印刷 メール 柄谷行人ら、脱原発デモ参加者の逮捕を批判 評論家の柄谷行人、慶応大教授の小熊英二らが9月下旬の記者会見で、デモや集会の自由の重要さを訴えた。会見は、9月11日に新宿で行われた脱原発デモの際、参加者12人が公務執行妨害容疑などで逮捕されたことを批判する声明を発表する場だった。 柄谷は、戦後デモが行われなくなった時期と原発設置が急増した時期とが一致する、と指摘した。 「震災直後、外国のメディアは日本人の冷静なふるまいを称賛したが、同時に不可解でもあったはずだ。なぜ日本人は怒らないのか、抗議しないのか。しかしそのような態度は日本の伝統などではなく、1980年代以降に形成されてきたものだ」 柄谷がこうした声明にかかわるのは、湾岸戦争に反対する文学者声明に参加して以来、約20年ぶり。 「日本人がようやく意思表示を始めた。若い世代が新しいデモのスタイルをつくりだしていることに感謝し、彼ら