない。消費や収入の前年度平均である100前後の「水面」まで6ポイントも差がある。このギャップを埋めるほど、賃金を高めるには長い時間がかかる。 8月分の「消費税率引上げ後の消費動向等について」が判明したが、車は低迷し、家電も飲

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    arrack 2014/09/07
    金融緩和程度じゃ大企業の内部留保が切り崩せないとなると、内部留保課税を真剣に検討するべき。少なくともいたずらに遊ばせている資産は株主に還元すべき。
  • アベノミクス・V字回復の瓦解 - 経済を良くするって、どうすれば

    日経は、半月前、7-9月期について、消費が6月の水準を保つだけで前期より高まる「ゲタ」を履いているとして、読者を元気づけていたが、7月の家計調査の実質季節調整済指数は、前月比で-0.2の低下となり、基調を示す「除く住居等」は-0.8にもなった。コラムの警告どおり「ゲタ」は割れ、多くのエコノミストのV字回復への期待は、半月もたずに瓦解した。 7月の鉱工業生産指数は、投資財の特定要因の押し上げで、わずかに生産がプラスになっただけで、在庫は前回不況時に匹敵する水準にまで達し、年内は生産調整が続くことが避けられなくなった。それどころか、消費財の生産・出荷は、未だ下がり続けており、8月の鉱工業生産は悪化する恐れが高い。デフレスパイラル勃発の崖縁に立つ、不穏な情勢にある。 ……… まずは、家計調査の図から見ていただこう。7月は見事にお辞儀をしている。これから発表される消費総合は強めに出がちだが、供給

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    arrack 2014/09/01
    これだけ消費性向が高いのに、天候のせいにするのは恐れいるわ。ここから経済を回そうとするならば、企業から家計へ所得移転する必要があるが、期待できそうにない時点で詰んでる
  • アベノミクス・消費が死んだ もう立てない - 経済を良くするって、どうすれば

    今回の家計調査の結果で判明したのは、消費の惨憺たる状況だった。これは反動減の大きさを言っているのではない。消費増税によって、勤労者世帯の実質実収入の低下が前期比で-4.0にも達し、消費は今年度内に駆け込み前の水準には戻らないことが確定的になったのである。今年度はマイナス成長を覚悟しなければならない。残念ではあるが、もうアベノミクスは立ち直れまい。 ……… 現在の消費の落ち込みが反動減に過ぎず、これから戻って来るか否かは、消費性向を見れば分かる。分母の収入は安定しているので、駆け込みで分子の消費が伸びると消費性向は上がり、反動減で下がり、結局は元へ戻る。実際、10-12月期に75.1だった消費性向は、1-3月期に79.0になり、4-6月期には73.1になった。だから、あと2.0ポイントくらいは、消費の戻りが期待できる。 問題は、この半年間に、勤労者世帯の実質実収入が-4.0も落ちていることだ

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    arrack 2014/08/03
    金融緩和の効果を増税で食い潰した形だな。再度の金融緩和を行うとまた円安による物価上昇が襲うわけなんだが、それに耐えられる余地あるかな。/ID:komachiyoさん そりゃ悪いと実感するのもタイムラグありますんで
  • 消費税1%分の税収上ブレ - 経済を良くするって、どうすれば

    7/12の日経によれば、景気回復で米国の財政赤字は急速に縮小しているようだ。高い法人税率、富裕層への増税、モデレートな歳出削減の成果である。こうした「成功」があると、それは「正しい」政策とされていく。対照的に、日が試みる、法人減税と過激な緊縮財政という一つ前のモデルの失敗が反面教師ともなって、実に説得的になるだろう。 戦前の日は、植民地の争奪に遅れて乗り出し、これに取り憑かれて損得を見失い、国家存亡の淵に立たされた。足元では、国・地方とも、税収が大きく上ブレする結果となったが、こうなるのは、消費増税を決める前から分かっていた。勘定に従っての修正ができず、主義に殉じがちな体質は、今も脈々たるものである。 ……… 2013年度の国の税収は、補正予算から1.6兆円上ブレした。復興法人税の上ブレも加えると1.7兆円になる。地方の税収は、7/11に公表された「地方税収入決算見込額」を分析すると、

    消費税1%分の税収上ブレ - 経済を良くするって、どうすれば
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    arrack 2014/07/13
    これで来年の再増税を見直さなかったら景気付帯条項の意味も、政治の意味もない。
  • 税収の過少見積りと法人減税 - 経済を良くするって、どうすれば

