所得税の課税データを取材するため、ヘルシンキの国税庁舎前に列をつくるジャーナリストたち=2018年11月1日、Dmitry Kostyukov/©2018 The New York Times
投手が上げたトスを狙い澄まして打ち込む。打球のスピードは大リーガー並みの選手もいる=フィンランド・ヨエンスー、西村宏治撮影 ■フィンランドの「国技」 ペサパッロが生まれたのは、1920年代。スポーツ指導者でもあったラウリ・ピカラ(1888~1981)が米国で見た野球をもとに、ルールを改良してつくりあげた。フィンランドではスポーツといえばアイスホッケーが人気だが、ペサパッロも学校教育などに採り入れられ、特にヘルシンキ以外の地方で高い人気を誇っている。ペサパッロ協会によると、今ではフィンランド全土で競技レベルで約1万6500人、趣味レベルでも5万~6万人が日常的にプレーしている。 トップクラスのリーグ戦は都市ごとのチームが競っていて、日本の都市対抗野球のような趣だが、男子チームの中にはプロとして活動している選手もいる。その選手たちは毎年1度、東西に分かれてオールスター戦を戦うのだ。 ■熱いファ
フィンランドの面積は日本とほぼ同じだが、人口はわずか約550万。しかも国土は南北に長く、東側は1300キロ以上にわたってロシアと地続きだ。18歳以上のすべての男性に兵役を課す徴兵制度を、現在も維持している。 民間防衛にも力が入っている。避難用のシェルターは、一定以上の大きさの建物には設置が義務づけられ、公共のシェルターも各地に整備されている。 首都ヘルシンキの地下は強固な岩盤で、大規模な公共シェルターの多くは、チーズのように穴のあいた岩盤を掘削し、表面をコンクリートで固めたもので、まさにアリの巣のようなトンネルが縦横無尽に広がっている。 中心街のメリハカ地区にある地下シェルターを、市当局で危機対策を担当するアンドレアス・シュナイデルの案内で訪れた。 面積は約1万5000平方メートル、収容人員は6000人。普段から駐車場、フットサルのコート、トランポリンやスナックコーナーがある子どもの遊園地
詳報その3)ワーク・ライフ・バランス 12月2日に東京都内で開かれたトークイベント「世界一幸せ?北欧社会のリアルを読み解く」(GLOBE編集部と株式会社KADOKAWA、フィンランド大使館共催)の詳細を、テーマごとに3回にわたってお伝えします。GLOBEに世界の食と文化についてのコラムを連載しているデンマーク在住英国人ジャーナリストのマイケル・ブースさんと、駐日フィンランド大使のユッカ・シウコサーリさん、朝日新聞の渡辺雅隆社長の3人がパネリストとして語り合いました。 最終回は、ワーク・ライフ・バランスや男女平等についてです。 (左から)司会の後藤絵里・GLOBE副編集長、渡辺雅隆・朝日新聞社長、マイケル・ブースさん、ユッカ・シウコサーリ駐日フィンランド大使 ―司会の後藤絵里・GLOBE副編集長 男女の働き方は、子育てをしながら記者をしている私が最も関心のある分野です。渡辺さん、朝日新聞では
詳報その2)新聞と教育 12月2日に東京都内で開かれたトークイベント「世界一幸せ?北欧社会のリアルを読み解く」(GLOBE編集部と株式会社KADOKAWA、フィンランド大使館共催)の詳細を、テーマごとに3回にわたってお伝えします。GLOBEに世界の食と文化についてのコラムを連載しているデンマーク在住英国人ジャーナリストのマイケル・ブースさんと、駐日フィンランド大使のユッカ・シウコサーリさん、朝日新聞の渡辺雅隆社長の3人がパネリストとして語り合いました。 2回目は、北欧の教育や新聞についてです。 多くのお客様をお迎えしました=写真はいずれも仙波理撮影 ―司会の後藤絵里・GLOBE副編集長 渡辺さんにお話を聞いてみましょう。ブースさんの本と、大使の語られた「世界一幸せな北欧の社会」で、良い点と課題がそれぞれあったと思います。特に印象に残ったのはどの点でしたか? ―渡辺 本を読んで一番関心を持っ
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