今日の修士論文構想発表会は時間がタイトだったし、私の研究分野とは遠く離れたテーマばかりだったので、私は一言も発言しなかったのだが、共通する問題を指摘しておこう。Twitter のほうでもつぶやいたが、今年は、リサーチ・クエスチョンに言及する発表が多く、問題を明示しなければならないという点は理解されてきたようで、昨年よりも「進歩」したと思う。しかし、どのようにリサーチ・クエスチョンを設定すべきなのかという点については、まだ十分に理解されていないようなので、昨年の総評とは違ったアプローチで少し書いておこう。詳しくは論文の書き方の類のハウツー本を読むこと。エーコの『論文作法』がお勧め。 さて、リサーチ・クエスチョンは何でもいいというわけではない。京大の先生たちは、どんなテーマを設定してきても「このテーマじゃだめだ」とは言わないので、どんなリサーチ・クエスチョンでも好きなように設定して構わないと勘