    7/3に国の2013年度の決算概要(見込み)が公表され、税収の上ブレが1.6兆円にもなることが明らかになった。税収を堅めに見積もることは、決して良いことではない。2014年度予算は、前年度の税収をベースにして作られているのであり、消費増税という大勝負の年に、「実は、増収を見誤って予定外のデフレ圧力をかけていました」では済まされない。こうした欺瞞的な経済運営の在り方が成長を阻害しているのである。 ……… 決算概要によれば、2013年度の税収は47.0兆円となった。2014年度予算の消費増税分を抜いた税収は45.5兆円であるから、前年度の税収が、より成長しているはずの当年度の税収より多いという不自然な形となった。税収の上ブレは、消費増税に加え、予定外のデフレ圧力となる。消費税の増収分に見合う規模の経済対策を実施することで悪影響を防ぐとしていたアベノミクスの方針を毀損するものだ。 コラムでは、

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    arrack 2014/07/06
    法人税減税を叫ぶ人たちはその分モノを買ったりするんだろうか?そもそも消費者がいないのに設備投資する馬鹿はいないのだが、法人税減税分企業は消費するのか?
  • アベノミクス・想定内の破綻 - 経済を良くするって、どうすれば

    5月の家計調査について、ロイターの事前予想は、前年同月比の中央値が-2.0%、最小値でさえ-4.0%だったところ、一昨日の結果は-8.0%にもなった。誰も考えなかったほど大幅な「想定外」の落ち込みである。しかるに、財務相は公表後の記者会見で「想定内」。アベノミクスが危殆に瀕しても、泰然として国民を安んじようという配慮なのかもしれない。田内閣参与は、実質賃金の低下を憂慮しておられるようだからね。 さすがの日経も、昨日は「所得目減りが消費に重荷、物価高に賃金及ばず」として、もはや「想定内」の文字はない。コラムは、先月の家計調査の公表の時、既に所得の低下に警鐘を鳴らしていたし、消費増税の幅が大き過ぎて春闘の賃上げでカバーできないことは、それ以前から繰り返し指摘してきた。起こって当然のことが現実化しているわけだが、アベノミクスの想定シナリオは、確か「増税を賃上げで乗り越える」ではなかったか。

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    arrack 2014/06/29
    破綻は想定内だったが、ここまで落ち込むのは想定外だった。現政権は消費税を当てにした法人税減が見え見えで、もはやどうしようもない。
  • アベノミクスから醒めるとき - 経済を良くするって、どうすれば

    また夢で終わるのかね。サッカーW杯16強突破ではなく、日のデフレ脱出の話である。4月の家計調査は、それほど重苦しい結果だった。駆け込みの反動で消費が落ちたことを気にする必要はないが、今後の消費を占う実質「実収入」の季節調整済指数が前月から-3.6も低下したのは重症だ。低下幅は東日大震災時の2011年3月と変わらないほど大きく、水準はこの時の97.0を大きく下回る94.7にまで落ちた。こんなに「実収入」が落ちてしまって、消費が反動減を取り戻せるのか、夢に酔えぬほど数字は厳しい。 (図1) ……… 消費は収入次第というのは誰でも分かる理屈で、勤労者世帯の実収入と消費支出がパラレルに動いていることは一目瞭然だろう。2013年春には、雇用の底入れで消費が上ブレしたが、収入増が追いかけ、消費の反動減も出て、元の割合に概ね戻っている。つまり、消費増税の駆け込みと反動で消費の基調が見えない中で、収入

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    arrack 2014/06/01
    これで「想定内」らしいから、どれだけ酷くなれば想定外なのかと。
  • 消費と輸出の不振で迎える消費増税 - 経済を良くするって、どうすれば

    金曜に12月の月次統計が公表され、民間調査機関の10-12月期GDP予想も出揃ったが、日経によれば、年1.8~4.1%成長とバラついたようだ。一番低いのがニッセイ研の斎藤太郎さんだが、筆者の感じは、これが一番近い。需要重視の家計調査派なのでね。消費増税まで、あと2か月。日経済は、この基調の低さの中で、試練を迎える。 ……… 家計調査の傾向は、前回分析したのと変わらない。二人以上の世帯の季節調整済の指数は、前月比-0.7の98.8だった。これで10-12月期は、前期比+0.5だから、消費は、概ね年2%成長ということになる。その中で、基調を示す「除く住居等」は、前期比-1.8と低迷した。つまり、弱い基調に自動車などの駆け込み需要が乗り、ようやく2%成長になっているということである。 また、勤労者世帯で見ると、季節調整済の指数は、98.7と前期比+0.1に過ぎない。名目実収入は+0.1であるも

