富士通の野副州旦(くにあき)社長は5日、経営方針説明会を開き、懸案の海外事業の拡大について「携帯電話とパソコンが大きな武器になる」と述べた。2007年度に携帯電話とパソコン合わせて600億円近い営業利益を計上しており、「これだけ利益を上げている事業に選択も集中もない。さらに強くすることを考える」と強調した。 海外実績がゼロの携帯電話については「端末だけでなく、基地局と抱き合わせて海外販売することが重要」と述べるとともに、「(国内のパートナーである)NTTドコモと一緒にやっていくことに意義がある」と話した。 富士通は09年度までの中期経営計画で、07年度に36%あった海外売上比率を40%超に引き上げることを目指している。