川崎市の京急川崎駅前西口地区の再開発が具体化してきた。京浜急行電鉄などの地権者は、高さ約120m、延べ約8万㎡の大規模複合ビルの建設を検討している。建物の大部分は業務機能で、低層部に商業機能を設ける。順調に進めば2026年度にも着工し、28年度中の完成を目指す。 現時点の計画対象地は、川崎区駅前本町の敷地約7300㎡で、ヨドバシアウトレット京急川崎などが立地している。今後の検討次第では、計画範囲が変更になる可能性もある。同地区は駅前という好立地にもかかわらず、土地が有効活用されていなかった。駅前はたまり場空間が狭く、東日本大震災時には人であふれてしまうこともあった。 再開発では、災害に強い施設整備を目指し、震災対策にも取り組む。制震構造の採用を検討し、オフィスのロビー階は帰宅困難者に開放する。西口改札に面する南側には約1000㎡の広場を設け、マンホールトイレ設置スペースや屋根のある屋外スペ