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    arrack 2014/02/02
    金融政策のタイムラグを考えると今から緩和しても遅いくらいなんだが、日銀は動かない。悲惨な状況が見え始めた後では手遅れなのにね
  • 設備投資予測その後 - 経済を良くするって、どうすれば

    あらためて「予想以上」 (KitaAlps) 2013-12-02 11:44:54 1 まず重回帰分析に詳しくない方にも理解していただくために僭越ですが少し補足 (1)重回帰分析 このグラフは、内閣府が4半期毎に作成している四半期GDP統計で、設備投資(民間企業設備)を、1輸出、2公共事業(公的固定資形成)及び3民間住宅投資(民間住宅)で重回帰分析した結果(そのうち「重回帰予測値」)を示すグラフです。 これは、簡単に言えば、次のような式を仮定して、左辺の設備投資を最もよく説明できるa、b、c、dの係数(dは定数)を求めます。それで求められた式が「重回帰式」です。 設備投資=a×輸出+b×公共事業+c×民間住宅投資+d この重回帰式で求めた値がグラフの中で「重回帰予測値」として示されています。この曲線(橙色)が(特にリーマンショック前までは)実際の「設備投資」(青色)とほとんど一致してい

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    arrack 2013/12/01
    公共事業って執行するのに役人の数がいるっていう前提を知らない人って多いよね。どこも財政難で人数切り詰めまくってるからどれだけ金を積もうが使えない。
  • 日本国債のパラドックス - 経済を良くするって、どうすれば

    深刻な不況の中では、将来への不安があるから、設備投資を控えてしまう。それによって、資金は溢れ、失業は増す。当事者たる経営者にとって、こうした説明は、ごく当たり前のものとして受け取られる。処方箋も、「売上が底入れしないと、とても設備や人は増やせない」という声を素直に聞けば、需要を保つ政策の重要性が分かる。 しかし、経済学者は、これを理解するのに難渋している。「人は利益を最大化するよう行動する」ことを理論の大前提とするがゆえに、これを体現する「金利に従う行動」が一向に取られず、これに反する「需要に従う行動」が出て来る矛盾に悩まされる。向井文雄先生の「日国債のパラドックスと財政出動の経済学」は、こうした状況を活写する好著である。 ……… まず、第1部において、リーマン・ショック後の大胆な金融緩和政策が思うような成果を上げられなかったことを指摘し、アメリカの大恐慌や日の昭和恐慌、そして、現在の

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    arrack 2013/10/16
    デフレ下においては、投資(出費)しないことが有効な投資方法として成立する、ということを捨象してるだけな気がする。
  • 経済思想が変わるとき 2 - 経済を良くするって、どうすれば

    ケインズ経済学は、不況下における財政の大切さを説いて、経済運営の考え方に革命を起こした。他方で、その最大の欠陥は、なぜ、それが有効に働くかの理由が判然としないことである。確かに、流動性の罠など、金融緩和が十分に機能しない局面では、財政を使うしかないというのは分かる。しかし、それだけでは、赤字が不安で財政を使いたくないとなると、弱々しいのを承知で金融緩和に頼ったり、効果不明の構造改革に託したりになってしまう。財政を使う決定的な理由に欠けるのだ。 ……… 現在の経済学に異を唱えるために、「常に」不合理に行動することを論証する必要があると言うと、とても無理だと思うかもしれないが、大したことではない。常に不合理さはあっても、普段は無視できるほど小さいとした上で、ある条件に従い、無数の主体が持つ小さな不合理が大きくなるとともに、それらの不合理には相互作用があって、強め合うフィードバックが働くというモ

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    arrack 2013/10/13
    人は長期的にみれば皆死んでいるというけど企業だって死んでるよなあ
  • 日本は、なぜ少子化に敗れたか - 経済を良くするって、どうすれば

    1971~74年生まれの団塊ジュニア世代は、来年には全員が40歳代になる。少子化を緩和するため、人数の多いこの世代で挽回する好機は失われた。これを逃してはならないと、10年前から言われていたにもかかわらず、なぜ、こんな結果になったのか、その理由は、端的に言うと「戦力の逐次投入」である。 「戦力の逐次投入」とは、戦力を小出しに投入し、そのたびに撃破されては消耗し、敗北へと至るものだ。元々は軍事用語であり、ダメな戦略の典型とされる。最近では、経営を語る際にも使われている。まあ、それだけ、犯しがちな失敗だと言える。十二分に戦力を用意するにはコストがかかる。これに躊躇して勝ちを捨てるのである。 ……… コラムでは、少子化を緩和するため、0~2歳の乳幼児に月額8万円を給付することを提案している。大概の人は、この額を聞くだけでギョッとする。現在の児童手当は1.5万円だから、その5倍以上という「常識外

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    arrack 2013/01/06
    共働きでなんとかやっていけている夫婦が子供を作った場合、育児休業による収入減、非正規雇用だとそもそも収入ゼロになって生活がなりたたなくなってしまうことを考えると手当として月8万は必要で額には根拠がある
  • 単純な緩和策では足りない現実 - 経済を良くするって、どうすれば

    今日の日経には、若い人が学べる記事が多いね。まずは、「不動産脱デフレ期待・REITは震災前水準回復、関連株6割上昇、実需とのギャップなお」という記事。金融緩和には効果があるが、それは、直接、景気の原動力である設備投資に効くのではなく、資産や為替に効くということだ。そして、他方で緊縮財政をしたら、どうなるかを考えてほしい。 資産価格が上がり、それが資産家の消費増や建設への投資に結びつけば、実体経済を浮揚させることになる。さらに需要が波及すれば、経済成長もあり得るだろう。しかし、これに緊縮財政を組み合わせると、資産価格が上がっただけになり、実体経済から得られる賃料増の裏打ちがなくなって、最後は「バブル」として崩れることになる。 筆者が言いたいのは、金融緩和には効果があるからと言って、それだけで景気を良くできると思い込み、需要管理を疎かにしてはならないということだ。しかも、資産効果はあまり大きく

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    arrack 2012/12/22
    10兆円も公共事業に予算つけても地方自治体が人手不足&予算不足で執行能力ないから使えません。公務員の数切りまくったから、今さら予算つけても対応できないし、負担分に耐えられるほど自治体に金銭的余裕はない。
  • ここだけ違うのはなぜ - 経済を良くするって、どうすれば

    10/19の日経ビジネス・オンラインに載った飯田泰之先生のインタビュー記事を読ませてもらった。飯田先生の主張には、筆者も賛同できるものが多い。例えば、日は2%程度の成長は可能であり、それによって財政再建は可能だという点や、相続税増税の必要性、資産所得課税の強化などである。 ところが、飯田先生も、年金制度の積立方式への移行論者なんだね。なぜ、こうなってしまうのか…。まあ、鈴木亘先生や小黒一正先生のばかり読んでいるのでは、そうなるのも仕方がない。権丈善一先生のでも読んで、年金学説史を知ってもらえれば、見方が変わると思うのだが。そんなわけで、今日も年金財政の「説得論集」です。 ……… 少子化が進んで、親世代よりも、それを支える子世代が少なくなれば、賦課方式の制度に無理が生じるというのは、そのとおりである。どういう無理なのかと言うと、少子化を起こした人は、支える子供を持たないので、彼らの年金

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    arrack 2012/10/21
    少子化にしたって移民で解決するんだから、積極的に解決する動機にはならない
  • 社会保障の知られざる課題 - 経済を良くするって、どうすれば

    世の中、社会保障の負担をどうするかに血眼になっているときに、筆者は、まったく別のことを思っている。日における最大の課題は社会保険料の段差だなんてね。これが格差是正の足枷になっているなんて、誰も思っていないだろうなあ。 日は自殺大国だ。こうなったのは、1997年のハシモトデフレからである。これで経済状況が悪化したことが大きな原因になっている。この時から、失業が増大し、就職が難しくなったというだけでなく、非正規と正社員の二分化が進んだことも、人々に大きなストレスを与えるようなった。 改めて言うまでもないが、非正規にしかなれなければ、将来に希望が持てない。かたや正社員となると、長時間労働は避けがたい。ちょうど中間がないのである。がんばれると思ったら正社員になり、辛くなったら短時間労働に変わるというわけにはいかない。こうした望みや逃げ場のない環境は、実にストレスフルである。 では、なぜ企業はこ

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    arrack 2012/10/13
    隠れた(というか意識されてない)最大の課題はデフレで給料が縮小する前の人のバカ高い厚生年金(しかも人数も多い)を、給料が安い今の人が負担しなければならないということだと思う。